堀江湛

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堀江 湛(ほりえ ふかし、1931年7月23日[1] -2020年11月22日[2])は、政治学者。慶應義塾大学名誉教授。尚美学園大学元学長。公益社団法人教育文化協会名誉会員(元理事)[3]政策研究フォーラム名誉顧問[4]。公益財団法人富士社会教育センター顧問[5]

略歴[編集]

山口県生まれ。東京都立第四中学校、陸軍幼年学校(敗戦後は四中に復学)を経て、1951年東京都立戸山高等学校卒業。1956年慶應義塾大学法学部政治学科卒業。1961年同大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。同大学法学部助手、1964年同助教授、1971年教授。1996年退職[1]武蔵野女子大学理事、杏林大学社会科学部客員教授[6]尚美学園大学学長(2000年4月~2008年3月まで2期8年間)を務めた[7]

日本選挙学会理事長(1986~1988年)[8]日本政治学会理事長(2000~2002年)[9]小選挙区比例代表並立制導入を提言した第8次選挙制度審議会の第1次委員会委員長なども務めた[10]

民社党のブレーンとしても活動し[11]民主社会主義研究会議(民社研)理事、政策研究フォーラム初代理事長を務めた。また「昭和の日」推進国民ネットワーク代表委員[12]「二十一世紀の日本と憲法」有識者懇談会(民間憲法臨調)代表委員なども務めた[13]

2020年11月22日午前8時28分、肺炎のため、東京都の病院で死去。89歳没[14]

中村菊男の門下生で[15]、堀江の門下生には加藤秀治郎小林良彰河野武司などがいる。

著書[編集]

単著[編集]

  • 『現代の政治生活』(放送大学教育振興会[放送大学教材]、1987年)
  • 『福沢先生と政治学科開設九十年』(慶応義塾大学[福澤記念選書]、1988年)

共著[編集]

  • 『ドイツ社会民主党新綱領の背景』(中村菊男共著、社会思潮社、1960年)
  • 『デモクラシーの構造――政治参加と政治学』(内山秀夫岡野加穂留内田満共著、日本放送出版協会[NHK市民大学叢書]、1976年)
  • 『現代の政治生活』(芳賀綏共著、国立・放送教育開発センター[テレビ大学講座]、1978年)
  • 『現代の政治と社会』(芳賀綏・加藤秀治郎岩井奉信共著、北樹出版、1982年)
  • 『連立政権の政治学――ポスト55年体制の政権形態』(政治改革コロキアム共著、PHP研究所、1994年)
  • 『21世紀への政治デザイン』(富田信男・内田満・高橋祥起田中靖政谷藤悦史共著、北樹出版、1995年)

編著[編集]

  • 『変貌する有権者――現代の選挙と政党』(編、創世記、1979年)
  • 『政治学のことば』(日本放送出版協会[新NHK市民大学叢書]、1980年)
  • 『新しい政治社会システム』(編、芦書房、1984年)
  • 『情報化社会とマスコミ』(編、有斐閣[有斐閣選書]、1988年)
  • 『政治改革と選挙制度』(編、芦書房、1993年)
  • 『現代の政治学(1)日本の選挙と政党政治』(北樹出版、1997年)
  • 『現代の政治学(2)日本の公共政策と中央地方関係』(北樹出版、1998年)
  • 『現代の政治学(3)比較政治学と国際関係』(北樹出版、1998年)
  • 『国会を考える(1)統治システムと国会』(編、信山社出版[信山社叢書]、1999年)
  • 『政治学・行政学の基礎知識』(編、一藝社、2004年/第2版、2007年/第3版、2014年)

共編著[編集]

  • 『都民の選択――参院選の意識調査』(岩男寿美子共編著、慶應通信、1977年)
  • 『ワークブック政治学』(飯坂良明共編、有斐閣[有斐閣選書]、1979年)
  • 『日本の政党と外交政策――国際的現実との落差』(池井優共編著、慶應通信[国際コミュニケーション日米共同プロジェクト]、1980年)
  • 『政治心理学』(富田信男・上條末夫共編著、北樹出版、1980年)
  • 『議会デモクラシー――現代政治の危機と再生』(飯坂良明共編、学陽書房、1981年)
  • 『選挙とデモクラシー』(富田信男共編、学陽書房、1982年)
  • 『現代政治学』(岡沢憲芙共編、法学書院、1982年/新版、1997年/第2版、2002年)
  • 『政治学の方法とアプローチ』(花井等共編著、学陽書房、1984年)
  • 『危機とデモクラシー』(富田信男共編、学陽書房、1985年)
  • 『投票行動と政治意識』(梅村光弘共編、慶應通信、1986年)
  • 『国会改革の政治学――議会デモクラシーの復権』(笠原英彦共編著、PHP研究所、1995年)
  • 『日本の統治システム――官僚主導から政治主導へ』(加藤秀治郎共編、慈学社出版、2008年)
  • 『政治学小辞典』(加藤秀治郎共編、一藝社、2019年)
  • 『政治学・行政学の基礎知識』(改訂第4版、加藤秀治郎共編、一藝社、2021年)

訳書[編集]

監修[編集]

  • 魚谷増男編『現代地方自治の基礎知識』(ぎょうせい、1994年)

脚注[編集]

  1. a b 「堀江湛教授 略歴・主要業績 (堀江湛教授退職記念号)」『法学研究』69巻12号、1996年
  2. 堀江湛氏が死去:日本経済新聞
  3. 『ILEC通信』No.17 労働者教育協会、2006年11月1日
  4. 政策研究フォーラム役員体制(2011・12年度)
  5. 公益財団法人 富士社会教育センター 役員 平成二七年六月一日現在 公益財団法人富士社会教育センター
  6. 日本政治の過去・現在・未来 慶應義塾大学出版会
  7. 堀江湛元学長のご逝去について 尚美学園大学、2020年12月1日
  8. 学会組織 日本選挙学会
  9. 歴代理事長 日本政治学会
  10. 堀江湛さん死去 慶応大名誉教授、政治学 東京新聞、2020年12月1日
  11. 吉田健一「宮沢内閣期における政治改革の研究」『鹿児島大学法学論集』50巻2号、2016年
  12. 役員一覧 特定非営利活動法人「昭和の日」ネットワーク
  13. 役員一覧(平成24年3月31日現在) 民間憲法臨調
  14. 堀江湛氏死去 熊本日日新聞(2020年11月30日)
  15. 「改革者の図書室」『改革者』第21巻第12号(通巻252号)、1981年3月