昭和36年10月1日日本国有鉄道ダイヤ改正
昭和36年10月1日日本国有鉄道ダイヤ改正(しょうわ36ねん10がつついたちにほんこくゆうてつどうだいやかいせい)、通称サンロクトオとは、1961年10月1日に日本国有鉄道が実施した白紙ダイヤ改正である。
概要[編集]
このダイヤ改正の特色として、1872年から続いていた等級制度が、それまでの3等級制から2等級制に変わったことであった。既に前年に一等車が廃止されていたが、この改正で三等が二等へ、二等が一等に格上げされて、他の先進国と同等になった。
特別急行列車の増発[編集]
このダイヤ改正時点では電化区間は少なかったため80系気動車が大量に投入され、それまでは東海道本線や山陽本線などごく一部の路線で大都市相互間でしか運転されていなかった特急列車が、全国の主要路線に走るようになり、大都市と主要都市の間でも運行するようになった。全国で1日に走る特急の本数は9往復から26往復へ増加した。
このダイヤ改正で運転を開始した主な特急列車として、大阪駅と青森駅・上野駅を日本海縦貫線を経由して結ぶ白鳥、上野駅と秋田駅を結ぶつばさ、東京駅と宇野駅を結ぶ富士、京都駅と松江駅を結ぶまつかぜ、大阪駅と広島駅を結ぶへいわ[注 1]、大阪駅と宇野駅を結ぶうずしおなどがある。
各線区の状況[編集]
東海道本線[編集]
特別急行列車には国鉄151系電車が「つばめ」、「はと」に投入され、クロ151、サシ151が投入された。急行列車には国鉄153系電車が投入され、国鉄サロ152形電車、国鉄サハシ153形電車が投入された。
評価[編集]
国鉄として初めての白紙ダイヤ改正であり、東海道新幹線の開通前では最後の白紙ダイヤ改正であった。このため、このダイヤ改正から東海道新幹線の開通までのちょうど3年間が東海道本線における優等列車の黄金時代であったとも言える。高度経済成長によって、旅客、貨物の輸送力が増大し、それに見合ったダイヤ改正とも言える。
関連項目[編集]
注[編集]
- ↑ 気動車特急。翌年の山陽本線広島電化で東京発着の電車特急「つばめ」に統合。
外部リンク[編集]