アモイトラ

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アモイトラ
分類
動物界
脊索動物門
哺乳綱
食肉目
ネコ科
ヒョウ属
トラ
亜種P. t. tigris
個体群アモイトラ
名称
学名Panthera tigris amoyensis
(Hilzheimer, 1905)
和名アモイトラ
英名South China tiger
保全状況
IUCNレッドリスト野生絶滅 (IUCN 3.1)

アモイトラ(:华南虎・厦门虎・中国虎・南中国虎 )とは、トラの1亜種もしくは大陸産亜種の地域個体群である。

形状[編集]

体色赤みがかった黄土色で、腹部はすこし明色。 毛はやや長く、縞の幅が広くて、短い。

全長は、2.2~2.65mで、体重は、100~175kg。アジアに生息するトラの亜種の中で最も小さいが、スンダ列島スマトラトラよりかは大きい。

1910年9月に、宣教師のハリー・コールドウェルが中国の福建省で青いトラを目撃している。このトラは目撃された場所が、アモイトラの生息地だったことからアモイトラの変種とされている。

生態[編集]

中国の福建省、広東省、湖南省、江西省に生息していた。

分類[編集]

19世紀初頭に、アメリカの博物学者コールドウェルが福建省にトラの標本狩りに行った際、採集したアモイ島のトラがアムールトラよりも小型で、黒く密生した被毛を持ち、頭部に「王」の印があるものを見つけた。コールドウェルはこのトラを1905年に新亜種記載した[1]

2017年に頭骨の比較や分子系統解析から本亜種を含む大陸系トラをPanthera tigris tigrisに纏める説がある[2]

また別の遺伝子解析より、独立亜種説もある。

1924年にレジナルド・インズ・ポコックが新種として記載したタシナトラ(P. t. styani)は、アモイトラのシノニムとされる。

人間との関係[編集]

1996年からIUCNレッドリストで絶滅寸前に指定されており、1980年代後半から野生の個体が記録されていないため、野生では絶滅した可能性が高い。

中国にいるアモイトラの数は、2017年末時点で165頭である。

脚注[編集]

出典
  1. Hilzheimer, M. (1905). “Über einiger Tigerschädel aus der Straßburger zoologischen Sammlung”. Zoologischer Anzeiger 28: 594–599. https://www.biodiversitylibrary.org/page/9903316#page/604/mode/1up. 
  2. Kitchener, A. C.; Breitenmoser-Würsten, C.; Eizirik, E.; Gentry, A.; Werdelin, L.; Wilting, A.; Yamaguchi, N.; Abramov, A. V. et al. (2017). “A revised taxonomy of the Felidae: The final report of the Cat Classification Task Force of the IUCN Cat Specialist Group”. Cat News (Special Issue 11): 66–68. https://repository.si.edu/bitstream/handle/10088/32616/A_revised_Felidae_Taxonomy_CatNews.pdf?sequence=1&isAllowed=y.