ヒョウタンハダカカメガイ
ヒョウタンハダカカメガイ(瓢箪裸亀貝、学:Thliptodon akatukai)とは、裸殻翼足目ハダカカメガイ科に属する浮遊性巻貝の一種である。
発見[編集]
1933年に
それ以降は論文中のスケッチが残るのみで、新たな標本も報告されず、和名もなかった[2]
2009年に静岡県沼津市大瀬崎にて潜水中の水中写真家の
なお2023年現在、仮の学名が付いているだけで、まだ未記載種である。
形状[編集]
2009年に撮影された写真では、通常のクリオネを太らせたような雪だるまもしくはヒョウタン型の形状をしている。
体全体が透明で、体中に斑紋がある[3]。蝶の羽根のような「翼足」を使って泳ぐ[2]。
翼足は、丸く広がっており、ヘラ状である。同属他種のトリプトドン・ゲゲンバウリ(Thliptodon gegenbauri)に非常に良く似る[3]。
生態[編集]
ハダカカメガイやナンキョクハダカカメガイが寒冷な海を好むのに対し、本種は比較的温暖な海に生息すると考えられており、鹿児島県と和歌山県沿岸、駿河湾で確認されている[2][3]。
クリオネと言えば「バッカルコーン」を出して餌のリマシナを捕獲するシーンを思い浮かべる人もいるが、ヒョウタンハダカカメガイはバッカルコーンを持たない。
脚注[編集]
- 出典
- ↑ Tokioka Takasi (1950-10-05). “DROPLETS FROM THE PLANKTON NET”. PUBLICATIONS OF THE SETO MARINE BIOLOGICAL LABORATORY (Seto Marine Biological Laboratory) 1 (3): 151-157. .
- ↑ a b c d e 山本智之 (2009年1月21日). “海にふわふわ、幻の「雪だるま」60年ぶり確認”. www.asahi.com. オリジナルの2009年1月21日時点によるアーカイブ。 2023年7月28日閲覧。
- ↑ a b c 奥谷喬司「わが国近海に見られる浮遊性巻貝類―Ⅶ 裸殻翼足類」、『うみうし通信 No.94』、水産無脊椎動物研究所、2017年3月。