漬物

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漬物(つけもの)とは、発酵食品や保存食と近縁な食品のジャンルである。
食材煮切り醤油など、さまざまなものに漬け込んで作られる食品である。味わいや風味を良くしたり、保存性を高めるために作られるものである。「お新香(おしんこう)」や「香の物(こうのもの)」という呼び名もあり、こちらは発酵性の漬物が強い香りを放っていたことから呼ばれるようになったとされている。

概要[編集]

食材を漬け床につけることにより、食材に漬け床の風味を与えるほか、保存性の向上や食味の改善が見込まれている。また、ツナ缶のようなオイル漬け(油漬)も広義の漬物とされており、「漬物」に含まれる食品はとても多い。 特殊な例としてはフグの卵巣のぬか漬けのように毒抜きとして使用されることもある。
塩蔵(梅干、桜の花漬など)、乳酸発酵(野沢菜高菜広島菜ザウアークラウト)、米麹(べったら漬け)、酒粕(奈良漬)、甘酢漬け(らっきょう。ただし、あらかじめ塩蔵した辣韭が用いられる)、醤油漬(煮切醤油が使われる。イクラの醤油漬と紫蘇の花漬など)など、さまざまなバリエーションがあるため、「これが漬物だ」といった厳格な定義はない。
なお、発酵食品ではない「一夜漬け」もある。

レシピ[編集]

梅干[編集]

梅酒用の梅よりも赤くなった梅干用の梅を洗い、ヘタの部分を爪楊枝や竹串などで除去し、水に漬けて虫などを除き、重量比で18%~20%程度の食塩を加えて漬けるという発酵もへったくれもないどすこいな塩蔵漬物である。梅酢が上がってきたら梅の実を取り出し、土用干しを行なったのち貯蔵する。紫蘇を加えることもある。梅酢は調味料としても使えるほか、翌年の梅干用にも使う。

キムチ[編集]

大根、白菜などを唐辛子に混ぜて塩漬けし発酵させたものである。胡瓜の一夜漬け(オイキムチ)など、多様な漬物文化がある。日本とは任那日本府などの関係もあり、古墳時代からの交流もあったため、韓日のどちらが発祥かは不明である。かつての日本では「朝鮮漬」とも呼ばれ、ニンニクを加えたものも多かった。
とはいえ近年では白菜の巨大産地である中国からの輸入品に押されつつあり、嘆かわしいことに「日本産のキムチ」がブランド化しつつある。

キムチ」も参照

ザウアークラウト[編集]

キャベツを繊切りにしたのち1.5%程度の塩をして、水気を絞って(滅根した)貯蔵瓶などの密閉容器に詰めこみ、乳酸発酵するのを待つ。スターターとしては、糠床から上がってくる水を入れるといい。嫌気性発酵なので、表面を食品用ラップで覆うのもいい。十分に乳酸が得られたら、塩分はもっと減らしてもよい。

野沢菜[編集]

野沢菜を摂氏五十度程度に加温して酵素を失効させたのち、若干の塩などを加えて保存する。雪国(越後湯沢など)では、ジャリジャリに凍ったものが丼鉢に盛られて出てくる。サラダの一種と思えば腹も立たない。
高菜や広島菜と合わせて、「日本の三大漬菜」だそうである。雹にやられると穴が空いて値下がりする。

種類[編集]

  • 梅干
  • ザウアークラウト
  • 野沢菜
  • 高菜
  • 広島菜
  • キムチ
  • 奈良漬
  • べったら漬 - 宝田恵比寿神社(東京都中央区日本橋)の門前で毎年10月20日に行われる「べったら市」で知られる
  • 福神漬 - カレーライスと切っても切れない。
  • しば漬け
  • 鉄砲漬 - 成田山新勝寺の参道で売られている
  • 印籠漬
  • かみなり漬
  • 沢庵
  • いぶりがっこ
  • ピクルス
  • ガリ
  • 紅生姜
  • 辣韭
  • きゅうり醤油漬け
  • 守口漬

など、よく知られているものだけでも数十種を数え、おそらくは百種を越える。

  • 一夜漬け

なども漬物(香の物・お新香)に含まれるが、茸(長野県諏訪地方のヌメリイグチの塩漬)や魚類(塩鮭など)に関しては「漬物と呼んでよいか?」については評価が分かれる。いちおう発酵食品ではあるが、チーズや鮒ずしなども「漬物」とは別ジャンルとされることが多い。

関連項目[編集]