松之山町
松之山町(まつのやままち)は、新潟県東頚城郡にかつて存在していた町である。平成17年(2005年)4月1日に十日町市および東頸城郡松代町、中魚沼郡川西町・中里村と合併し、新設の十日町市となったため松之山町は消滅した。
概要[編集]
新潟県の南西部に位置する町である。南は長野県に接している。この町は14世紀に発見された松之山温泉があり、並びに戦国時代の永正4年(1507年)8月に上杉謙信の父・長尾為景の下克上によって越後府中を追われて兄の上杉顕定を頼って上野平井城へ逃れる途中の越後守護・上杉房能が為景の追手のために囲まれ、ここで家臣の山本寺定長・平子朝政らと共に自害して果てたことで知られている。
明治22年(1889年)4月の町村制実施の際、松之山村としてスタートする。明治34年(1901年)11月に松里村と布川村を、昭和30年(1955年)3月に浦田村を編入する。そして同年11月、町制を施行して松之山町を新設した。松之山町の南部には三方岳(標高1139メートル)、天水山(標高1088メートル)、東部には有倉山(標高633メートル)などがあり、山地が広い面積を占めているため、平坦地は非常に乏しい。新潟県下でも有数の豪雪地帯であり、南部の山岳地帯に源を発する渋海川が西寄りを、越道川と東川が東寄りをそれぞれ北に流れている。
この町の主な産業は農業と林業で、山腹斜面の棚田での米、野菜作りや畜産などが行なわれる。
この町の見所としては岩見堂、鏡ヶ池、中尾の大杉、管領塚、民俗資料館大棟山美術博物館などがある。また町の南西部、天水山の北腹に広がる海抜740メートル前後の大厳寺高原では、5月から6月にかけて美しく咲き誇るミズバショウ、シラネアオイの群生を見ることができ、夏の間に牛の放牧が行なわれて付近にキャンプ場も開設される。
平成17年(2005年)4月1日に十日町市および東頸城郡松代町、中魚沼郡川西町・中里村と合併し、新設の十日町市となったため松之山町は消滅した。