さくらももこ
さくら ももこ(昭和40年(1965年)5月8日 - 平成30年(2018年)8月15日)は、日本の漫画家、作詞家、脚本家。代表作である「ちびまる子ちゃん」の漫画家として知られる。本名は非公表。
経歴[編集]
静岡県静岡市清水区(旧清水市)出身。昭和59年(1984年)に漫画家としてデビューする。その2年後に静岡県から上京し、ぎょうせいに就職する。その後3ヶ月で退職した。自信の幼少期をモチーフとした、ちびまる子ちゃんを少女漫画誌・「りぼん」で連載開始する。ちびまる子ちゃんは平成2年(1990年)からテレビアニメ化し、子供を中心に国民的な人気を得た。さらにさくら自身が作詞を手がけたアニメのテーマ曲である「おどるポンポコリン」のCDは160万枚を超える大ヒットとなった。集英社によると、単行本などの関連書籍の発行部数は累計3200万部に上ったという。ちびまる子ちゃんは平成元年(1989年)に講談社漫画賞を受賞した。
エッセイストとしても著名であり、「もものかんづめ」、「さるのこしかけ」の三部作などはベストセラーになる。その他、幼少期をテーマとした「おんぶにだっこ」、同じく「あのころ」三部作、妊娠時の体験を記した「そういうふうにできている」、「さくら日和」など。
また、ちびまるこちゃん以外の漫画作品に「コジコジ」、「かみのちから」、「永沢君」などがある。
平成30年(2018年)8月15日午後8時29分、乳癌のため死去した。53歳没。テレビアニメ・ちびまる子ちゃんはさくらの死後も放送を継続するという。また奇しくも、2年前に死去したまる子のお姉ちゃんの声優・水谷優子と同じ死因であった。その死は8月27日に発表された。
さくらの死が発表された後の9月2日に放送されたちびまる子ちゃんでは、平均視聴率が関東地区では14.3パーセント、関西地区では11.9パーセントと先週の8月26日より上昇したという(8月26日の関東の視聴率は5.6パーセント)。また、番組では死去を受けて漫画の連載25周年を記念して平成23年(2011年)10月に放送された「まる子、きょうだいげんかをする」など2つのエピソードに変更し、番組の終わりには「心よりお悔やみ申し上げます」のメッセージが流れた。
主な作品[編集]
漫画[編集]
- 神のちから
- 神のちからっ子新聞
- コジコジ
- ちびまる子ちゃん
- ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌
- ちびまる子ちゃん 大野君と杉山君
- 永沢君
- スーパー0くん
- ひとりずもう(エッセイを漫画化)
- 4コマちびまる子ちゃん
- まんが倶楽部(2015年 - 2016年、グランドジャンプ、集英社)[1]
- ちびしかくちゃん(2016年 - 、グランドジャンプ、集英社)[2]
エッセイ[編集]
- 1991年3月 『もものかんづめ』集英社 のち文庫
- 1992年4月 『うみのさかな&宝船蓬莱の幕の内弁当』角川書店 のち文庫(うみのさかな名義、宝船蓬莱と共著)
- 1992年5月 『ももこのしゃべりことば』ニッポン放送
- 1992年7月 『さるのこしかけ』集英社 のち文庫
- 1992年7月 『たいのおかしら』集英社 のち文庫
- 1994年3月 『ももこのいきもの図鑑』マガジンハウス のち集英社文庫
- 1995年9月 『そういうふうにできている』新潮社 のち文庫
- 1996年7月 『あのころ』集英社 のち文庫
- 1997年6月 『ももこの世界あっちこっちめぐり』集英社
- 1997年9月 『まる子だった』集英社 のち文庫
- 1997年11月 『赤ちゃん日記―First year memories』小学館
- 1998年7月 『ももこの話』集英社 のち文庫
- 1998年11月 『憧れのまほうつかい』新潮社 のち文庫
- 1999年5月 『ももこのおもしろ健康手帖』幻冬舎
- 1999年7月 『さくら日和』集英社 のち文庫
- 2000年9月 『のほほん絵日記』集英社 のち文庫
- 2001年10月 『ツチケンモモコラーゲン』土屋賢二共著、集英社 のち文庫
- 2001年11月 『ももこのトンデモ大冒険』徳間書店 のち文庫
- 2002年4月 『さくらえび』新潮社 のち文庫
- 2002年11月 『ももこの宝石物語』集英社 のち文庫
- 2003年4月 『ももこのおもしろ宝石手帖』幻冬舎 のち文庫
- 2003年6月 『またたび』新潮社 のち文庫
- 2003年11月 『さくらめーる』集英社
- 2004年9月 『ももこの70年代手帖』幻冬舎
- 2005年8月 『ひとりずもう』小学館 のち文庫
- 2005年9月 『MOMOKO TIMES』集英社
- 2006年5月 『焼きそばうえだ』小学館 のち文庫
- 2006年11月 『おんぶにだっこ』小学館
- 2007年5月 『さくら横丁』集英社
- 『ももこの21世紀日記』 No.1 - 8 幻冬舎、2002-08 のち文庫
- 『ももこのまんねん日記』集英社 2010
- 『ももこのまんねん日記 2011』集英社 2011
- 『ももこのまんねん日記 2012』集英社 2012
作詞[編集]
※表記はジャケットデザインも担当。
- 1990年 B.B.クィーンズ 「おどるポンポコリン」 (作曲・織田哲郎)※
- 1991年 西城秀樹 「走れ正直者」 (作曲・織田哲郎)
- 1991年 「ごきげん 〜まる子の音日記〜」※
- 1992年 高橋由美子「だいすき」(作曲・筒美京平)
- 1993年 藤川なお美 「演歌はぐれ鳥」 (作曲・細野晴臣)※
- 1995年 渡辺満里奈 「うれしい予感」 (作曲・大瀧詠一)※
- 1995年 たま 「あっけにとられた時のうた」 (作曲・知久寿焼)※
- 1996年 カヒミ・カリィ 「ハミングがきこえる」 (作曲・小山田圭吾)
- 1997年 ホフディラン 「コジコジ銀座」(作曲・ホフディラン)※
- 1998年 ManaKana 「ちびまる子音頭」 (作曲・佐橋俊彦)※
- 1998年 ManaKana 「じゃがバタコーンさん」 (作曲・さくらももこ、小山田圭吾)※
- 1999年 カジヒデキ 「Johnny,Johnny 死ぬほど恋して」(作曲・カジヒデキ)
- 2000年 KinKi Kids 「KinKiのやる気まんまんソング」 (作曲・飯田建彦)※。
- 2000年 NHK全国学校音楽コンクール中学校の部課題曲 「こうしていよう」 (作曲・朝川朋之)
- 2003年 LOVE JETS 「宇宙大シャッフル」 (作曲・忌野清志郎)
- 2004年 ちびまる子ちゃん(TARAKO) with 爆チュー問題 (爆笑問題)「アララの呪文」 (作曲・岡本真夜)
- 2004年 「まるまるぜんぶちびまる子ちゃん」 (挿入歌のみ、挿入歌作曲・中村暢之)
- 2005年 山上兄弟 「まじかる まじかる てじなーにゃ」 (作曲・浅田直)
- 2012年 桑田佳祐 「100万年の幸せ!!」 (作曲・桑田佳祐)
- 2012年 松雪陽 「あの日のキミ」 (作曲・松雪陽)
- 2012年 ライム with コジコジバンド 「バイバイベイビー」 (作曲・松雪陽)
- 2013年 坂本冬美 with M2 「花はただ咲く」 (コーラスも参加、作曲・宮沢和史)※
- 2013年 ピエール瀧 「まるちゃんの静岡音頭」(静岡市公式音頭)(作曲・細野晴臣、編曲・小山田圭吾)[3]
- 2013年 松雪陽「レッツGOしずおか」(作曲・松雪陽)[3]
- 2014年 和田アキ子「すばらしき人よ」(作曲・さくらももこ、山崎燿)[4]※
- 2014年 イエローパープル「ロマンティックタイム」「Loop」(作曲・井上太郎、琵奈子)[5]
- 2015年 MACO「幸せのはじまり」[6]
- 2015年 けーこ「ワンニャンパラダイス」[7]※
- 2015年 ウルフルズ「おーい!!」(作曲・トータス松本)[8]
- 2015年 大原櫻子「キミを忘れないよ」(作曲・亀田誠治)[8]
- 2016年 ジャニーズWEST 「ボクら」 (作曲・松本良喜)
- 2016年 「GJ8マンのテーマ」「長良川鉄道の夜」(作曲・山崎耀)[9]
- 2017年 アルバム『Owe Week』収録の以下の7曲(全作曲・来生たかお)[10]
- 2017年 PUFFY「すすめナンセンス」(作曲:織田哲郎)[11]
詩集[編集]
- まるむし帳
雑誌[編集]
- 富士山 - さくらが編集長となり、「日本一の雑誌」と称して出版された。
ムック本[編集]
- おめでとう - デビュー30周年を記念し発売。
翻訳[編集]
絵本、ドラマ脚本他[編集]
- さくらももこランド・谷口六三商店(TBS系列のドラマ・脚本)
- おばけの手(さくらももこ・さくらめろん 絵本+エッセイ)
- まる子とコジコジ(絵本)
その他[編集]
- さくらももこのウキウキカーニバル(任天堂・ゲームボーイアドバンス用ソフト)キャラクターデザイン
- ゲームの企画・シナリオは実姉である三浦範子が手がける[12]。
- まちあわせ(たま・ベスト・アルバムCD)・星を食べる(同・シングル)ジャケットデザイン(たまのメンバーを描いている)
- ハコイリ娘。 (さくらももこ×モーニング娘。 エッセイ・インタビュー集)
- ツチケンモモコラーゲン(さくらももこ・土屋賢二 対談集)
- エブリパーティ(マイクロソフト・Xbox 360用ソフト)キャラクターデザイン
- 「清水西高80周年記念 春風の夢」表紙デザイン(1991年)
- 嘉門達夫「宴」アルバムジャケットデザイン(1991年)
- スガキヤキャラクターデザイン(1998年)
- アミ 小さな宇宙人新装改訂版挿絵(2000年)
- 都営バス(都05)静岡市のラッピング広告イラスト(2008年)
- ふくファミリー(ふく太郎・ふくこ・ふくのすけ)・海里くん・響子ちゃん(市立しものせき水族館 海響館)マスコットキャラクターデザイン
- 花王「今年の汚れ 今年のうちに」(住まいの洗剤大掃除キャンペーンPOP広告)(2008年・2009年・2010年)
- 日本習字イメージキャラクター(2008年・2009年)
- 静岡市自主運行バス「清水まちなか巡回バス」デザイン(2011年・運行受託および車両保守はしずてつジャストライン)
- しずてつジャストライン高速乗合バス「横浜ライナー」静岡市と同社の協働ラッピング車両デザイン(2012年)
- 静岡市広報課シティプロモーション課「静岡市はいいねぇ。」オリジナルイラスト(2011年~)
- マツモトキヨシLINEスタンプデザイン(2013年)
- ペットの王国 ワンだランド(朝日放送、2014年)(タイトルロゴ・キャラクター「ぽちのすけ」「にゃーにゃん」デザイン)
- カルビーひとくち劇場 - 作画(2014年)
- 徳間書店の「超知ライブラリー」シリーズ等に関わった編集者・石井健資によるスピリチュアル・オカルト系の出版社ヒカルランドのロゴ[13]
- ファイアーエムブレム英雄百歌(シーダのイラストを担当[14])
- 花王ニベアクリーム(容器のイラストを担当)(2018年9月8日発売)これが遺作となった。[15]。
脚注[編集]
- ↑ “さくらももこ:9年ぶり新連載がスタート 1話は「ちびしかくちゃん」”. MANTANWEB. (2015年10月7日) 2015年10月7日閲覧。
- ↑ “ちびしかくちゃん:「ちびまる子ちゃん」のセルフパロディー連載開始 意地悪“だまちゃん”登場”. MANTANWEB. (2016年10月19日) 2016年10月19日閲覧。
- ↑ a b “細野×小山田×瀧「まるちゃんの静岡音頭」CDリリース決定”. 音楽ナタリー. (2013年5月31日) 2016年12月17日閲覧。
- ↑ “さくらももこが和田アキ子90作目作詞&ジャケ”. ナタリー. (2014年10月16日)
- ↑ “琵奈子オフィシャルサイト”. 2015年3月9日確認。
- ↑ “MACO、新曲はさくらももこ作詞のウエディングソング”. 音楽ナタリー. (2015年1月6日) 2015年7月8日閲覧。
- ↑ “けーこ、さくらももこさん作詞第2弾「奇跡のようです」”. サンケイスポーツ. (2015年9月12日) 2015年9月13日閲覧。
- ↑ a b “「映画ちびまる子ちゃん」ウルフルズ&大原櫻子が参加、さくらももこがオファー”. コミックナタリー. (2015年9月28日) 2015年10月7日閲覧。
- ↑ “「GJ8マン」CD先行発売 さくらももこさん作詞”. 岐阜新聞. (2016年12月9日). オリジナルの2016年12月17日時点によるアーカイブ。 2016年12月17日閲覧。
- ↑ “さくらももこ×来生たかおの楽曲を中納良恵、太田裕美、原田郁子ら7名が歌う”. マイナビニュース. (2017年9月15日) 2017年10月1日閲覧。
- ↑ “『ちびまる子ちゃん』の新エンディングにPUFFY!タイトルは「すすめナンセンス」”. RBBTODAY. (2017年10月3日) 2017年10月17日閲覧。
- ↑ 『さくらももこのウキウキカーニバル』制作スタッフインタビュー 任天堂
- ↑ 当サイトについて ヒカルランド
- ↑ “ファイアーエムブレム25周年記念商品”. 2017年10月1日確認。
- ↑ 遺作イラストの「ニベア」9月発売
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- さくらプロダクション(本人死去報告)
- さくらももこ 公式ブログ Powered by LINE - LINE BLOG
- オトナな会話(仮)さくらももこ×糸井重里の対談 - ほぼ日刊イトイ新聞
- マイペディア『さくらももこ』 - コトバンク