伊豆箱根鉄道大雄山線

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
伊豆箱根鉄道
ID 大雄山線
Izupakko 5503F.jpg
使用車両の5000系
基本情報
日本国旗.png日本
所在地神奈川県小田原市南足柄市
起点小田原駅
終点大雄山駅
駅数12駅
路線記号ID
開業1925年10月15日
所有者伊豆箱根鉄道
運営者伊豆箱根鉄道
使用車両使用車両の節を参照
路線諸元
路線距離9.6 km
軌間1,067 mm
線路数単線
電化方式直流1,500 V 架空電車線方式
最大勾配25
閉塞方式自動閉塞式
最高速度70 km/h[1]

大雄山線(だいゆうざんせん)は、神奈川県小田原市小田原駅と神奈川県南足柄市大雄山駅とを結ぶ、伊豆箱根鉄道鉄道路線である。

全区間にて、ICカード乗車券PASMOSuicaが利用可能である[注 1]

概要[編集]

太平洋戦争時の統合で、もう一つの鉄道路線の駿豆線とは直接接続していない。重要検査時には、東海道本線経由で駿豆線にある大場車庫まで回送列車が運行される。

沿革[編集]

  • 1922年(大正11年)6月2日 大雄山鉄道株式会社の創立総会が開催される。
  • 1925年(大正14年)、10月15日、大雄山鉄道が仮小田原駅~大雄山間(全長約9.0km)営業開始。
  • 1926年(大正15年)3月31日、大雄山鉄道 穴部駅開業、11月24日、大雄山鉄道 井細田駅 開業〔大雄山鉄道(株)〕
  • 1927年(昭和2年)4月10日 大雄山鉄道に新小田原駅を開設、大雄山~新小田原間約9.3kmになる。6月27日 仮小田原駅を相模広小路駅に改称並びに位置変更届を鉄道大臣に提出
  • 1933年、大雄山鉄道(株)が西武系列となる
  • 1935年(昭和10年)6月14日、大雄山鉄道が省線小田原駅まで延伸し営業運転開始。全長約9.6kmになる。
  • 1941年(昭和16年)、戦時統合令により駿豆鉄道(株)が大雄山鉄道(株)を合併し小田原~大雄山間の鉄道を継承。

使用車両[編集]

緑町駅近くに半径100mの急曲線があるため、車体長20mの大型車両は入線できず、専ら17 - 18m級の中型車両が使用されている。

車両の大規模な整備工場がないため、全般検査などの大規模な定期検査を行う場合は、東海道本線小田原 - 三島間を回送(甲種輸送)して、駿豆線大場駅にある自社の大場工場に入場する。小田原駅の構内にある授受線には架線が張られていないため、そのままではJRの電気機関車が入線できない。そこで架線の張られていない区間に機関車が誤って入線しないよう、数両の貨車控車として中間に介してJR側の機関車に連結するという方法を取っている。そのため、小田原と三島の間を行き来する大雄山線車両の回送列車は混合列車のような姿となっている。

現在の車両[編集]

  • 5000系 - 18m車3両編成。貫通路にドアはない。第5編成以降は、関東地方では数少ない転換クロスシートを装備している。
  • コデ165形 - 電気機関車代用

過去の車両[編集]

車両数の変遷[編集]

5000系 モハ150 クハ180 サハ180 モハ60 サハ80 モハ50 合計(冷房車)
1982 10 4 1 3 2 1 21
1983 10 4 1 3 2 1 21
1984 3 10 4 1 3 2 1 24(3)
1985 3 8 3 1 3 2 1 21(3)
1986 6 6 3 3 2 1 21(6)
1987 6 6 3 3 2 1 21(6)
1988 9 6 3 3 1 22(9)
1989 9 6 3 3 1 22(9)
1990 12 6 3 3 1 25(12)
1991 15 6 3 1 25(15)
1992 15 6 3 1 25(15)
1993 15 6 3 24(15)
1994 18 4 2 24(18)
1995 18 4 2 24(18)
1996 21 2 1 24(21)
1997-
2011
21 21(21)
  • 事業用車除く
  • 1982・83年は1月1日現在、84年以降は4月1日現在
  • 『私鉄車両編成表』各年版、ジェー・アール・アール

ダイヤ[編集]

全て各駅停車。毎時4本運行する。

駅一覧[編集]

駅番号 駅名 駅間
キロ
営業
キロ
接続路線 線路 所在地
ID01 小田原駅 - 0.0 東海旅客鉄道Shinkansen blue.png 東海道新幹線
東日本旅客鉄道JT 東海道線上野東京ライン湘南新宿ライン)(JT 16)
小田急電鉄OH 小田原線 (OH 47)
箱根登山鉄道OH 鉄道線 (OH 47)
小田原市
ID02 緑町駅 0.4 0.4  
ID03 井細田駅 1.0 1.4  
ID04 五百羅漢駅 0.9 2.3  
ID05 穴部駅 0.8 3.1  
ID06 飯田岡駅 1.2 4.3  
ID07 相模沼田駅 0.7 5.0   南足柄市
ID08 岩原駅 1.0 6.0  
ID09 塚原駅 0.3 6.3  
ID10 和田河原駅 1.9 8.2  
ID11 富士フイルム前駅 0.9 9.1  
ID12 大雄山駅 0.5 9.6  

廃止区間[編集]

1927年4月10日開業、1935年6月16日廃止。

廃駅[編集]

廃止区間にある駅を除く。

参考文献[編集]

  • 『通史編II 近代・現代』7、南足柄市〈南足柄市史〉、1998年
  • 吉川文夫 (1965). “伊豆箱根鉄道・鉄道線”. 鉄道ピクトリアル No. 173 (1965年7月臨時増刊号:私鉄車両めぐり6): pp. 8-9, 43-52. (再録:『私鉄車両めぐり特輯』2、鉄道ピクトリアル編集部、鉄道図書刊行会、東京、1977年

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

脚注[編集]

  1. パスネット対応は行わなかった。なお、駿豆線は現在も交通系ICカード非対応である。
出典
  1. 寺田裕一『データブック日本の私鉄』 - ネコ・パブリッシング
[ヘルプ]