「第2回エンペディア大賞」が2月いっぱい開催中です。2024年に作成された記事の中から、お気に入りの記事に投票しましょう!
昭和の日ネットワーク
特定非営利活動法人昭和の日ネットワーク(しょうわのひネットワーク)は、東京都千代田区に所在する特定非営利活動法人(NPO法人)。登記上の名称は「特定非営利活動法人昭和の日ネットワーク」だが、定款で名称を「特定非営利活動法人「昭和の日」ネットワーク」、略称を「昭和の日ネット」としている[1]。
概要[編集]
1989年1月に昭和天皇が死去し、明仁が新天皇に即位したことにより、4月29日の「天皇誕生日」は国民の祝日「みどりの日」に改められた。このままでは祝日の由来が忘れ去られてしまうとして、1993年4月に「明治節の実現に貢献した田中智学の門流を汲む青年有志たち(代表 相沢宏明氏)」が「みどりの日改名請願運動」を始めた[2]。4月29日に田中智学門下青年協議会がサンケイ会館で「「みどりの日」改名請願運動発会式」を開催。1994年1月に「「みどりの日」を「昭和の日」に改める国民ネットワーク準備会構想」に「みどりの日」改名請願運動も参加。1994年4月29日に「「みどりの日」を「昭和の日」に改める国民ネットワーク準備会」(略称:昭和の日ネットワーク準備会)が正式に発足した[3]。会長は出雲井晶。連絡先は東京都千代田区麹町の髙池法律事務所[4]。1997年1月に団体名から「準備会」を外し、「「みどりの日」を「昭和の日」に改める国民ネットワーク」(略称:昭和の日ネットワーク)に改称した[5]。事務総長は髙池勝彦[6]、事務局長は三堀清[5]。署名活動の他、新聞・雑誌等への意見広告の掲載、シンポジウムや勉強会の開催、ブックレットやパンフレットの刊行などの活動に取り組み[7]、法制史学者の所功は「ブックレット『日本の祝祭日を考える』(薗田稔・所功・加瀬英明・高橋史朗の論文と大原康男・伊藤哲夫・高森明勅の座談など収録)」を作成したと振り返っている[2]。
1998年1月に昭和の日ネットワークを母体として、運動に取り組んできた個人や団体が結集して「「昭和の日」推進国民ネットワーク」(略称:昭和の日推進ネット)を発足させた[7]。会長は鈴木英夫(兼松名誉顧問)、副会長は天池清次、小田村四郎、加藤芳郎、運営委員長は中尾哲雄(インテック代表取締役社長)、事務総長は髙池勝彦、事務局長は三堀清[8]。石原慎太郎や櫻井よしこらが役員に名を連ねた[9]。1998年4月に超党派の「昭和の日」推進議員連盟が発足した。2000年3月に祝日法改正案が提出され、2回の廃案を経て、2005年5月20日公布、2007年1月1日施行の改正祝日法で4月29日は国民の祝日「昭和の日」と定められた。法律制定を受けて、昭和の日推進ネットは2005年7月をもって解散した[10]。しかし、政府や関係機関が実施する行事を民間側から支える必要があること、議員立法という経緯から民間側でそれらの行事を主導し、「昭和の日」の意義を啓蒙していく必要があることから、2005年12月に「特定非営利活動法人昭和の日ネットワーク」(略称:昭和の日ネット)を設立した[11]。また「昭和の日」制定を実現した人々は11月3日の「文化の日」を明治節にちなんで「明治の日」に改める運動を開始し、2011年に「明治の日推進協議会」を結成した[12][13]。連絡先は昭和の日ネットワークと同一で東京都千代田区平河町の髙池法律事務所。
2007年4月29日、昭和の日ネットワークは「昭和の日をお祝いする実行委員会」に参加して、八王子市の陵南公園で「いつくしむ、昭和。~昭和の日記念式典~」を開催した[14]。以降、昭和の日ネットワークが中心となって「昭和の日をお祝いする実行委員会」を組織し、毎年4月29日に東京で「昭和の日を祝う集い」を開催している[11][15]。神社本庁は「昭和の日を祝う集い」に協賛している[16]。日本会議はウェブサイトで「昭和の日を祝う集い」の告知に協力している[17]。昭和の日ネットワークのウェブサイトは「各地における「昭和の日」奉祝行事主催団体」として、「昭和の日」記念式典実行委員会(大阪府)、近江神宮(滋賀県)のウェブサイトのリンクを貼っている。
「昭和の日ネット」設立時の役員[編集]
出典[編集]
- ↑ 以下の位置に戻る: a b 定款 昭和の日ネットワーク
- ↑ 以下の位置に戻る: a b 所功「「昭和の日」を意義ある祝日に」『日本』第57巻第4号(通巻672号)、日本学協会、2007年4月
- ↑ 日本の祝祭日を考える会編『日本の祝祭日を考える』日本の祝祭日を考える会、発売:展転社[てんでんブックレット]、1994年
- ↑ 「昭和天皇は近代相撲の父」『祖国と青年』第25巻第6号(通巻189号)、1994年6月
- ↑ 以下の位置に戻る: a b 三堀清「「昭和の日ネットワーク」について」『動向』第1569号、1997年5月
- ↑ 「グラビア 「昭和の日」前夜祭」『祖国と青年』第28巻第6号(通巻225号)、1997年6月
- ↑ 以下の位置に戻る: a b 昭和の日とは? 昭和の日ネットワーク
- ↑ 組織 昭和の日ネットワーク
- ↑ “昭和天皇万歳”集会で――舞の海氏が排外発言 週刊金曜日オンライン、2014年5月22日
- ↑ ご挨拶 昭和の日ネットワーク
- ↑ 以下の位置に戻る: a b 昭和の日ネットワークについて 昭和の日ネットワーク
- ↑ 藤生明「日本会議と共闘する労働戦線は、どう作られてきたか <1>「反マルクスの社会主義」 民社党の遺伝子」論座アーカイブ、2019年5月11日
- ↑ 藤生明「「文化の日→明治の日」運動10年超 戦前回帰の指摘も」朝日新聞デジタル、2019年11月2日
- ↑ 平成19年「いつくしむ、昭和。~昭和の日記念式典~」 昭和の日ネットワーク
- ↑ 平成20年「昭和の日をお祝いする集い」 昭和の日ネットワーク
- ↑ 御協賛いただいた皆様 昭和の日ネットワーク
- ↑ 【東京都】昭和の日をお祝いする集い 日本会議
関連項目[編集]
- 渥美堅持(昭和の日推進ネット代表委員)
- 市田ひろみ(昭和の日推進ネット代表委員)
- 宇佐美忠信(昭和の日推進ネット代表委員)
- 重枝琢巳(昭和の日推進ネット代表委員)
- 西部邁(昭和の日推進ネット代表委員)
- 堀江湛(昭和の日推進ネット代表委員)
- 森英恵(昭和の日推進ネット代表委員)
- 和田春生(昭和の日推進ネット代表委員)
関連文献[編集]
- 「昭和の日」推進国民ネットワーク編『「昭和の日」実現への道[記録集]――後世に伝えよう昭和への思い』(展転社、2005年)
- 藤生明『ドキュメント日本会議』(筑摩書房[ちくま新書]、2017年)