色度範囲
色度範囲(しきどはんい)とは、色相のうち、近似した色の幅がどれぐらい広いかを表現するもの。「色の範囲」「色相の範囲」「色域」などとも呼ばれる。色における「~系統」「色のカテゴリ」とよく似ている。範囲が一番広く感じるのは緑、二番目に広く感じるのが青、三番目に広く感じるのが赤、逆に範囲が狭く感じるのは、一番目は黄色ないしオレンジっぽい黄色(黄色系の色域)、二番目に狭く感じるのは紫や青緑色やオレンジである。
色度範囲が広いと隣へ移動しても色の変化がほとんど無く、色相差が近くに感じるように見え、曖昧で色合いの区別がはっきりしなくなり、逆に、色度範囲が狭いと、隣へ移動しただけでも色の変化が急で、明らかに違う色になる可能性が高く、色相差が少し大きく、少しでも遠くに感じるように見え、色合いの区別がはっきりして、色を判別・色分けしやすく、明確な色になり、配色が見分けやすくなる。色度範囲が狭いと他の色との区別がしやすい。黄緑と緑の区別は曖昧で、黄緑と緑の組み合わせは見分けにくい。
色度範囲が一番広いのは緑であるという関係から見ると、24等分した色相の角度の色名は、105°と120°と135°の範囲を「明るい緑/bright green」としており、色相名は「緑付近の色」となる。緑系の色の色相は、黄みがかった黄緑~青緑まで色域が広い。緑の色度範囲は広く、色相120°付近を中心として約90°~150°までの幅広い領域を持ち、この中には黄緑や青緑に近いものまで含まれる。
色相範囲が一番狭いのは黄色やオレンジがかった黄色であるという関係から見ると、同じ黄色系の色でも、黄色に全く赤みがかっていない色は、一般に、レモン色っぽい黄色のことで、山吹色には近くないことがわかる。黄色とオレンジの区別は見分けやすい。
色反転すると、色度範囲が狭い部分は色度範囲が広い部分になる。