バリトラ

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バリトラ(学:Panthera tigris balica 英:Bali tiger)とは、絶滅したトラの亜種である。

概要[編集]

バリ島熱帯雨林に生息していた。

全長は約2.1mで、尾長60cm。体重は、雄は90~100kgで、雌は65~80kgである。

最小の亜種で、北方の亜種よりも3/1くらいにしかならない。

赤茶色の地に黒い縞がある。体毛は短い。縞はほかの亜種よりもくっきりおり、細くて、数も多く、2本ずつたばになっている

スマトラトラジャワトラに類似しているが、ほかの亜種と比べて、体色は鮮やかで、腹面は純白色である。

2017年に頭骨の比較や分子系統解析から本亜種を含むスンダ諸島に生息する2亜種をP. t. sondaicaのシノニムとする説が生まれた。遺伝子的には、3亜種は独立亜種とされる。

バリ島の伝統の人形劇には、悪役として登場する。

絶滅[編集]

19世紀末に、バリ島北部に、ヤシ農園や水田が整備されるようになり、生息地が狭くなっていった。オランダがバリ島を支配するようになってから虎狩りが始まり、オランダ植民地時代には、ヨーロッパのスポーツマンが狩猟旅行を行うようになった。

トラの狩猟は、餌であるヤギホエジカの下に大きくて重い鉄製の足かせを隠して、トラを捕らえ、至近距離から撃ち殺す方法が好まれた。

スラバヤの鉄砲職人であるE. Munautはわずか数年の間に20頭以上のトラを殺した

1941年、バリ島西部に最初の保護区が設立されたが、バリトラを救うにはもう遅かった。

第二次世界大戦の終わりにはおそらく絶滅していたと思われるが、1950年代まで数頭のトラが生存していた可能性がある。