詐欺車両

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詐欺車両(さぎしゃりょう)では、見た目や車番に見合った性能でない、またはラインカラーに合わない鉄道車両について述べる。

概要[編集]

鉄道車両は車番に合った性能であることが多く、これは整備の観点から重要視されがちである。また、見た目と機器類がしっくり来れば、一般の鉄道利用者は驚かずに済む。

この他、ラインカラーというものが各線に存在し、それぞれのラインカラーに合った車両が運転されていることが多い。

しかし、例外も非常に多いため、本項ではその例外を挙げる。

一覧[編集]

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車番部門[編集]

国鉄クモヤ440形/クモヤ441形/クモヤ740形/491系/クヤ497形電車
車番だけで見れば新性能の交直流電車もしくは交流電車にしか見えないが、性能上はいずれもリンク先の72系電車等から改造された旧型国電という詐欺車両である。
2008年までにすべて廃車されて現存しない。
国鉄キハ45系気動車
車番だけで見ると、低性能で名高いキハ40系シリーズの一つに見えるが、実際は両運転台のキハ23形、キハ24形の片運転台版である。おまけにキハ53形0番、100番台も両運転台であるからややこしい。もっとも、片運転台2エンジン版の仮称キハ75が出なかっただけ良かったのだが。
国鉄キハ31形気動車国鉄キハ32形気動車
車番だけで見ると、通勤3扉仕様の国鉄キハ30系気動車のシリーズに見えるが、実際は地方線区用の2扉車である。
国鉄ED76形機関車500番台
北海道に投入された当区分は貫通型仕様で、九州のED76と似ても似つかない外観の詐欺車両となってしまった。
国鉄207系電車 900番台
国鉄初のVVVF制御車として登場したが試作のみで量産車がなく、分割民営化後、JR西日本が見た目がまるで異なる207系の0番台、1000番台を登場させ、承継されたJR東日本の中で孤立してしまったJR西日本らしさのない詐欺車両。
JR東日本113系サロ124形・サロ125形
短期リリーフ前提のグリーン車で泡沫形式になり得たが、後にJR西日本が前述の207系同様、用途も様式も似ても似つかないクモハ125形を地方線区単行用に投入したため、俄然存在が浮き上がった。
JR東海HC85系気動車
気動車ではあるが、車番が「クモハ85」「モハ84」などとなっており、初見の一般人は確実に間違え、会話を聞くだけのオールド鉄道ファンは国鉄80系電車と誤認し得る詐欺車両である。
JR東日本415系1500番台の一部編成
過去の事例。JR化後に製造された415系1500番台の一部は、415系と名乗っておきながら交流60Hzに対応しておらず、実質403系だった。このグループは2017年までに全廃済み。
JR東海211系電車6000番台
211系であるが、2連編成であり、当初は213系の別番台付与も計画されていた。
JR西日本211系電車クモロ211・モロ210
213系のクロ212と同じ仕様だが、ユニット方式ゆえ211系に区分。上記6000番台と逆のパターン。
国鉄211系電車サロ212・サロ213
平屋建てのサロ210・211と区別すべく213系形式を興されたが、系列上は211系に区分される。
名鉄6750系電車/名鉄7300系電車
当時の名古屋鉄道では、1500V区間において旧性能電車が0, 2000, 3000番台、新性能電車が1000, 5000〜7000番台、気動車と新性能電車の一部が8000番台となっていたが、上記の6750系と7300系は3000番台でないにもかかわらず吊り掛け駆動方式の旧性能電車という詐欺車両であった。特に7300系についてはパノラマカーと同様の車体と内装をしていたため、「似非パノラマカー」「吊り掛けパノラマカー」と呼ばれた。なお、6750系と同時期に登場した名鉄3300系電車 (2代)については旧性能車と同様の付番であった。
1997年に7300系が、2011年に6750系が全廃されている。
阪急1200系電車/阪急1600系電車
4桁の形式でありながら中身は吊り掛け駆動の機器流用車という詐欺車両であった。

ラインカラー・外観部門[編集]

国鉄103系電車全般
過去の事例、かつ代表的存在の一つ。国鉄時代は、混色編成が頻繁に走っており色詐欺が蔓延していた。21世紀に入っても、大阪環状線でウグイス色やスカイブルーの103系・201系が運用されていた時期があった。
国鉄185系電車
200番台の一部が田町に転属した事により0番台が纏っていた斜めストライプ→湘南ブロックの塗装が塗られたり、特に2013年に配置が大宮に集約されてからは色詐欺が蔓延し、踊り子にExpress色が入ったり、草津やあかぎに湘南ブロック色または斜めストライプ塗装が入ったり、現存している185系の2編成12両がいずれも塗装面で詐欺車両だったりと現在に至るまで塗装詐欺が絶えない。
JR東日本E231系電車マト139編成
過去の事例。常磐線のE231系のうちこの編成のみは常磐線とはほぼ無関係のスカ色に帯色を変更され、10月まで運転されたため、一時的に詐欺車両となっていた。この編成がいたことにより「誤乗車ありがとうございます」状態だったとかなんとか…
東葉高速鉄道の車両、国鉄301系電車
新宿方面に行く際、中野駅にてオレンジの帯を見かけたからと言って乗ったら東西線に乗り入れてしまうことがあるが、これは東葉高速鉄道の車両であり、一種の詐欺車両と言える。
過去も、国鉄301系が黄色の帯で、中央線での誤乗防止のため、帯を地下鉄のラインカラー同じ青に変更した。
JR東日本E531系電車K451・K423編成
側面だけ見たら完全に常磐線ではなく京葉線

詳細は「E531系赤電塗装」を参照

東京地下鉄における東急電鉄の多くの車両
東京地下鉄には赤い路線があるが、20系列以外には赤い帯が配されているため、ある意味詐欺車両と思ってしまうこともある。
西武6000系電車
青色塗色で登場したが、高田馬場駅付近で地下を走る電車と類似しており、池袋線の開業100周年を記念して黄色ラッピングを施した編成が皮肉にも「西武らしい」と一部ファンから絶賛され、既存車が詐欺車両と化した車両。ちなみに、最近は西武有楽町線の開業40周年を記念して黄帯の編成が爆誕したらしい。
名鉄100系電車
名古屋市営地下鉄には赤い路線があるにもかかわらず1色かつ鶴舞線という詐欺車両。せめて水色の帯を巻くべきである。
京阪80型電車
過去の事例。普通列車専用の塗装であったが故、いきなり準急や急行として充当されると、乗務員側も乗客側も泣かせていた詐欺車両。1997年全廃。
国鉄115系3000番台
過去の事例。国鉄時代「ひろしまCity電車」として投入当初は、中間電動車を冷房付きのモハ114-3000番台、モハ115-3000番台で揃えることができず、一部は既存で非冷房かつ固定クロスのモハ110、モハ111を用いて組成し、後に塗色を揃えたため、115系の性能を発揮できなかったり、先頭車の外観で転換クロスや冷房装備を思わせながら、中間車は転換クロス無しでかつ全車非冷房の詐欺編成が存在した。
非冷房や性能については、分民化前に関東から115系中間電動車を転入させて半詐欺になり、JR化後に関西で余剰となった117系の中間電動車を流用することで、車内装備もようやく合わせることができた。
九州地区の485系の一部
過去の事例。485系の中には国鉄時代の九州転出後に直流区間対応を止めながら、形式変更や塗装による外観識別を怠った詐欺車両が存在し、JR化後のサービス改善で下関駅乗り入れをした「にちりん」に直流非対応車が入って直前に本州区間運休という事態が発生したことがあった。

脚注[編集]

関連項目[編集]