再発見された生物一覧
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然し、その中で、何らかの形で絶滅が確定したと思われていたが、その後生存が確認されたものが存在している。
本記事では、その生物たちを紹介する。
一覧[編集]
哺乳類[編集]
- アリゾナジャガー Panthera onca arizonensis
- 1905年(もしくは1960年代)絶滅と推定されたが、2005年に再発見。
- スマトラホエジカ Sumatran muntjac
- 1920年代絶滅と推定されたが、2008年に再発見。
- ギルバートネズミカンガルー Potorous gilbertii
- イギリスの植民地化後の1900年代に絶滅したと思われたが、2001年に再発見。絶滅寸前と推定された。
- バーチェルサバンナシマウマ Equus burchelli burchell
- 1910年絶滅確定、2004年再発見。
- バーバリライオン Panthera leo leo
- 1922年絶滅確定、1996年再発見。
- その後、モロッコの先々代国王ムハンマド5世の私的動物園で飼育されていたのが、バーバリーライオンであることが分かった。2013年現在60頭前後がモロッコのラバト動物園など世界各地で飼育されている。
- ピグミーメガネザル Tarsius pumilus
- 1921年を最後に目撃情報が途絶える。2000年にスラウェシ島でネズミのわなにかかって死んでいるのが発見され、2008年にインドネシアで3匹生存が確認され発信器を付けて逃がされた。
- アスエロチュウベイクモザル
- 1990年代に絶滅したと思われたが、後に再発見。
- ネグロスケナシフルーツコウモリ Dobsonia chapmani
- 1964年以降確認されていなく、絶滅したとされていたと考えられていたが、2001年に再発見された。
- ウォンディウォイキノボリカンガルー Dendrolagus mayri
- 1928年以降、目撃が無い為、絶滅したと判断されたが、2017年に再発見された[1]。
- ミラーズ・グリズルド・ラングール Presbytis hosei canicrus
- ベトナムマメジカ Tragulus versicolor
- 1990年以来、見つかっていなかったが、2019年に再発見。
- ニューギニア・ハイランド・ワイルドドッグ
- ニューギニアの犬の仲間。
- アッテンボローミユビハリモグラ Zaglossus attenboroughi
- 1160年代以降、姿を消したが、2023年に再発見された。
鳥類[編集]
- タスマンアオツラカツオドリ Sula dactylatra
- 19世紀前半に絶滅と推定されたが、2009年にDNAおよび骨格について調査したところ実際にはアオツラカツオドリと全く同一の種であることが判明し、これまでの「近縁種」という説を覆した。
- ハジロシャクケイ Penelope albipennis
- ペルー固有種。1876年に発見後、1977年まで発見例がなかったため絶滅したと考えられていた。その後に複数の地域で発見例があるものの多くの地域でペアはいないと考えられている。分布域の一部を保護区に指定したり、飼育下の個体を繁殖させ再導入する試みが進められている。再発見時における生息数は少なくとも54-68羽、多くても数百羽、1980年代後半における生息数は200羽未満と推定されている。
- バミューダミズナギドリ Pterodroma cahow
- 1631年に絶滅しといわれていたが、1931年に灯台に衝突した個体が回収され、DNA鑑定によってバミューダミズナギドリであることが判明した。300年もの間、絶滅したとされていた。
- クロエリゴクラクバト Otidiphaps nobilis insularis
- 1882年に絶滅したとされていたが、2022年にアメリカの環境団体や鳥類学研究所のチームが再発見した[2]。
- アオメヒメバト
- 2015年にブラジルのミナスジェライス州で再発見された。
爬虫類[編集]
- オウカンミカドヤモリ Correlophus ciliatus
- 1866年頃絶滅と推定されたが、1994年に再発見。現在はペットとしても飼育されている。
- アルバニーアダー Albany adder
- 2017年に再発見。最も絶滅に近い種の一つとされる[3]。
両生類[編集]
- エレガントトロピカルフロッグ Micrixalus elegans
- 最後の目撃は1937年でそれ以降、途絶えていたため、絶滅したと考えられていた[4]。2011年に、インドで再発見[4]。
- パレスチナイロワケガエル Latonia nigriventer
- 1955年以降絶滅したと考えられていたが、2011年、絶滅両生類10種を世界規模で探索するプロジェクトで再発見した。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリスト2012年版では、絶滅危惧IA類(絶滅寸前)に分類された。
- ツノフクロアマガエルGastrotheca cornuta
- 2005年に絶滅したとされていたが、2018年に再発見された[5]。
- イスパニョーラ・ベントリロキアル・フロッグ
- ボルネオ・レインボー・トード Ansonia latidisca
- 1924年のヨーロッパの探検隊による報告以降、確認できていなかったが、87年後の2011年に再発見された[6]。
- アテロプス・ボモロチョスAtelopus bomolochos
- 2002年以降、報告が無かったが、2015年に再発見された[7]。
- アフリカユビナガガエルの一種 Cardioglossa cyaneospila
- 1949年以降絶滅したとされていたが、2011年12月に再発見された[8]。
- フランキスカラス・ジェルドニー Frankixalus jerdonii
- 1870年に絶滅したとされていたが、2016年に再発見[9]。
- マウント・ニンバ・リード・フロッグ Hyperolius nimbae
- 2010年9月20日に再発見された事が発表された[10]。
- クサガエルの一種 Hyperolius leucotaenius
- 1950年以降目撃情報がなく、絶滅したとされていた。
- 2010年にコンサベーション・インターナショナルと国際自然保護連合により展開した絶滅両生類100種の再調査プロジェクト内で、再発見された[11]。
- オマニウンドゥ・リードフロッグ Hyperolius sankuruensis
- 1979年に目撃情報が途絶え、絶滅したとされた。2010年に再発見された[12]。
- リオ・ペスカード・スタブフット・トード Atelopus balios
- 1920年代以降の記録がないため、絶滅したとされたが、2011年に再発見。
- サエズリガエルの一種 Arthroleptis pyrrhoscelis
- 1950年代初頭以降目撃情報が無く絶滅したとされたが、2011年に再発見された[13]。
- イスパニョーラ・クラウンド・フロッグ Eleutherodactylus corona
- 1991年に絶滅したとされた。2011年に再発見された[14]。
- マカヤ・ボローイング・フロッグ E. parapelates
- 1996年以降確認されていなかったが、2011年に再発見[15]。
- マカヤ・ブレストスポット・フロッグ E. thorectes
- ハイチ南西部に位置するオット山地の一部のみに分布する[16]。
- ラ・オット・グランデッド・フロッグ E. glandulifer
- 1991年に絶滅したとされたが、2011年1月に再発見。
- ケイブスプレイフット・サラマンダー Chiropterotriton mosaueri
- 1941年に報告があるが、これ以降、しばらくは報告がなかった。2010年に再発見された[17]。
- フィリノバトラチュス・アサペル Phrynobatrachus asper
- 2009年に再発見された。60年ぶりの報告であった。
- ラオルチェステス・チャラゾデスRaorchestes chalazodes
- 1874年以降目撃情報が途絶えたが、2011年に再発見。
- ジャクソンキノボリサラマンダー Bolitoglossa jacksoni
- 1975年に絶滅したとされた。「グローバル・ワイルドライフ・コンサベーション」のプロジェクトの一環の調査で再発見された[18]。
- アテロプス・アリエスクエAtelopus aryescue
- 2019年に再発見された。
- タンダヤパアンデスヒキガエル Andinophryne olallai
- 1970年に1度発見されて以降、確認されていなかったが、2014年に再発見された[19]。
- ミンドフキヤガマ Atelopus mindoensis
- 2020年に再発見された。30年ぶりの発見だった[20]。
- プリスティマンティス・ルイドゥス Pristimantis ruidus
- 1922年にGeorge H. Tateが採取して以降、確認されていなかったが、2022年11月に再発見された[21]。
魚類[編集]
- クニマス Oncorhynchus kawamurae
- 元々は田沢湖に生息していたが、火山性でpHの低い玉川の水の流入で1940年に絶滅した。
- それ以前にいくつかの場所で卵が放流された記録があると分かり、その内の一つである西湖に生息しているのが2010年に分かった。
- シーラカンス類 Coelacanthiformes
- 白亜紀末期に絶滅したとされているが、1938年に南アフリカの北東海岸のチャルムナ川沖で発見された。
軟体動物[編集]
- ヒョウタンハダカカメガイ Thliptodon akatukai
- クリオネと同じ裸殻翼足目で1950年に一度論文に発表されスケッチが残されたのみの種[22]。発見以降標本も採取されなかったために命名もされておらず2009年の再発見時に名前が付いた[23]。
- イクオハダカカメガイ Paedoclione doliiformis
- 1907年にチャールズ・ハスケル・ダンフォースにより新種として発表されたが、1968年にLalliにより再発見されるまで、61年間見つかっていなかった。
- アルダブラ・バンディド・スネイル Rhachistia aldabrae
- 1997年に絶滅したとされたが、2014年に再発見された。
- タキヒラマキガイ Gyraulus iwaotakii
- 記載後、一回も見つかっていなかったが、2018年に再発見された。
- ミノブマイマイ Satsuma moellendorffiana thaanumi
- 静岡県身延山で捕獲された一例があるのみで、これ以降長らく発見されなかったが、山梨県奈良田で2例目の個体が見つかった[24]
節足動物[編集]
- ブータンシボリアゲハ Bhutanitis ludlowi
- 1933年に新種記載され、イギリスに標本が保存された。その後、再発見に至らなかった。2011年に日本の調査隊が再発見に成功。NHK取材班による空を飛ぶ映像も撮影された。
- ロードハウナナフシ Dryococelus australis
- ロード・ハウ島に分布するとさて、1930年に絶滅とされた。2001年に近隣にある孤島のボールズ・ピラミッドで30個体以下の個体群が発見された[25]。
- イラクメ・プレニペス Illacme plenipes
- 1928年に初めて報告されたが、その後発見された事例がないため、絶滅したと判断された。2012年に再発見された。
- フシキシタバ Catocala separans
- 宴由県伏木町で捕獲されたのを最後に記録が途絶えたが、兵庫県で再発見された[27]
- シャチホコガ Stauropus fagi persimilis
- 幼虫は1916年に始めて発見されたが、1976年に再発見されるまで60年間発見されていなかった[28]。
植物[編集]
- ファフィドスポラ・カバーナルム Rhaphidospora cavernarum
- 1873年以来確認されていなかった。
- テウクリウム・アジュガセウム Teucrium ajugaceum
- 1891年以来確認されていなかったが、2014年5月に再発見。
- ハツシマラン Odontochilus hatusimanus
- ヒュウガホシクサ Eriocaulon seticuspe
- 約50年前に絶滅したとされてきたが、近年に宮崎県にて自生していることが分かった[29]。
- ホソスゲ Carex disperma
- 1954年以降確認できなくなっていたが、2016年6月に再発見された[30]。
- デリセア・アルグティデンタタ Delissea argutidentata
- 長らく絶滅認定されていたが、2021年3月に再発見された。
- コウベタヌキノショクダイ Carex disperma
- 2020年に再発見され、2023年に論文で発表[31]。
- ヒビスカデルプス・オゥディー Hibiscadelphus woodii
- 2016年に絶滅したとされていたが、2019年に再発見された。
- ペルナンブコホーリー Ilex sapiiformis
- 1838年に1度確認されて以降、見つかっていなかったが、2023年に再発見された[32]。
- ナガミカズラ Aeschynanthus acuminatus
- 1973年に始めて採取されたが、2004年2月に再発見されるまで報告がなかった[33]。
- ニッコウオオネズミ Malus baccata var. nikkoensis
- 1927年に記載された。2004年に再発見された事が『分類』にて発表され、有効な変種ではなく、エドコノリンゴのシノニムとされた[35]。
特定の地域[編集]
哺乳類[編集]
- トルコのペルシャヒョウ Panthera pardus tulliana
- 1974年に絶滅したとされていた。2019年8月25日、定点カメラにペルシャヒョウが写っていたことが分かった。
魚類[編集]
- 長崎県のスナヤツメ南方種 Lethenteron sp. S
- 1914年に確認されたの事例1件のみが知られており、2022年長崎県レッドリストで絶滅と判断された。
- 2022年11月、県内でスナヤツメが採集され、遺伝子解析の結果からもスナヤツメである事が確認でき、2023年6月22日に学術誌『ICHTHY』で掲載された[36]。
昆虫[編集]
- イギリスのクロロクロア・ユニペリナ Chlorochroa juniperina
- 1925年にスコットランドで発見されたのを最後に記録が途絶えたが、2024年に再発見。
- 福島県のオオイチモンジ Limenitis populi
- 吾妻山で、鹿野忠雄により1922年に採集されたのが一例あるのみで、本当に福島県に分布するのか疑問視されていた。1974年7月20日にオオイチモンジが採取され、1975年に『蝶と蛾』内で報告された[38]。
- 日本のカタハリキリガ Lithophane rosinae
- 1953年に再発見されるまで、日本国内での記録は2例のみだった[39]。
- 日本のホシボシキチョウ Eurema brigitta
- 1995年に9個体が日本で始めて見つかった。然し国内での報告はこれ以降無く、再発見の見込みは無いと言われていたが、1960年9月に再発見された[40]。
- 千葉県のウスバシロチョウ Parnassius citrinarius
- 1951年に絶滅したとされたが、1976年に再発見された[41]。
軟体動物[編集]
植物[編集]
- 北海道のコバノヒルムシロ Potamogeton cristatus
- 北海道のコバノヒルムシロはホソバミズヒキモの誤認である考えられていたが、2000年9月7日に岩見沢市にてコバノヒルムシロが採集された。文献・標本調査により明治時代にも見つかっていたことが分かった[44]。
- 高知県のマイヅルテンナンショウ Arisaema heterophyllum
- 1910年5月上旬に多郡角崎で採集されたのを最後に記録が途絶えたが、2006年5月の調査で四万十市入田生育していたのが見つかった[45]。
- 三重県のヒメニラ Allium monanthum
- 1951年に記録はあるが、その後の文献では認識されていなかった[46]。
- 北海道のナガミノツルケマン Corydalis raddeana
- 1991年、これまで北海道内でナガミノツルケマンとして知られていたのはチドリケマンとされた。然し長らく1904年に一回だけだが、見つかっていた。2015年に函岳南部でナガミノツルケマンが再発見された[47]。
未確認絶滅動物[編集]
絶滅しているにも関わらず目撃情報がある生物が存在する。これら生物は目撃談以外存在しない事が多い。
この生物たちの事を「未確認絶滅動物」もしくは「EMA」と呼ばれる事もある。
哺乳類[編集]
- フクロオオカミ Thylacinus cynocephalus
- メガロドン Otodus megalodon
- 目撃情報などがあることから生存説がある。
- ニホンカワウソ Lutra nippon
- 目撃情報が絶えず、愛媛県では絶滅危惧1A類(CR)とされる[48]。2017年、対馬でカワウソが発見された。このカワウソの糞を使い遺伝子解析した結果、ニホンカワウソではなく、大陸から渡ってきたユーラシアカワウソであると判明した[49]。
- メガラニア Varanus priscus
- ステラーカイギュウ Hydrodamalis gigas
- 絶滅後の1962年7月に目撃情報がある。
- 台湾産ウンピョウ Neofelis nebulosa
- 目撃情報は沢山あるが、それ以外で存在を示す根拠は無い。
- ジャワトラ Panthera tigris sondaica
- 2019年にジャワトラらしき毛が採取され、遺伝子解析からジャワトラのものであると判明した[50]。然し、一致しすぎていることから毛が混入してジャワトラと判定された可能性は高いと反論する論文が発表され、否定された[51]。
魚類[編集]
- スワモロコ Gnathopogon elongatus suwae
- 諏訪湖に分布しいていたコイ科の魚類。2012年に柿岡諒らの研究チームにより発表された論文によれば、タモロコは遺伝子的に3グループに分かれ、諏訪湖に繋がる天竜川に分布するE3系統がスワモロコである可能性が存在すると判明した[52]。
脚注[編集]
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- ↑ “絶滅と思われた希少種のハト、140年ぶりに発見 パプアニューギニア”. cnn.co.jp. (2022年11月21日) 2023年11月6日閲覧。
- ↑ Jason Bittel (2017年5月17日). “絶滅したと思われていた毒ヘビ、10年ぶりに再発見”. natgeo.nikkeibp.co.jp 2023年11月3日閲覧。
- ↑ a b “インドのアカガエル、絶滅両生類再発見”. natgeo.nikkeibp.co.jp. (2011年2月18日) 2023年9月10日閲覧。
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- ↑ Jennifer S. Holland (2015年9月3日). “絶滅種のカエルを13年ぶりに再発見、エクアドル”. natgeo.nikkeibp.co.jp 2023年11月11日閲覧。
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