賢島駅の歴史
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本項 賢島駅の歴史では、三重県志摩市に存在する近畿日本鉄道近鉄志摩線の鉄道駅 (旅客駅)である賢島駅の歴史について述べる。
概要[編集]
志摩半島の英虞湾にある、志摩半島とわずか10m隔てた賢島という離島にある地上駅の鉄道駅である。近鉄志摩線の終点である。
沿革[編集]
- かつて、賢島は漁業関係者しか立ち寄らない無人島であった。しかし、この地を観光地として発展させようとする動きがあり、志摩電気鉄道の終着駅を賢島に置くことに決定した。
- 1929年7月23日:志摩電気鉄道鳥羽駅-真珠港駅25.4kmの開通により同線の中間駅の鉄道駅 (一般駅)として開業。旅客、貨物の取り扱い開始。
- 1944年2月11日:志摩電気鉄道が三重交通に合併したことにより、三重交通の鉄道駅となる。
- 1964年2月1日:三重交通の鉄道部門を三重電気鉄道として分離したことにより、三重電気鉄道の鉄道駅となる。
- 1965年4月1日:三重電気鉄道が近畿日本鉄道に合併したことにより、近畿日本鉄道志摩線の鉄道駅となる。
- 1969年7月1日:賢島駅-真珠港駅0.3kmの廃止により、志摩線の終着駅となる。
- 1969年12月10日:標準軌への改軌工事のため、志摩線25.4kmを運輸営業休止。
- 1970年3月1日:五十鈴川駅 - 鳥羽駅間新規開業と共に、志摩線が標準軌へ改軌され、大阪、京都、名古屋方面への特急運行開始。
- 2016年(平成28年)5月:賢島での先進国首脳会議の開催で運休。同区間は国土交通省のバスが関係者に限り乗車を認める措置をとった。
運行状況[編集]
狭軌時代の賢島駅[編集]
昭和43年10月1日日本国有鉄道ダイヤ改正時点では、鳥羽駅との間の営業キロは25.1km、所要時間は55分、運転本数33往復と上り1本志摩磯部駅止まり。運賃は130円だった。周遊券の周遊指定地「伊勢志摩1」の指定地接続駅だった。下記からわかる通り、日中は30 - 35分に1本確保されており、2022年現在の日中毎時1本より利便性が良かったことがうかがえる。
1968年(昭和43年)時点での鳥羽駅経由での国鉄への旅客列車の直通運転は、車両限界と電化設備の有無の関係で存在しなかった(貨物列車については貨車の受け渡しはあった)。当駅から大津・京都・大阪方面に向かう際は、草津線経由で2往復のみ存在した京都との急行「志摩」が鳥羽駅から出ていたが、鳥羽駅で参宮線に乗り換えたあとに伊勢市駅もしくは松阪駅にて近鉄特急に乗り換えるほうが便利であった。他、東京との夜行急行「紀伊」[注 1]があった。
当時の時刻表[編集]
- ★ - 志摩磯部駅止まり
発車時刻 | 発車時刻 |
---|---|
0525 | 1344 |
0551 | 1409 |
0620 | 1444 |
0649 | 1506 |
0718 | 1540 |
0748 | 1607 |
0816 | 1639 |
0846 | 1704 |
0910 | 1737 |
0946 | 1807 |
1011 | 1838 |
1046 | 1907 |
1114 | 1936 |
1145 | 2005 |
1213 | 2034 |
1245 | 2108 |
1312 | 2142★ |
標準軌化後[編集]
1978年10月時点では、近鉄の甲特急が多数運行していた。毎時0分に大阪行、20分に京都行、40分に名古屋行が発車していた(ただし大阪行、名古屋行は一部2時間間隔の時間帯あり)。大阪行と名古屋行は甲特急で、宇治山田から鶴橋または名古屋までノンストップであった。一方で京都行は、松阪にも停車していた。
駅周辺[編集]
駅開設からほどなくしてホテル、旅館といった宿泊施設、飲食店が建てられた。周遊指定地になると整備が進んだ。
バス停留所[編集]
航路乗り場[編集]
- 近鉄志摩観光汽船(現・志摩マリンレジャー)賢島港
- 賢島 - 和具 定期船
隣の駅[編集]
- 志摩神明駅 - 賢島駅 (- 真珠港駅)
注[編集]
参考文献[編集]
- 『鉄道ピクトリアル727号』電気車研究会2003年1月20日発行。
- 『JTB小さな時刻表2021年秋号』JTBパブリッシング2021年10月1日発行。
- 『時刻表復刻版1968年10月号』JTBパブリッシング2021年11月1日初版発行。