トラ
トラ | |
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分類 | |
目 | 食肉目 |
科 | ネコ科 |
属 | ヒョウ属 |
種 | トラ |
名称 | |
学名 | Panthera tigris (Linnaeus, 1758) |
和名 | トラ (虎、寅、彪) |
英名 | Tiger |
保全状況 | |
IUCNレッドリスト | 絶滅危惧種 (IUCN 3.1) |
ワシントン条約 | 附属書 I |
トラとは動物界脊索動物門哺乳綱食肉目ネコ科に属する猛獣であり、ライオンを凌駕する程の巨軀を誇り彼等に次いで百獣の王の筆頭に挙げられている強大な大型ネコである。
概要[編集]
同じ大型ネコであるライオンと比べトラにはたてがみが無く縞模様のネコに近い外観を持っているので幼獣の頃の姿は普通の猫に非常に似ている。しかしライオンと百獣の王の座を争うほどの猛獣(…とは言っても「現在は」両者は分布を異にしているので直接対決するような事は殆んどないのだが)である事には違いないので舐めてかかると極めて危険である。
体色は、淡黄褐色から赤褐色で、横縞は黒色・黒褐色である。 しかし突然変異で、白い個体も発見されている。
生態[編集]
トラは夜行性で、昼間は茂みなどに潜んでいる。 主にシカやレイヨウ、イノシシで、サルやヤマアラシ、クジャク、カメやトカゲ、魚、バッタなども捕食し、時にはヒマラヤグマを倒したり、ヒョウの獲物を横取りしたりもする。
通常時は、単独で生活しているが、子供の時は、母親と生活する。
交尾期は11月から3月で、雌をめぐり激しく戦い死に至る事もあったりする。 繁殖期は、北方では冬で、インドは雨季明け、熱帯では一年中である。
妊娠期間は105~113日で、1産2~4子を産む。生まれた時は、体重約1キログラムほどで、目が閉じている。 子トラは、2週間後には目が開いて、4~5週間ほどで歩行を始める。
授乳期間は3~6カ月である。生まれてから1年半ほどの間は、母親が食べ物を与える
分類[編集]
カール・リンネにより「Systema Naturae」内で記載された。
トラは、体長や体色、毛の長さなどで、8~9亜種に分類されるとされてきた。
然し、近年の研究群により頭骨や分子系統解析からユーラシア大陸産のP. t. tigrisとスンダ列島産のP. t. sondaicaの2亜種とするが出てきている。「†」がついている亜種は絶滅している。
- 大陸産亜種 Panthera tigris tigris (Linnaeus, 1758)
- ベンガルトラ P. t. tigris (Linnaeus, 1758)
- インドに生息する。野生のトラのほほ半数がベンガルトラである。
- アムールトラ P. t. longipilis (Temminck, 1844)
- ロシアのアムール地方に生息する。トラの中で最大の亜種で、体長2.8mになる。
- アモイトラ P. t. amoyensis (Hilzheimer, 1905)
- 揚子江以南の中国に生息。全長2.4m。赤みが強く、縞の幅が広い。
- インドシナトラ P. t. corbetti Mazák, 1968
- インドシナ半島に生息する。全長2.5〜2.8m
- マレートラ P. t. jacksoni Luo et al., 2004
- マレーシア半島に生息する。
- †カスピトラ P. t. virgata (Illiger, 1815)
- トルコ東部やイラン北部、メソポタミア、カスピ海周辺に生息していた。2003年に絶滅したと判定された。
- ベンガルトラ P. t. tigris (Linnaeus, 1758)
- Panthera tigris sondaica (Temminck, 1944)
色違い[編集]
- ホワイトタイガー
- ノーマルホワイトタイガー
- ベンガルトラの白変種。氷期の時は白い方が保護色になるため目立たないため白くなり
その体色が白くなる遺伝子がたまたま出てきたのがホワイトタイガーである。1950年代に初めて見つかった。
- ベンガルトラの白変種。氷期の時は白い方が保護色になるため目立たないため白くなり
- スノーホワイトタイガー
- ベンガルトラの白変種で、全身が雪のように白く、縞模様は明るい色である。数十匹しか確認されていない。ホワイトタイガーからさらに遺伝子変異したもので、その確率は10万分の1である。
- ピュアホワイトタイガー
- 全身が白で、縞模様がない。世界で2頭しかいない。
- ノーマルホワイトタイガー
- ゴールデンタビータイガー
- ベンガルトラの黄金色の変種で、黄金色の地に褐色の縞模様がある。正確な個体数は不明であるが30頭しかいないとされる。毛は柔らかい。
- マルタタイガー
- ブラックタイガー
- メラニズムのトラ。縞模様が太く、縞の間の黄色の部分が少ない。
人間との関わり[編集]
ライオンの多くがアフリカ大陸に分布しているのに対しトラは主としてユーラシア大陸に広く分布していて特にインドなど南西アジアの国々の人達と関わりが深い。東洋ではトラは神聖な動物として信仰の対象にされている事が多く、古代中国に於いては東西南北の守護を司る霊獣「四神」の一柱として白いトラである「白虎」が崇められた。(西方を守護するそうな)
我が国に於いてもトラは神聖視され崇拝される事が多いのだが一部地域、特に関西方面に於けるそれは諸外国のものとはやや趣を異にしている。熱狂的なファン達による所謂阪神タイガースへの信仰、である。
この阪神タイガースとは甲子園球場をホームとし、虎をモチーフ及びマスコットキャラクターとして扱っている日本の野球球団であり、正確には虎そのものに対する信仰とは言えないのだが、阪神ファン達のその熱烈な応援の凄まじさは特筆に値するものがある。
彼等は一般市民から「虎キチ」(キチの意味についてはお察し下さい)などと呼ばれており三度の飯より虎 (阪神) が好きという常軌を逸した思想を有する狂信者として他球団ファン達から非常に恐れられている。また彼等の地元大阪では「阪神ファンに非ずんば人に非ず」と言わんばかりの狭隘かつ身勝手なイデオロギーが蔓延しており「 (敵対する) 読売巨人軍のファン&たこ焼き器持ってない」などと宣う輩は問答無用で村八分にされてしまうそうな[1]。あな恐ろしや…。
何故ゆえ阪神ファンがそこまで巨人軍及びそのファン達を激しく敵視するのかについてはよく分かっていない。元々大阪人は東京人(?)に対して極めて強い敵愾心を持っているからとか、関西には中央集権を嫌う反体制派が多いからとか諸説有るのだが御世辞にも科学的に解明に向かっているとは言い難い。そもそも巨人軍よりもどっちかと言えば寧ろ中日ドラゴンズや西武ライオンズの方が阪神の宿敵として相応しい筈なのだが何ゆえそこまでアンチ巨人に拘るのかに関しても謎である。
トラに纏わる言葉[編集]
- 「虎の威を借る狐」:権勢有る者の蔭に隠れ威張り散らす無能の事。例、スネ夫。
- 「苛政は虎よりも猛なり」:暗君による独裁恐怖政治は虎よりも恐ろしい、の意。(大阪では虎大好き虎キチ達が寡頭独裁政治やってるから如何ともし難い)
- 「暴虎馮河」:(虎と素手で闘い黄河を歩いて渡る意)命知らずの無謀な冒険の旅に出る事。例えばビットコインやNEMに全財産投資するとか。
- 「虎穴に入らずんば虎子を得ず」:❝危うきに近寄らず❞では成功者にはなれぬ、の意。(※頑張って大博打張った所で出世できるとは限らんので悪しからず)
利用[編集]
如何に強大な膂力を誇る虎と雖も近代火器で武装した人間には流石に敵わない。それ故ヒトに敗れ非業の死を遂げた虎達の亡骸は後に人間の醜い欲望の犠牲となる。中国では漢方薬の材料になるからと夥しい数の虎達が虐殺された。また己が権勢を誇示したがる独裁者、マフィアの首領などによって剝製にされ、挙句の果てに敷物にまでされて遺骸になった後まで蹂躙され辱められた。今日では虎などの稀少な動物の取引はワシントン条約により厳しく規制されているのだが、それでも裏社会による密猟及び闇取引が後を絶たず大きな社会問題になっている。虎達にとって現世此岸は地獄さながらの世界であり、彼等は今悪しき人間共の手により惨澹悲愴なる受難の時を迎えていると言わざるを得ない。