Nゲージ

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Nゲージ・トミックス・キユニ26
グリーンマックス社のNゲージ車両

Nゲージ(えぬげーじ)とは、線路幅9mm、縮尺が1/150あるいは1/160の鉄道模型である。

概要[編集]

N」は線路幅である「nine」の意味である。日本では1966年関水金属から一般向けに市販された。日本でもっとも普及した鉄道模型である。

製品[編集]

車両、線路、制御装置、オプション製品のほか、建物模型も同一の縮尺で市販されている。さらに、自動車人形大八車まで市販されている。

車両[編集]

プラスチック製が多い。近年、細密化が進んでいる。完成品がほとんどであるが、キットも存在する。連結器についてはかつてはアーノルドカプラーに統一されていたが、近年は各社から様々な連結器が発売され、異なる企業の連結器では連結が不可能で、場合によっては同一企業の製品でさえ連結が不可能なことがある。

詳細は「Nゲージの連結器」を参照

線路[編集]

道床付きのもの、ないものなどがあり、自由に曲げられるフレキシブルレールもある。分岐器にも様々な種類がある。

分岐器[編集]

非選択式
以前、関水金属アトラスの製品を輸入し、販売していた固定式ポイント (Nゲージ)が該当する。クロッシング部を除いて絶縁されておらずトングレールの開通方向に関わらず電流が流れる。このため、トングレールの開通されていない方向の車両が動き出すため、絶縁とスイッチが必要である。
部分選択式
(1).以前、TOMIXが生産していた分岐器である。関水金属の旧来の分岐器も該当する。片方にのみ絶縁が入っており、分岐器がスイッチの役割を果たす。
(2).シノハラが発売していた分岐器である。クロッシング部も絶縁されておらず、絶縁しないとショートする。
完全選択式
現在の関水金属のユニトラックTOMIXの現行ファイントラックがそうである。両側に絶縁が入っており、トングレール未開通方向のレールには一切電流が流れない。スプリングポイントとしても使える。

制御装置[編集]

制御装置から12Vの直流電流をレールに流して車両側へ供給して動作するよう設計されており、制御には抵抗制御、半導体制御、さらにはPWM信号が用いられる事もある。

建物[編集]

鉄道駅プラットホームのほか、駅前に欠かせない商店やビルのほか、商人宿ビジネスホテルが販売されている。また、旅籠看板建築といった太平洋戦争以前に建てられた建築物も生産されている。このほか、寺院神社といった、鉄道模型に興味のない層が注目する製品もある。

自動車[編集]

バストラック乗用車が販売されている。時代背景によって車種が異なるので、配置には気をつける。

レイアウト[編集]

Nゲージの車両を走らせるためには線路を敷く必要があるが、いちいち線路を敷くよりも木製の板に線路を固定しておいた方が手間がかからずに済む。これが固定式レイアウトである。メーカーからレイアウトボードが市販されているが、ホームセンターベニヤ板を購入し、角材をネジ止めしても良く、安価にできる。

歴史[編集]

1966年関水金属が、1976年TOMIXが参入した。1979年に永大が参入したが、1980年4月に倒産し、各商品は学習研究社に引き継がれている。その学研も80年代中旬ごろ撤退済みである[1]

レールと車輪のメンテナンス[編集]

車両の車輪やレールが汚れているとレールから車輪を介して電流を車両のモーターに流すことができなくなる。このため、専用のクリーニング剤を綿棒に含ませてクリーニングを行う。車両は場合によっては分解掃除が必要である。

分岐器のメンテナンス[編集]

近年発売されている分岐器は完全選択式でギャップが多く、接点の不良による電気的な接続不良が起きやすくなっており、対策が必要である。

対策1、クリーニング[編集]

分岐器の裏蓋を外して接点復活剤を基盤と金属片に塗って磨き、通電性の保全を行う。

対策2、完全選択式の放棄[編集]

ギャップで区切られている区間をリード線や銅線はんだ付けし、電流のオンオフは新たにスイッチを設けて手動で行う。

派生規格[編集]

軽便鉄道の車両を再現するNナローというものがある。車両の縮尺は1/150ながら、線路・台車はZゲージのものを利用する。これと同様に、日本の在来線車両の製品の車輪をZゲージと同じ6.5mmに改軌して狭軌感を再現するNjゲージがある。

関連項目[編集]

脚注[編集]