大阪ドーム
大阪ドーム (おおさかドーム) は大阪府大阪市西区にある、多目的ドーム球場兼複合レジャー施設。
概要[編集]
プロ野球チームのオリックス・バファローズが2005年から当球場を本拠地としている。翌2006年より当初の運営会社の経営破綻でオリックス不動産の所有となっている。
阪神タイガースも主催試合を行うが、読売ジャイアンツとの公式戦は開催されていない。一方、ジャイアンツも関西地区の読売新聞販促を兼ね、年1カード主催試合を行っている。
2008年のセントラル・リーグペナントレースで阪神は2位だったが、本拠地開催権を確保したクライマックスシリーズは京セラドームで代替開催した。これは、本拠地の甲子園球場が改修工事で使用できなかったためで、仮に阪神が日本シリーズに進出しても同様の措置だったが、阪神は第1ステージで中日に1勝2敗で敗れたため実現しなかった。また、この年のリーグ優勝は巨人だったが仮に阪神がリーグ優勝して第2ステージで巨人と対戦、もしくは阪神が2位で巨人が3位であれば「京セラドームでの阪神対巨人」の試合が開催されることになっていたが実現せずに終わった。
なお、2021年時点で、日本シリーズが開催されたのは、2001年と2021年のみである。
2001年は9月26日には近鉄がこの球場でリーグ優勝を決め、日本シリーズが開催されたが、日本一はヤクルトが神宮球場で決めた。2021年はオリックスがクライマックスシリーズに勝利して日本シリーズ出場を果たした。この年も第6戦までもつれたが、ドームの使用日程の都合から1、2戦を行った大阪ドームではなく、ほっともっとフィールド神戸での開催となり、またもヤクルトが日本一を決めたため、今まで開催されたプロ野球の日本シリーズでは唯一日本一が決まったことがない、多目的ドームと名付けられたドーム球場となっている[1][2]。
ジャンプ[編集]
ドーム内はジャンプ禁止である。これは、ドームや周辺地域が埋立地であり地盤が緩く、大規模なジャンピングが行われることで地面が揺れることがあるためである。特に会場のファンが一体となってジャンピングを行うコンサートイベントは厳しくジャンプが規制されており、観客がこれを破ったりアーティストがジャンプを煽ったりすると、翌年以降出入り禁止となるという逸話がある[要出典]。
プロ野球では、オリックス対千葉ロッテマリーンズ戦を開催する場合に、ロッテのファンが試合中にジャンプを伴う応援を披露している。他のビジターファンや、一部のチャンステーマではホームのオリックスファンもジャンプするが、通路に掲示された注意書きには、現在でも「ジャンプ禁止」と明記されている。稲葉篤紀が北海道日本ハムファイターズの現役選手だった時期には、いわゆる「稲葉ジャンプ」という応援スタイルが広がり始めた頃に、オリックス対日本ハム戦で日本ハムのファンが「稲葉ジャンプ」で応援していた。
しかし、コロナ禍の無観客試合を経て大阪ドームにビジターファンが帰ってくると、西武ファンやロッテファンのジャンプによって周辺で地震のような現象が再発した。近隣住民からの苦情が多く寄せられ、2023年5月頃からはプロ野球の試合でも「ジャンピング禁止」の掲示がドーム内各所に掲げられるようになった。これを受けて各ファンはジャンプの代わりに膝を曲げて身体を上下させるスクワット応援や、ジャンプのふりを披露するようになった。ただし広島ファンのような激しいスクワットは人体に多大な影響を及ぼすため自重されている。
経歴[編集]
- 1992年 - 当球場を運営する 「株式会社大阪シティドーム」 が設立される。
- 1997年3月1日 - 東京ドーム、福岡ドームに次ぐ日本3番目のドーム球場[3]として竣工。当年のシーズンから2004年シーズン終了まで大阪近鉄バファローズが当球場を一軍の本拠地とする。
- 2005年 - 前年に発生した球団再編問題により大阪近鉄がオリックス・ブルーウェーブに合併の上誕生したオリックス・バファローズが当年のシーズンから当球場を一軍の本拠地とするも、運営会社だった「大阪シティドーム」が会社更正法を申請。
- 2006年 - 前記の運営会社経営破綻を受け、オリックス・バファローズがこの年だけ、スカイマークスタジアムを名目上の本拠地とする。
- 2006年7月 - 施設命名権 (ネーミングライツ) を京セラに売却、当年のシーズンから 「京セラドーム大阪」 と呼ばれるようになる。
- 改称当時はシーズン途中ということもあり、名称がなかなか定着せずテレビ中継などでも「大阪ド」と表記しているケースが見られた。一方、日刊スポーツなどのスポーツ新聞の日程表・勝敗表では、略号として「京」の1文字だけに省略することもあり、京都市あるいは京都府の球場と見間違えること(京セラの「京」は京都の略称でもあるため)がごく一部で指摘された。もっとも、京都府下で一軍公式戦が開催されている京都市西京極総合運動公園野球場の略号には「極」が使われる事が多かったため、この指摘はさほどの問題ではない。なお西京極野球場は2009年春から施設命名権導入に伴って呼称を「わかさスタジアム京都」としており、略号には「わ」「都」などが使用されている(蛇足だが、かつてロッテオリオンズの本拠地だった東京スタジアムも、略号に「京」の1文字を使用するケースがあった)。
- 2013年8月10日 - カーコンビニ倶楽部デー。オリックス対西武戦の試合終了後、当時カーコンビニ倶楽部のテレビCM曲を担当していた上田正樹のミニライブを開催。試合終了後にマウンド付近にステージを設営した。
- 2020年2月15日 - アイドルマスター シンデレラガールズがアニメ・ゲーム系コンテンツとして初めて当ドームを会場に翌16日までイベントを開催する。