スマトラトラ

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スマトラトラ
分類
動物界
脊椎動物門
哺乳綱
食肉目
ネコ科
ヒョウ属
トラ
亜種P. t. sondaica
個体群スマトラトラ
名称
学名Panthera tigris sumatrae
和名スマトラトラ
英名Sumatran Tiger
保全状況

スマトラトラとは、トラの亜種である。

概要[編集]

スマトラ島の熱帯雨林に生息する。現存するトラの中で、一番小さく最も南に生息する[注 1]

体色は、赤味が強いオレンジ色の地にはっきりした黒い縞がある。オスは頬の毛が長い。だが首のたてがみは短い。

ベンガルトラより縞模様の幅が狭い。体長は150~270cmで体重は80~150㎏。

生態[編集]

夜行性で、イノシシシカワニを食べる。猫の仲間だが泳ぎがうまい。

性的に成熟するのは3~5歳で、一度に2~4頭の子を産む。

妊娠期間は100~108日。

分類[編集]

1929年にレジナルド・インズ・ポコック (Reginald Innes Pocock)が毛皮と頭蓋を元に記載した。

2017年に頭骨の比較や分子系統解析から本亜種とバリトラはP. t. sondaicaのシノニムとする説が生まれた。

絶滅危惧[編集]

狩猟や開発による生息地の減少、1990年代の大火災により個体数が減っており、300頭しか現存しないとされる。

TRAFFICの調査によると、スマトラトラの推定死亡数の約80%は、少なくとも年間40頭が取引目的の密猟によるものと判明した。

生息地は、農業(特にアブラヤシ)、プランテーション、居住地などのために開拓され、激減している。1985年から2014年の間に、島の森林被覆率は58%から26%に激減した。

2017年12月5日に生息地が、2000年~12年で17%縮小して、成獣の個体数も742頭から618頭に減少したという論文が発表された[1]

脚注[編集]

注釈
  1. 絶滅したトラを入れると一番小さいのはバリトラである
出典