アンサイクロペディア
アンサイクロペディアの標準ロゴ 「ソフィア」・「アンサイクロポテト」 | |
開設 | 2005年 |
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ウィキシステム | MediaWiki |
分野 | ユーモア |
言語 | 多言語 |
使用時刻 | 世界協定時(UTC) |
現状 | 記事増加中 |
アンサイクロペディア(Uncyclopedia)は、ユーモラスな記事を書くウィキサイト。略称は「UCP」「アンサイ」等々。ただし「闇斎」と誤変換されることもあるんだとか…
概要[編集]
2005年1月にジョナサン・ホアンによって英語版が創設。日本語版は3月に設立された。ウィキペディアのパロディサイトであり、面白い記事を目指しているので、クソ真面目に記事を書いているわけではない。そのため、百科事典としては信用できない反面、雑学知識を身に付けるためには丁度良いレベルになっている。
日本語版には3種類のドメイン(ansaikuropedia.org、ja.uncyclopedia.info、アンサイクロペディア.com)がある。
日本語版は「あああああああああ!」を初めとする「秀逸な記事」にこそ定評がある一方、Google等で「アンサイクロペディア」を検索すると絞り込み候補に「つまらない」という単語が出てくる程度には滑ったサイトとして認識されることが少なくない。また、2ちゃんねる(5ちゃんねる)でアンサイクロペディアについて語るスレが立つと大抵は批判で埋まる。ニコニコ大百科の「アンサイクロペディアについて語るスレ」に書き込まれる感想もほとんどが否定的である。他にも、少数利用者による保守的なコミュニティが運営の中心になっているため、自由に行動する新規利用者に対してやや排他気味であることも相まってサイトの評判を悪くしている。
アンサイクロペディアに対する不満を抱いた利用者は、これまでに何度か別のウィキを立てようとしてきた。代表的なのは、日本さいころペディア、ウソペディアなどである。日本さいころペディアはほぼウェブ廃墟化したが、ウソペディアの方は、過疎ペディアの状態ながら、現在でもわずかに活動がある。
ロゴ[編集]
英語版や日本語版でのロゴは「アンサイクロポテト」(Puzzle Potato、ソフィアとも呼ばれる)であるが、韓国語版、フランス語版、イタリア語版など、違うロゴを設定している場合も結構多い。
記事について[編集]
真実に冗談を混ぜて面白くてユーモラスな記事を書くことを目指している。そのため、ある程度の記事の文量と面白さの質が記事に求められることとなる。しかし、そもそも「面白くてユーモラスな記事」が、どういったものなのかという基準は曖昧。チェックする人によって、左右される面は否めない。時節にも左右される。
記事の内容は、100%の妄想や空想のネタは好まれない傾向にある。一般的に通用するギャグやパロディを、著名人や事象に織り交ぜて書いていくのが好まれる。
ucp:hydeの身長は156cm、DHMOなど、同じネタを使いまわす傾向が強く、時には関係のない記事においても多用される。こういったネタは当然「内輪ネタ」なのだが、アンサイ出身の編集者が他のユーモアウィキにこれらを輸出する、ということもよくある。
カテゴリの方針[編集]
方針が無くてカオス。少なくともなんとか体裁を整えようと試みたアンサイクロペディアンが疲弊して、カテゴリの運用方針のあるエンペディアに流れるくらいには。
コミュニティの雰囲気[編集]
「ぞんざいな物言い・暴言 = ユーモア」と履き違えた利用者も多く、会話ページやトークページはしばしば世紀末のごとき殺伐さを見せている。とくにお子様ユーザーのトークページは凄まじいこととなる。
荒らしの傾向[編集]
現在、主にLTA:ASPE(おそらくWikipediaと同一)が出没している。また、匿名での荒らしも多く、特に偏った内容になりがちな政治関係の記事は荒れやすい。なお無期限ブロックされたLTAが平然と活動していたこともあるとかないとか。
サーバーについて[編集]
サーバーが弱いことでも知られ、2018年7月29日、新規ページ作成ができない問題が長期化し始めたのを受けて、一部のウィキユーザーがMirahezeにフォーク版アンサイクロペディアを建設した。フォーク版の記事は互換ライセンスに基づいてアンサイクロペディアのものを移入する方式を採用し、規模の割には充実度が高かった。一方で、使用言語は日本語なのに、何故かトップページには「アイヌ語・琉球語版[注 1]」などと記載されているという矛盾もあった。分裂が起こってしまうかに思われたが、結局殆ど移住者は現れず、主な活動者であった開拓者氏の活動停止と荒らしの大量発生による編集規制などの要因により現在では閉鎖されてしまった。
2018年10月29日、アンサイクロペディアのアップグレード作業が行われ、MediaWiki1.31になったとの発表があった[2]。同じ時期に一部のサーバーのデータベースがMySQLからMariaDBに切り替えられ、若干混乱もあったが[3]、そのお陰なのか幾分か軽くなったような感触があり、特にキャッシュがすぐに反映される事が多くなった。他のウィキと同じような感触になってしまい、これはこれであまり面白くなくなってしまったと言うアンサイクロペディアンもいるんだとか。
ざっくりとした歴史[編集]
- 2005年
- 2018年
- 2019年
- 2020年
- 4月 - BCによる管理者権限剥奪は動議を経ずとも行えることをいいことに、ソックパペット容疑で3名の管理者を解任、さらに無期限のブロックも行う。
- 5月 - Carlb氏が降臨。とある管理者の全権解除、全BCおよびCUの解任、特定期間に行われたブロックの解除など、天変地異レベルの事態に見舞われた。「鉄槌」として歴史に残っている[8]。これに乗じて荒らしも活発化したが、話し合いによりBC・CUの復権、解任された3名の管理者の復権もあり、次第に治安はよくなっている。
- 10月 - 荒らしへの対処が大変なのか、IPユーザーによる編集は一部制限された[9]。5日間程で解除された模様[10]。なんか大丈夫そうだ。
- 2023年 - テンプレートの一斉整理作戦であるjaucp:Forum:メッセージテンプレート一掃作戦を発動。jaucp:テンプレート:KGBなど長年愛用されてきた数々のテンプレートが「乱用されて陳腐化したため」という理不尽な理由で廃止される。
- 時期不明 - 過疎ペディア状態になっていたMirahezeのアンサイクロペディアが非アクティブを理由に閉鎖。
管理者の推移[編集]
jaucp:Uncyclopedia:管理者のデータをもとに、就任日順にグラフ化。技術的な都合で仮名漢字が利用できないため、仮名漢字のユーザー名はローマ字に直し、頭文字を小文字にした(英字の場合はシステム上頭文字が大文字になるので区別できる)。
他ウィキサイトとの関係[編集]
- ウィキペディアとの関係
- MediaWikiを使用しており、記事の体裁もウィキペディアをまねている。そのため、一般の人が初見でみるとウィキペディアと勘違いしてしまうかもしれないが、実際には関係が無い。
- Chakuwikiとの関係
- バカというのがテーマで類似している部分があるが、他者が書いた記述の改変や除去の禁止、箇条書きスタイルで書くといった独自ルールがあるなど編集方針状は異なる部分が多い。アンサイクロペディアンとの交流も多いが、運営元との関係は全くない。
- エンペディアとの関係
- アンサイクロペディアとエンペディアは直接の関係はない。ただ、アンサイクロペディアのようなユーモア精神も取り入れていくのがエンペディアだとされている[11]。
- 創設者は、元々アンサイクロペディアで活動していた利用者。そのため、エンペディア初期の利用者もアンサイクロペディア出身者が多かった。
- ウィークペディアとの関係
- 直接的な関係はなかったがアンサイクロペディアの方針を緩くした「アンペディア」というプロジェクトをやっていた。
- エンペディアと同様ウィークペディアの創設者も、元々アンサイクロペディアで活動していた利用者である。
- ウソペディアとの関係
- 創設のきっかけにアンサイクロペディアとの関係性が見られる。創設以来、しばらくはそれ以外の点での直接的な関係性は存在しなかったが、Illogicopediaとの関係が正式に樹立された結果、日本語版でもサイドバーからアクセスできるようになった[注 2]。尚、一部、オリジナル又はフォークと兼任している管理者が存在する。
- Unpediaとの関係
- フォーク版とは運営者やサーバーが共通。今後NRVなどが貼られた記事はどんどんエスケープされると予想されていたが、現状ではあまり機能していない。ついでに執筆者のエスケープも促されることになるかもしれない[注 3]。
- 知木ペディアとの関係
- アンサイクロペディアからの移住者により設立された。より開放的で自由度が高いWikiを目指している。
主要ウィキサイトのお互いの評価[編集]
余談[編集]
「エンペディアとは」とGoogleで検索した際、「こちらを検索しますか」の欄に、アンサイクロペディアが出てくる。
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ↑ 機械翻訳のため本当かどうかは不明
- ↑ "Forum:MediaWiki1.31アップグレード". アンサイクロペディア. 2018年11月10日閲覧。
- ↑ "Forum:バグの報告#サーバー間のデータが同期されていません". アンサイクロペディア. 2018年11月10日閲覧。
- ↑ 2019年10月28日01:11:10の版
- ↑ "Forum:クソ記事撲滅運動について". アンサイクロペディア. 2019年11月24日閲覧。
- ↑ "Forum:アカウント作成の制限強化について". アンサイクロペディア. 2019年12月23日閲覧。
- ↑ [1]
- ↑ Forum:ポスト鉄槌のアンサイクロペディアについて. アンサイクロペディア. 2020年10月18日閲覧。
- ↑ MediaWiki:Anonnotice(2020年10月12日 (月) 14:35時点). アンサイクロペディア. 2020年10月14日閲覧。
- ↑ MediaWiki:Anonnotice(2020年10月17日 (土) 00:35時点). アンサイクロペディア. 2020年10月18日閲覧。
- ↑ Enpedia:エンペディアについてにその記述がある。
関連項目[編集]
- ICU、NRV - 新人いじめ。耐えかねたものはエンペディアへ
脱北移民する。ちなみに、NRVをいまだに使っているのは世界では日本ぐらいなので、いかにサディストが多いかがそのことからもお察しできるかもしれない。 - 虚構新聞 - アンサイクロペディアと同様、嘘やユーモアを主観に置くサイト。wikiとの違いは個人で執筆されていることである。
- Chakuwiki
- Miraheze - かつてフォーク版が存在していた。
- Unpedia - フォーク版で拾われなかった記事もこちらに回収されていたが、現在ではほぼ廃墟となっている。
- ウソペディア - 2018年前半までは、日本語圏では事実上唯一の競合ウィキだった。後にフォークやらUnpediaやらワラペディアやらが立ち群雄割拠の様相を呈しつつあったが、2024年現在はNRVの保管庫としての機能を持つUnpedia以外はほぼ消滅、ウソペディア自体も深刻な過疎化に悩んでいる。
- 日本さいころペディア - かつてアンサイクロペディアに反発した有志が立てたサイト。現在は廃墟。
- 知木ペディア
- 東京書籍 - かつて小学校道徳用教材の資料にアンサイクロペディアを使用したことがある。
- いたずらぐまのグル~ミ~ - 公式ムック本『稀刊GLOOMY』の表紙上で『オフィシャル アンサイクロペディア』という表現が用いられている。
外部リンク[編集]
- アンサイクロペディア(日本語版)
アンサイクロペディア (日本語Miraheze版)(閉鎖済)- Uncyclopedia(英語版) - 元々はWikia版のフォークとしてスタートした。
- Uncyclopedia(イギリス英語版) - 旧Wikia版の主要管理者が分立。フォークと同じサーバー上、un.uncyclopedia.coへの移転の失敗が一因となり、二つの英語版の分裂はこれまで以上に決定的に。
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