電子工学
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電子工学(でんしこうがく)は、電気工学の一部ないし隣接分野である。エレクトロニクスとも言われる。
概要[編集]
明確な定義はないが、概ね電子の真空中や固体物質中の挙動から生じる現象を扱うものと言える。これらは電子デバイスと呼ばれ、例えば次のようなものである。
- 半導体素子または電子管等による能動素子で構成される増幅動作(回路)またはスイッチング動作(回路)
- スイッチング動作から論理演算回路に関する領域が発展した。
- メーザー、レーザーの高周波発振
- プラズマの利用
- 電気磁気現象による情報記録も、論理演算のデジタル情報記録と磁気記録素子の微細化により電子工学の領域と認識されるようになった。
- 超伝導材料、ジョセフソン素子
- 液晶・プラズマによる表示装置のディスプレイ
- 量子コンピューターに用いられる量子演算素子
通信、信号処理、電子計算機による情報処理、制御、計測など、応用分野を技術的に担保する技術分野である。
歴史[編集]
歴史は浅く、20世紀初頭に真空管の実用化によってそれまでは電流のオンオフは機械的な開閉器のオンオフに依存していたものが高速で確実に非接触式で行えるようになり、これがラジオ、レーダー、電子計算機の登場に繋がった。
1940年代後半の半導体素子の登場によってこれらの小型化、価格の低廉化が行われエレクトロニクス時代の到来となった。
1970年代までは、機械工学、電気工学、電子工学、ソフトウェア工学の境目は明確だったが、高電力用半導体素子が普及してパワーエレクトロニクスが進化し、ソフトウェア技術の進歩でメカトロニクスが進化して境界の敷居は低くなりつつある。
関連項目[編集]
参考文献[編集]
- 堀孝正『パワーエレクトロニクス』オーム社出版局2002年2月25日第1版第7刷発行
- 酒井善雄『電気電子工学概論』丸善株式会社
- 力武常次、都築嘉弘『チャート式シリーズ新物理ⅠB・Ⅱ』数研出版株式会社新制第11刷1998年4月1日発行
- 矢野隆、大石隼人『発変電工学入門』森北出版株式会社2000年9月13日第1版第4刷発行
- 西巻正郎・森武昭・荒井俊彦『電気回路の基礎』森北出版株式会社1998年3月18日第1版第12刷発行
- 電気学会「電気学会大学講座電気機器工学Ⅰ」社団法人電気学会2002年1月31日14刷発行