硫黄
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硫黄(いおう、英:sulfur,sulphur)とは、元素の一種であり、第16周期元素にして第3周期元素である。また、非金属元素である。
概要[編集]
原子量は32.07で、最も多い同位体は硫黄32である。
単斜硫黄、斜方硫黄、ゴム状硫黄の3種類の同素体が存在し、細かな性質はそれぞれ異なるが、いずれも黄色で、常温では固体である。なお、最も安定で広範に存在するのは斜方硫黄である。硫黄は反応性が高く、ほとんどの金属と反応する。黒色火薬の原料として大量に使われたほか、マッチや医薬品などに使われている。なお、火山や温泉に来た時に感じられるいわゆる「硫黄の匂い」というのは実際には硫黄ではなく硫化水素の匂いであり、単体の硫黄はほぼ無臭である。
産出[編集]
火山の近くなどを中心に大量に存在するため、古代より知られている。硫黄鉱山もしくは硫化鉄などの金属化合物から主に産出されたが、公害防止観点から義務付けられた石油脱硫装置から低価格で多量に生成されるようになったため、硫黄鉱山や硫化鉄などの鉱山は廃れるようになり、沼尻鉄道や片上鉄道といった硫黄、硫化鉄輸送を担った鉄道も廃線に追い込まれた。