えちごトキめき鉄道ET127系電車

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JR東日本E127系電車 > えちごトキめき鉄道ET127系電車
えちごトキめき鉄道ET127系電車
基本情報
運用者えちごトキめき鉄道
種車JR東日本E127系電車
製造年1995年
導入年2015年
運用開始2015年3月14日
投入先妙高はねうまライン
信越本線
主要諸元
編成2両編成(1M1T)
軌間1,067 mm
電気方式直流 1,500 V
最高運転速度110 km/h
起動加速度2.0 km/h/s
減速度(常用)3.6 km/h/s
車両定員275人
編成重量62.0 t
全長20,000 mm
全幅2,800 mm
全高4,090 mm
主電動機かご形三相誘導電動機MT71形
主電動機出力120 kW×4
駆動方式TD平行カルダン駆動方式
歯車比7.07
制御方式VVVFインバータ制御
機器更新後はIGBT素子
制御装置SC51形・SC51A形→SC102A形
制動装置回生・発電併用電気指令式空気ブレーキ
保安装置ATS-Ps

えちごトキめき鉄道ET127系電車(えちごときめきてつどうET127けいでんしゃ)は、えちごトキめき鉄道東日本旅客鉄道からE127系電車を譲受・改造し、2015年3月14日に営業運転を開始した鉄道車両である。

概要[編集]

2015年3月14日のダイヤ改正に北陸新幹線長野駅 - 金沢駅)が延伸・開業するのに伴い並行在来線として東日本旅客鉄道(JR東日本)信越本線妙高高原駅 - 直江津駅)が第三セクター鉄道に経営転換されることから新潟地区で運用されていたE127系0番台2両10編成がえちごトキめき鉄道に有償譲渡されET127系として同日から営業運転を開始した。

E127系0番台V1・V2・V4 - V11編成が改番、塗装変更、スカート換装などの改造を受け、直江津駅に併設する直江津運転センターに配置されている。改番にあたっては、2014年に越後線で発生した踏切事故により事故廃車となったV3編成の空番を埋めるため、元V4 - V11編成はV3 - V10編成へ(例:V4→V3)変更された。

なおJR東日本での除籍日はV2・V9編成が2015年3月10日、V1・V3 - V8・V10編成が同年3月14日となっている。

構造[編集]

基本的な構造はJR東日本所属時と同一である。

詳細は「JR東日本E127系電車#構造」を参照

ここでは主要な設備とえちごトキめき鉄道譲渡後の主な変更点について概説する。

形式[編集]

クモハET127形(Mc)
元クモハE127形、制御電動車制御装置・下枠交差パンタグラフ・ブレーキ抵抗器を搭載。車両重量は33.5 t
クハET126形(Tc)
元クハE126形、制御車空気圧縮機・補助電源装置・霜取りパンタグラフ(V8・V9編成)・個室トイレを搭載。車両重量は28.5 t

車体・機器[編集]

ステンレス鋼ドアチャイム付き両開き式3扉で、ワンマン運転の併結に対応するため運転台は半室構造、前面には貫通扉が設けられている。

標準色として沿線の妙高山をイメージしたフレッシュグリーンのシルエットを車体下部に塗装しており[1]、運転席上やドア横に社章ステッカーが貼付されている。譲渡後もしばらくは一部編成がJR時代の「2次新潟色」で運用されていたが、2019年12月18日にV4編成が塗装変更されたことによって、全編成の塗色が「標準色」または広告ラッピングとなった。

譲渡にあたって全車両のスカートがスノープロウ一体型の強化型スカートに換装され、V8・V9編成のクハET126屋根上には霜取りパンタグラフが搭載された。

冷房機器は集中式冷房装置AU720A(42,000 kcal/h)が各車屋根上に1基ずつ搭載されている。

車内[編集]

全席がロングシートで構成されており、細かい柄が入ったライトグリーンのモケットが主流。吊り革は全て三角形のものに統一されており、側窓は大型の四連窓で中間二枚が手動で昇降できるようになっている。

クモハET127には優先席が設置されており、こちらのシートモケットはグレーを基調にしたもの。

クハET126には701系に準じた洋式トイレが設置されており使用が可能。トイレ横には車椅子スペースが設けられている。

沿革[編集]

  • 1995年(平成7年)
    • 5月8日 - JR東日本E127系としてデビュー。
  • 2013年(平成25年)
    • 2月21日 - JR東日本と新潟県がえちごトキめき鉄道に対し、2年後(2013年当時)に開業を控えた妙高はねうまライン用の車両としてE127系10編成に必要な改修を施した上で有償譲渡することを合意。
  • 2014年(平成26年)
  • 2015年(平成27年)
    • 3月4日 - V6編成が強化型スカートに換装されたことにより、計10編成のスカート換装が完了。
    • 3月10日 - V2・V9編成がえちごトキめき鉄道に転属。
    • 3月14日 - えちごトキめき鉄道ET127系として妙高はねうまラインで運用を開始。V1・V3 - V8・V10編成がえちごトキめき鉄道に転属。V9編成が川西康之監修の標準色にデザインを変更。
    • 9月28日 - V8編成が霜取りパンタグラフを搭載。
    • 11月27日 - V9編成が霜取りパンタグラフを搭載。
  • 2016年(平成28年)
  • 2018年(平成30年)
    • 7月18日 - V9編成がET127系では初となる機器更新を実施。
  • 2019年(令和元年)
    • 12月18日 - V4編成がデザイン変更したことにより、計10編成が標準色またはラッピング塗装に塗色変更完了。
  • 2021年(令和3年)
    • 6月3日 - V6編成が機器更新を実施したことにより計10編成の機器更新が完了。
    • 8月18日 - V1編成が田島ルーフィングの広告電車として国鉄70系電車のリバイバルカラー「懐かしの新潟色」で運用開始。

運用[編集]

妙高はねうまライン妙高高原駅 - 直江津駅間)と信越本線(直江津駅 - 長岡駅間、一部列車)の普通列車に充当される[2]

2両編成単独または2+2の4両編成での運用が基本だが、朝夕ラッシュの時間帯には2+2+2の6両編成でも運用される。

2016年8月上旬に開催された長岡まつりに伴う臨時列車に関しては東三条駅まで乗り入れを行った[3]

交番検査は直江津運転センターで実施されるが、車輪研削や全般検査などは長野総合車両センターで実施しており、その際はしなの鉄道北しなの線を経由して自走回送される[4]。また、乗務員訓練で北しなの線への乗り入れが頻繁に行われた時期もあった[5]

脚注[編集]

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  1. Echigo TOKImeki Railway えちごトキめき鉄道 普通列車”. ICHIBANSEN イチバンセン. 2023年2月15日確認。
  2. 【鉄道】えちごトキめき鉄道ET127・6連の長岡乗り入れ運用”. 電車、バス、ふね、ときどき自転車. 2023年2月15日確認。
  3. えちごトキめき鉄道ET127系が信越本線長岡以北へ乗入れ|鉄道ニュース|2016年8月4日掲載|鉄道ファン・railf.jp”. 鉄道ファン・railf.jp. 2023年2月15日確認。
  4. JR東日本新潟車両センター所属のE127系V12・V13編成に関しては他社線の関係もあり、機関車の牽引によって上越線・中央本線を経由する大回りの配給輸送となる。
  5. hyama5071 (2022年6月22日). “ET127系V4編成北しなの線乗務員訓練”. ガタゴト日誌. 2023年2月15日確認。

関連項目[編集]