レントゲニウム
ナビゲーションに移動
検索に移動
レントゲニウムは、111番元素。遷移元素でかつ、金属元素でもある。放射性元素であり、また、超ウラン元素にして超アクチノイド元素である。金、銀、銅と同じ第11族元素であることから、どのような色をしているのか気になるところだが、最も長寿命な同位体であるレントゲニウム286でも半減期が10分ほどなので、現在の技術では色を確認できるほどの量を合成することはできない。ただ、理論上の計算によれば、ありふれた銀白色の金属である可能性が高く、銅や金のように独特の色の光沢を放っている可能性は低いという。融点・沸点は不明だが、常温で固体だと推定されている。ただ、同族の元素の傾向からすると、融点は1000℃前後で、沸点は2000℃から3000℃であると推測される。密度は常温常圧において28.7g/cm3だと推測されているが、これは確定している最も高密度の元素ことオスミウムより高密度である。3価の陽イオンになりやすいと考えられている。したがって、酸化レントゲニウム(Ⅲ)Rg2O3やフッ化レントゲニウム(Ⅲ)RgF3などの化合物を生成すると考えられる。
合成[編集]
レントゲニウムは、1994年にドイツの研究チームが、ビスマスとニッケルを衝突させることで初めて合成した。レントゲニウムは天然に存在せず、加速器によってのみ稀に生成することができる。ゆえに、用途は研究用に限られている。2003年、正式に新元素と認定され、新元素合成の約100年前にドイツでX線を発見したレントゲンにちなみ、レントゲニウムと命名された。これ以前は、元素の系統名に倣い、ウンウンウニウムと呼ばれていた。しかし、レントゲン写真に使われるわけではない。