スマトラトラ

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スマトラトラ(学:Panthera tigris sumatrae 英:Sumatran Tiger)とは、トラの亜種である。

概要[編集]

スマトラ島の熱帯雨林に生息する。現存するトラの中で、一番小さく最も南に生息する。[1][注釈 1]

体色は、赤味が強いオレンジ色の地にはっきりした黒い縞がある。オスは頬の毛が長い。[2]だが首のたてがみは短い。[3]

ベンガルトラより縞模様の幅が狭い。体長は150~270cmで体重は80~150㎏。

夜行性で、イノシシシカワニを食べる。猫の仲間だが泳ぎがうまい。[4] 性的に成熟するのは3~5歳で、一度に2~4頭の子を産む[5] 妊娠期間は100~108日。[6]

2017年に頭骨の比較や分子系統解析から本亜種とバリトラはP. t. sondaicaのシノニムとする説が生まれた。

絶滅危惧[編集]

狩猟や開発による生息地の減少、1990年代の大火災により個体数が減っており、300頭しか現存しないとされる[7]

TRAFFICの調査によると、スマトラトラの推定死亡数の約80%は、少なくとも年間40頭が取引目的の密猟によるものと判明した。

生息地は、農業(特にアブラヤシ)、プランテーション、居住地などのために開拓され、激減している。1985年から2014年の間に、島の森林被覆率は58%から26%に激減した。

2017年12月5日に生息地が、2000年~12年で17%縮小して、成獣の個体数も742頭から618頭に減少したという論文が発表された。[8]


脚注[編集]

脚注
  1. 絶滅したトラを入れると一番小さいのはバリトラである
出典