温泉
温泉(おんせん)とは、昭和23年(1948年)に制定された温泉法により定められた温水である。現在、日本の温泉地の数は3000箇所を超えている。
定義[編集]
温泉法では、地中から湧出する温水、鉱水および水蒸気、その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く)で、温泉源から採取されたときの温度が25度以上、または特定の物質を有するものと定められている。特定の物質とはラドン、ラジウム塩、重炭酸ソーダ、硫黄、水素イオン、リチウムイオンなど19種類が登録されている。
すなわち温泉とは「地中から湧き出すときの温度が25度以上であれば無条件で温泉と認められる」「19種類の物質のうち、1つでも入っていれば温泉である」ということになる。なお、25度未満であるものは鉱泉という。
日本の温泉[編集]
温泉には「火山性温泉」と「非火山性温泉」があり、日本の温泉は火山性である。火山は地表近くの部分にマグマが上昇してマグマだまりを作り、そこは1000度以上の高温になっており、地表に降った雨などがしみ込んだ地下水がマグマだまりの熱で温められ、断層などから、あるいは人工的なボーリングなどによって地表に湧き出してきたものが火山性の温泉である。温泉による泉質の違いは、こうした地下水にマグマのガス成分や熱水溶液などが混入したり、岩石の成分が溶け込んだりすることによって形成される。
温泉にはそれぞれに個性があり、臭気を放ち苦味などのある温泉、無臭無味の温泉、無色透明の温泉、白濁色や茶褐色の温泉など、温度や色、臭気、味、肌触りなどの違いがある。
泉質[編集]
泉質とは、温泉に含まれている成分のことである。温泉地では源泉ごとに化学的な成分分析を行ない、都道府県知事から利用許可を受け、全ての温泉はこの化学的な分析データをもとに泉質が決められている。温泉の泉質は単純温泉、二酸化炭素泉、炭酸水素塩泉、塩化物泉、硫酸塩泉、含鉄泉、含アルミニウム泉、含銅鉄泉、硫黄泉、酸性泉、放射能泉に大別されている。
温泉文化[編集]
海外では油田を掘っていたら温泉が湧き出し、捨て場所に困っているところがある。日本の温泉地にはホテルや旅館が建ち並び、保養地となっている
関連項目[編集]
- 噴気、噴気孔
- 硫気孔、炭酸孔
- 泥火山
- 湧出量
- 地熱
- 日本温泉気候物理医学会
- 開湯伝説
- 日本の温泉画像一覧
- 地獄釜
- 水治治療
- 湯あたり
- 公衆浴場
- 共同浴場
- 湯治場
- 日帰り入浴施設
- にっぽんの温泉100選
外部リンク[編集]
- 温泉の保護と利用 - 環境省
- 温泉法(法令データ提供システム)
- 鉱泉分析法指針
- 温泉科学プロジェクト - 株式会社バスクリン