ウィキペディアの寄付バナー問題
ウィキペディア創設者 ジミー・ウェールズからのメッセージをお読みください。
Wikipediaの寄付バナー問題とは、ウィキペディアを編集したことがあるない関係なく、ウィキペディアを利用する数多くの者が直面する大・問・題である。[要出典]アンサイクロペディアなど、他のMediaWikiパロディサイトや外部のSNSなどでは、しばしばネタにされるのももはや名物と化している。(アンサイクロペディアのネタ記事)
なお、Wayback Machineで知られるインターネットアーカイブもこの手法をパクったまねした。
概要[編集]
ウィキペディアを使ったことがあれば、一度はあの大きなバナーを見たことがあるだろう。ウィキペディアは、ウィキメディア財団への寄付によって成り立っている。毎年11月ごろ及び3月下旬、ウィキペディアは、寄付を募るバナーを出すという必殺技を出す。それが、wikipediaの寄付バナー問題である。
寄付を求めているサイトは少なくない[1]。しかし問題はその大きさとしつこさである。ウィキメディア財団のウェブサイト以外で、君はあれほどまでに大きなバナーを見たことがあるか?隙間という隙間を埋めるようにバナーを貼りつくし、もはやバナーの博物館と化しているまとめサイトですら、あれほど大きなバナーを見ることは稀である。
何故、寄付を募るのか[編集]
あれだけ寄付を募っていると、「ウィキメディア財団は財政難なのか?」と思ってしまうが、それは間違いかもしれない。確かに、ウィキメディア財団では自家用サーバーを持っており、たくさんのお金が必要である。しかし、ウィキメディア財団の職員数は、2008年末の時点から2016年1月現在にかけて10倍以上にもなっており[2]、また、wikimaniaという公式のオフ会の出張費と称した旅費を、一部または全額助成している。[* 1][3]
日本語版に限ったことではなく、他言語版でもバナーはしつこく表示される。[4]
実際の資金調達状況の流れ[編集]
2010年2月にはアメリカ合衆国の大手営利企業Googleがウィキペディアに200万ドルの寄付を行っている[5]。
しかし、2010年12月時点では公式に運営資金に寄付が足りなかったことが報道されており[6]、「物乞いのように寄付を募る運営資金の調達はもうやめて、広告バナーをつけるべきではないのか? インターネット上で無料サーバーを運営する際に広告を表示させたって目くじら立てるバカはいないだろう、当たり前のことなんだから別にそう悪い手段じゃない」などと批判されていた[6]。
そしてその実際の運営に掛かる資金だが、gigazine.netによる試算では2007年時点で「3ヶ月で約1億円(87万5000ドル)、半年で約2億円(165万ドル)」(日本円は当時レート)が必要ということになっており[7]、この運用資金のための寄付は全く目標に足りておらず、公式声明でサーバー閉鎖の危機に瀕していたことが同年伝えられていた[7]。
なお、ウィキペディアの収益はアメリカ合衆国の税務当局に申告する関係上、全てサーバー上にPDFファイルとしてアップロードされている公開情報であり、探せば誰でもその正確な情報を見ることが出来る。にも関わらず英語が読めないバカどもは「寄付金集めるだけで何に使っているかわからない」などと戯言を言っていたりする。例えば2012年の収支報告書はこれ (PDF)。どうやら2012年収支でけっこー浮いたカネが出来て資金庫が潤ったので、2013年からウィキデータプロジェクトやウィキペディアをスマートフォンから閲覧・編集出来るウィキペディアモバイルが開発・運用される資金源となったのではないだろうか。確かに寄付は全世界へ還元されているようである。
実際に寄付をしたらどうなるか[編集]
ちなみに実際に寄付をすると、その後執拗に再寄付を募るメールが届く。DM並みの頻度で。財団はもう少し人に嫌われないメール送付の方法を学ぶべきである[8]。
なお、この寄付後に届くようになるメールの文面、きちんと職員の増減や利用者数が文面に反映されて正確な現在情報となっているのだが、2014年時点では「わずか175人の職員で、5億人以上の利用者をサポートしています」と書かれていたものが、2015年になると「社員はわずか200人ですが、4億5000万人のユーザーを抱えています」という説明に変わっていた[8]。これについて実際に寄付をしてメール確認した週刊アスキーは「利用者減ってるのに職員増えてるし……大丈夫かいな」と感想を述べている[8]。
バナーの内容[編集]
以前のもの[編集]
冒頭にも記載した、「ウィキペディア創設者ジミー・ウェールズからのメッセージをお読みください」(メッセージ変更済み類似バナーのプレビュー: 1, 2, 3)このバナーは2010年ごろに使用された初期のもの。これだけの文字数なら、1行で書けるようなことなのにも関わらず、とんでもなくでかいバナーに表示されていた。
最近のもの[編集]
最近では、「ウィキペディアの読者の皆さま、 今週は皆様にお知らせがあります。ウィキペディアの援助をお願いいたします。 私たちは独立性を守るため、一切の広告を掲載致しません。[* 2] 平均約¥1,500の寄付で運営しております。 援助をして下さる読者はほんの少数です。 今日、読者の皆様が¥700[* 3]ご援助下されば、寄付の募集は一時間で終了です。コーヒー一杯ほどの金額[* 4]です。 私たちは小さな非営利組織ですが、サーバー、プログラム、人件費など、世界でトップクラスのウェブサイト同様のコストがかかります。 ウィキペディアは特別です。誰でも活用できる図書館や公園のようです[* 5]。 ウィキペディア活用しておられるのでしたら、広告掲載せずにさらに1年活動できるよう、どうか1分の時間をお取り下さい。 宜しくお願い致します。」(プレビュー)という嫌がらせ並みに長い長いしかもツッコミどころ満載のメッセージを表示してくる。
ちなみに[編集]
寄付バナーはログインすると一切表示されない。 これは「ログインするほどウィキペディアを使ってる人なら当然寄付しているだろうから、バナー表示しなくても良いよね」という財団の粋な計らいである[9]。
そのため、ウィキペディアを閲覧のみの利用としているライトユーザーが寄付バナーを通して財団の必死な姿を目の当たりにしている一方で、アカウントを使って編集に手を出すヘビーユーザーにはメッセージが届かない(届けない)。バナーの試験運用が始まった2010年より前からログインしている古参ユーザーに至ってはバナーの存在自体知らないかもしれない。財団の考えはあくまで性善説に立ったもので、実際には全プロジェクトの全てのログインユーザーが律儀に寄付を行っているわけもなく、只々ログインによる役得でしかないのが実態であろう。
とはいえ鬱陶しいバナーを回避する手段としてログインは有効な手段であり、この機会にROM専の諸君も閲覧用アカウントを作ってみてはいかがだろうか。
脚注[編集]
ツッコミどころ[編集]
※ネタです。財団だって善意でサイト運営なんて骨の折れる仕事をしてくれてるんだ。その恩をありがたく享受している我々は置かれたその立場を見誤ってはいけない。本気にしないでね!
ソース[編集]
- ↑ 本サイトもEnpedia:寄付で寄付を募集している
- ↑ 増える職員数の変遷: 2008年8月→2009年10月→2010年9月→2011年9月→2012年9月→2013年4月→現在
- ↑ Scholarships – Wikimania 2016 in Esino Lario(英語)、旅費支援 – Wikimania 2016 in Esino Lario
- ↑ wikipedia donation banner(Google画像検索結果)
- ↑ “Googleがウィキペディアの運営団体に200万ドルを寄付…称賛の声も”. らばQ (2010年2月23日). 2016年3月22日確認。
- ↑ a b “hould Wikipedia Just Accept Ads Already?” (英語). SlashDot (2010年12月16日). 2016年3月22日確認。
- ↑ a b “Wikipediaを閉鎖させないために必要な金額はいくらなのか?”. gigazine.net (2007年2月12日). 2016年3月22日確認。
- ↑ a b c “イラッとしたWikipediaジミー・ウェールズのメール”. 週刊アスキー (2015年7月15日). 2016年3月22日確認。
- ↑ “Fundraising_2010/Report”. ウィキメディア財団 (2015年8月10日). 2020年8月31日確認。
関連項目[編集]
- ウィキペディア
- ウィキメディア財団 - ウィキペディアを運営している財団
- アンサイクロペディアのサーバーが弱すぎる問題 - ウィキペディアの寄付バナー問題のような深刻な問題
外部リンク[編集]
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