情報工学

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情報工学 (じょうほうこうがく)とは工学における分野の一つであり、コンピュータなどの情報機器におけるハードウェアソフトウェアの利用や設計・生産などを中心に研究している分野の一つである。 情報工学は機械工学電子工学通信工学などの複数の工学分野と密接に関係しており、それらの分野を融合的に扱う学問ともいわれている[1]

概要[編集]

電子計算機が登場した第二次世界大戦以後に発達した工学である。当初は計算のみ行っていた電子計算機が電話回線に接続され、複数の電子計算機に接続するコンピュータ通信が登場した。これは軍事工学と密接な関係にあったが、民間に転用されてから発達が著しい。1980年代以降、特に電子計算機の価格の低廉化と小型化によって官庁や企業のみならず、個人にまで普及するとその使用の可能性は大きく向上した。

歴史[編集]

1970年代までは一般にあまり普及されておらず、次のように使用された。それでもこれまで多くの人の手によって行われていた作業が自動化されて合理化が推進された。

  1. 特急列車飛行機の座席指定。特に東海道新幹線の開業で、これだけで一日に6万席近く存在した[2]昭和39年10月1日日本国有鉄道ダイヤ改正時点での日本国有鉄道では鉄道駅から東京都の中央センターでの電話予約管理による指定券発券は既に不可能になっており、後にみどりの窓口と呼ばれる自ら開発した端末を設置した。
  2. 金融機関での決済。為替決済や振込などで、文書扱いが通常だったのを電信扱いとしてスピードアップさせた。
  3. 新聞の現地印刷。これが登場するまでは、本土では夜行列車で前夜に朝刊が積み込まれて、翌日未明に鉄道駅に降ろす輸送がされた。さらに遡ると現在も離島で生じる「日付遅れ」が地方でも珍しくなかった。

前史[編集]

文明以前[編集]

人類が誕生してからを使えるようになり、狼煙で遠方に情報を送ることがあった。その際、煙の色や間隔によって様々な情報を送ることがあった。また、それを木板に石や動物の骨で記を付け、これが文字の登場に繋がった。

古代国家の誕生[編集]

国家元首が自らの偉業を後世に伝えるべく歴史書を作成し、それを収めるための図書館を建設した。ここには外国語の辞書も備えられた。軍隊に必要な兵器や食糧の収集、保管にために膨大な計算が必要になり、これを最前線に送るために道路航路を整備し、郵便輸送を行った。また、戦時に敵に自らの情報が漏れないよう暗号が作成された。さらに伝書鳩も活用された。これは平時には民間の商人にも開放された。

中世[編集]

ヨーロッパは大混乱に陥り、文明の中心はイスラム世界に移った。当時知られていた世界中を旅行して様々な情報を得る人物もいた。これを下支えしたのが航路と港、外国語の素養であった。活版印刷中国から、算用数字インドからイスラム世界を経てヨーロッパに伝わり、新しい情報の伝達や計算に使われた。

近世[編集]

大航海時代によってアメリカ大陸の知識が得られ、世界一周によって地球球体であることが確認できた。航海技術帆船の発達によって世界中の知識を得られるようになった。

近代[編集]

産業革命による鉄道汽船の登場、電信電話の発明により情報は国家の隅々までにいち早く到達、発信できるようになった。新聞はこれらの情報を不特定多数の人々に伝えることができるようになった。

20世紀初頭[編集]

無線電信、無線電話によって情報は世界的規模にいち早く到達できるようになった。飛行機の発明の発達により郵便輸送の高速化が実現できた。ラジオ放送が始まり、視聴者からの葉書の投稿によって内容が大きく変わることがあった。なにより政治家が直接国民に呼びかけることができるようになった。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. https://www.ics.keio.ac.jp/%E6%83%85%E5%A0%B1%E5%B7%A5%E5%AD%A6%E3%81%A8%E3%81%AF/
  2. 当時、「ひかり」、「こだま」が1時間に1往復、新幹線0系電車12両編成であった。1両定員が100人として、ビュフェや先頭車両、調整用席を除いて1列車の指定席が1000人とした。