あまくさ号
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あまくさ号は、熊本市の熊本桜町バスターミナル(以下「桜町BT」と略)~天草市とを結ぶ、熊本県内の快速バスである。
運行会社[編集]
運行形態[編集]
あまくさ号は大きく分けて「快速」・「超快速」の2種類に分類される。2017年3月までは「快速」においては宇土市街地3停留所を経由する便とこれらの停留所を経由しない便との2系統があり、「超快速」とを合わせると合計3系統において運行されていた。
- 快速 - 国道(3号線・57号線・266号線・324号線)上および一部沿線区域の各停留所に停車。運行本数は、1日10往復。
- 超快速 - 一部停留所ならびに一部区間は無停車。三角西港前 - さんぱーる間は三角大矢野道路、松島 - 小島子間は松島有明道路を通る。運行本数は、1日5往復。
停車停留所[編集]
- 快速
- 桜町BT-熊本駅前-十禅寺町-平田町-上近見-日吉校前-下近見-高江町-南高江-熊本農業高校前-緑川橋-宇土駅(東口)-宇土-住吉駅前-東長浜-網田駅前-大田尾-三角西港前-五橋入口-登立-大矢野庁舎前-さんぱーる-二号橋-前島-リゾラテラス天草-遊覧船乗り場前-松島-松島郵便局前-今泉三叉路-知十-小畦橋-大浦-須子-赤崎-下津江四郎ヶ浜ビーチ-上津浦漁協前-下津浦-小島子-島子-志柿-瀬戸大橋-天草中央総合病院前-本渡バスセンター-天草市役所前-天草警察署・総合庁舎前-産交車庫前
- 超快速
- 桜町BT-熊本駅前-宇土-三角西港前-さんぱーる-二号橋-前島-リゾラテラス天草-松島-小島子-瀬戸大橋-天草中央総合病院前-本渡BC-天草市役所前-天草警察署・総合庁舎前-産交車庫前
- 天草行きは、桜町BTは5番のりばから、熊本駅前は5番のりばから発車する。熊本行きは、本渡BCは3番のりばから発車する。
- リゾラテラス天草は、熊本行は天草発早朝3便ならびに天草行は桜町BT発朝第1便と最終便は施設営業時間外のため通過となる。
- 下近見において東バイパスライナーとの乗り継ぎが可能。
- 「松島」において数分間のトイレ休憩をおこなう。
- 本渡バスセンターでは、牛深方面や五和・苓北方面などの下天草へ向かう便との乗り継ぎが考慮されている。
- 新型コロナウイルスの感染拡大の影響により2020年5月1日より超快速便は運休中[注 1]。
所要時間[編集]
- 桜町BT~産交車庫前 - 2時間34分(超快速便は2時間16分)
- 桜町BT~本渡BC - 2時間26分(超快速便は2時間9分)
- 桜町BT~松島 - 1時間42分(超快速便は1時間34分)
- 松島~本渡BC - 48分(超快速便は38分)
使用可能な乗車券[編集]
座席は全席自由席。運賃は車内精算。乗車券は熊本駅前案内所窓口または桜町BT・本渡BCに設置されている自動券売機において購入できる。その他、くまモンのICカードならびに全国10社交通系ICカード・SUNQパス(北部九州版・南部九州版・全九州版)・福岡天草きっぷ・天草乗り放題きっぷ[注 2]、さらに下通繁栄会加盟店での商品の購入に応じて配布される「下通交通券」も利用可能である。なお熊本市が障害者及び70歳以上の高齢者向けに発行している「さくらカード」と「おでかけICカード」の利用はできない。
- また、天草諸島在住の65歳以上で、運転免許証を自主返納した人に産交バスから発行される免許返納者割引乗車証で利用の場合は、乗車・降車のいずれかが天草諸島内であれば、天草諸島外への利用の場合でも割引が適用される(たとえば、乗車が天草市の本渡BCで降車が熊本駅の場合、割引適用。2009年10月1日より実施)。
- 桜町BT・熊本駅において「空港リムジンバス」から乗り継ぐ場合、松島バス停または本渡バスセンターでの降車に限り空港 - 天草間の割引運賃が適用となる。以前はこの際において阿蘇くまもと空港にて乗車券を購入後「空港リムジンバス」に乗車し、熊本側の上記いずれかにおいて「空港リムジンバス」車内で降車時に乗車券を乗務員に提示し券面に承印を受けたのち当路線に乗換え、松島・本渡BCにおいて降車時に「空港リムジンバス」で押印済みの乗車券を運賃箱に投入する方式であった。現在は2枚きっぷ方式に変更されており、降車時には両路線共々それぞれの切符を運賃箱に投入すればよい(承印も不要)。
車両ならびに車内設備[編集]
車両について[編集]
- 車両は元来においては一般路線仕様をベースとした観光・自家用向けマスクのトップドア標準床車両が専ら新車において購入されていたが、1990年代後半頃より高速用路線車や貸切車などから転用されたハイデッカー車両が使われている。2010年代に入ってからは首都圏等、他県事業者からの中古車も多い。また、2010年8月 - 同年12月までの期間限定で試行運行されていた超快速便(1日3往復)においては全便29人乗りのスーパーハイデッカー車両で運行され、試行運行終了後も2016年7月頃まで一部便で使用されていた。
- 車両のカラーリングは、元々全て一般路線用カラーが用いられていたが、1989年 - 2011年において一部便の熊本空港発着便を運行していた関係で、一部に熊本市内 - 空港リムジン専用車と同様の塗装(リムジンカラー)が使用されていた。2018年12月以降は全て高速車共通塗装(通称:サンライズカラー)となっている。
- 多客時期においては、九州産交バスの貸切車両が続行車として運用に入ることもある。また、現在は産交バス天草営業所のみの運行となっているが、稀ではあるものの特例として多客時期その他やむを得ない事情等で熊本側から臨時便を出す場合は九州産交バスの熊本高速バス営業所所属で通常「ひのくに号」などで使用されている車両が応援として入る事もある[注 3]。
沿革[編集]
- 1966年(昭和41年)9月24日 - 天草五橋開通。九州産業交通が翌日から熊本~本渡間を結ぶ快速バスとして運行開始。快速の他に熊本~本渡間準急、三角~本渡間急行が新設された。
- 1968年(昭和43年)7月10日 - 超快速3往復運行開始 19往復のうち3往復超快速、
- 超快速停留所:辛島町~熊本駅前~合津九商前~合津~本渡~天草国際ホテル(現:天草アレグリアガーデンズ)
- 快速のうち1往復阿蘇山西駅まで運行 他に季節運行熊本~松島間4往復
- 1969年(昭和44年)
- 5月頃 - 熊本~松島間普通バス1往復廃止
- 7月 - 快速路線としては高森快速に次いで整理券方式のバスに(当時ワンツーマンバスと言った)
- 1970年(昭和45年)
- 春(時期不明) - ワンマン化
- 5月 - 4往復(うち超快速3便) 1往復阿蘇山西駅まで運行 他に季節運行熊本~松島間4往復
- 1975年(昭和50年)
- 9月 - 阿蘇~本渡間1便のうち阿蘇~熊本間廃止
- 11月 - 32往復(うち超快速8往復) 超快速2時間26分 快速2時間32分 季節運行便廃止
- 1977年(昭和52年)12月 - 28往復(うち超快速8往復)
- 1978年(昭和53年)3月 - 本渡バスセンター開設 超快速2時間23分に
- 1981年(昭和56年)10月頃 - 熊本~本渡間準急4往復廃止
- 三角~本渡間急行7往復廃止、新たに三角~本渡間普通バス9往復運行開始
- 1986年(昭和61年)5月 - 新たに熊本駅始発着交通センター~県庁~本渡行き5往復を開設 県庁経由交通センター~本渡間2時間39分
- 1987年(昭和62年)11月 - 県庁経由2往復に
- 1989年(平成元年)
- 1月 - 28往復のうち10往復熊本空港(現:阿蘇くまもと空港)まで延長 熊本空港~本渡間3時間6分
- 5月 - 県庁経由 上り(熊本駅行)の1便のみに
- 1991年(平成3年)3月 - 九州産業交通が地域毎に分社化した事により天草産交が発足し天草島内路線の全てが移管。ただし、当路線の天草営業所担当分は天草産交へ管理委託という形において九州産業交通が引き続き全便を運営。
- 1993年(平成5年)11月 - 県庁経由熊本駅発着便を廃止
- 1997年(平成9年)7月 - 熊本フェリーの熊本港~本渡港高速艇「マリンビュー」開設4往復
- (当時、熊本フェリーは九州産交が51%、江崎汽船が30%の株を所有)
- 1998年(平成10年)12月 - 22往復に減 超快速廃止
- 1999年(平成11年)8月 - 22往復のうち空港線(空港行10)(本渡行12)
- 2000年(平成12年)3月 - 天草空港開港 天草エアライン熊本空港~天草空港2往復
- 2001年(平成13年)4月 - 22往復のうち空港線(空港行7)(本渡行9)
- 2008年(平成20年)
- 2010年(平成22年)8月1日 - 従来の22往復通常便とは別に、同年12月31日までの期間限定において高規格道路経由の超快速便を1日3往復設定(試行運行)。停車箇所は、熊本交通センター -熊本駅前-上津浦漁協前-本渡温泉センター-本渡バスセンターの5箇所のみで、所要時間は熊本交通センター - 本渡バスセンター間最速1時間55分。全便トイレ付きの3列シート車(スーパーハイデッカー車両)において運行。また、従来の通常便においてはこれまでの一部本渡バスセンター始発着から、この日より全便が天草アレグリアガーデンズ始発着となる。
- 2011年(平成23年)3月12日 - ダイヤ改正により運行時刻ならびに運行内容を大幅変更[2]。
- 本渡発の早朝5時発便を新設。
- 新たに「二号橋」バス停に停車開始。
- 一部停留所の廃止(廃止バス停:岩谷入口・天草四郎公園前(高規格便)・江後・樋合入口・遊覧船乗り場前)
- 空港発着便(天草-阿蘇くまもと空港線)の廃止。全便が熊本交通センター発着となる(代替として本渡バスセンターと松島バス停からの利用に限り熊本駅・熊本交通センターにおける空港リムジンバス乗継ぎ割引券を発売)。
- 従来運行していた高規格道路経由便は廃止。これに代わる形でさらに停留所数を少なくし「超快速便」として1日4往復正式に運行再開(うち2往復が下田温泉まで延伸[3])。
- これまでの一部便における産交バス天草営業所への管理委託分を直営便に移行(一部譲渡)し、九州産交バスと産交バスの2社共同運行という形へ変更[4]。
- 2012年(平成24年)4月1日 - ダイヤ改正により運行内容を一部変更。
- これまでの平日・土曜・日祝日ダイヤから通年共通ダイヤへ統一。
- 熊本駅前における乗降扱いを変更(天草行きは乗車のみ、熊本行きは降車のみとなる)。
- 新たに宇土駅(東口)に乗り入れ開始。これに伴い、これまで停車していた「南田尻」停留所での乗降扱いを廃止。また、過去に停車していた「遊覧船乗り場前」停留所における乗降扱いを1年ぶりに復活(いずれも快速のみ停車)。
- 超快速の停車箇所に「松島」を追加。これに伴い、これまで超快速のみ天草高規格道路全線(松島有料道路・松島有明道路)経由から快速・超快速ともに松島経由[注 4]となる。同時に下田温泉発着便を1日1往復2便に減便(残りは天草アレグリアガーデンズ発着へ)。
- 2013年(平成25年)7月1日 - ダイヤ改正により運行内容を一部変更(運行本数ならびに始発地からの出発時刻は変更なし)。
- 停車箇所に「十禅寺町」・「下近見」・「南高江」・「東長浜」の各停留所を新たに追加(超快速は不停車)。
- 「松島庁舎前」停留所は「松島郵便局前」に名称変更。
- 「今津学校前」停留所における乗降扱いを廃止。
- 2014年(平成26年)7月19日 - 三角駅前の開発工事に伴い、三角駅前・三角港フェリーターミナルへの乗り入れができなくなるため、三角経由の「三角駅前」における乗降扱いを廃止(「三角産交」へは従来通り停車)。
- 2015年(平成27年)
- 4月1日 - ダイヤ改正により運行内容を大幅に変更[5]。
- これまでの通年共通ダイヤから、平日が熊本発快速17便・超快速3便、天草発快速16便・超快速4便、土日祝が熊本発快速15便・超快速5便、天草発快速14便・超快速6便とする。
- 停車箇所に熊本市内の「平田町」・「上近見」・「日吉校前」・「高江町」の各停留所を新たに追加し、これらの各停留所から路線バスを利用する通勤・通学客に対してのサービスを実施(超快速は不停車)。
- 下田温泉発着を除き、これまで天草側始発着点であった「天草アレグリアガーデンズ」への乗り入れを廃止し、全て産交車庫前始発・終着となる。
- 平日の三角産交経由便は、朝の熊本行5便と夕方以降の本渡行5便のみとなる(土日祝日はこれまで同様に熊本行7便・本渡行8便)。
- 10月1日 - 熊本市桜町一帯再開発事業におけるバスターミナル建て替えに伴い、熊本交通センター乗降場所を変更[6]。
- 4月1日 - ダイヤ改正により運行内容を大幅に変更[5]。
- 2016年(平成28年)
- 2月1日 - 朝の天草発5便・夕方熊本発4便のみ宇土市街地3箇所(西城の浦・宇土本町5丁目・宇土3丁目)へ乗り入れ。それによりこれらの便は従来の「宇土」停留所には停まらない(いずれも平日のみで土日祝日は従来通り)[7][注 5]。同時に熊本交通センター17:05発便は「三角産交」を経由しなくなる。
- 6月1日 - 超快速下田温泉発着便を廃止。該当便は産交車庫前発着便に変更。
- 10月1日 - ダイヤ改正により運行内容を一部変更。
- これまでの平日・土日祝日ダイヤから通年共通ダイヤへ統一。これに伴い、全曜日天草行・熊本行とも快速1日13便(うち朝の熊本行3便と夕方の天草行3便が宇土市街地経由)、超快速1日5便となる。
- 三角産交経由を廃止。
- 超快速の停車箇所に「宇土」・「小島子」・「瀬戸大橋」・「天草中央総合病院前」を追加。
- 2017年(平成29年)4月1日 - 宇土市街乗り入れを廃止。
- 2018年(平成30年)
- 2019年(令和元年)
- 2020年(令和2年)5月1日 - 新型コロナウイルスの世界的感染拡大の影響による利用客減少を受け、この日より15往復のうち5往復10便(熊本発・天草発とも超快速便全便)を運休。
- 2021年(令和3年)
脚注[編集]
注記[編集]
- ↑ 以降は快速のみの運行とした上で、熊本県内の感染状況を鑑み増減便が繰り返されている。
- ↑ 2013年2月1日より発売開始。2日券と3日券の2種類ある。2013年1月まで販売されていた旧天草回遊乗車券では桜町BT - 三角西港(三角駅・三角産交)間からの利用は片道のみ(往復での利用は不可)だったが、新きっぷでは往復での利用も可能となった。
- ↑ 例として、2019年9月14日の「SAKURAMACHI kumamoto」オープン初日に併せて実施された「熊本県内バス・電車無料の日」においては始発便から長蛇の列により満席状態であったため、天草側では専用車をフル稼働して予備車両を全て臨時便に充てたほか、熊本側では応援として熊本高速バス営業所所属車両が一部便の続行として運用に入っている。
- ↑ 天草高規格道路は松島有明道路のみ経由する。
- ↑ 当初は同年7月29日までの期間限定であったが、2017年3月31日まで引き続き運行された。
出典[編集]
- ↑ “あまくさ号に新たに仲間入り!パウダールーム&コンセント付き車内をご紹介★(PDF)”. 九州産交バス (2018年12月1日). 2019年9月14日確認。
- ↑ “熊本 - 天草 快速あまくさ号の変更に伴う空港リムジンバスの増便について(PDF)”. 九州産交バス (2011年2月24日). 2011年2月28日確認。
- ↑ “熊本-天草線 快速あまくさ号 「熊本交通センター~下田温泉線」の運行開始について(PDF)”. 九州産交バス (2011年2月16日). 2011年2月17日確認。
- ↑ “九州新幹線鹿児島ルート全線開業に伴うバスによる二次アクセスの概要及びタクシーによる各種取り組みについて(PDF)”. 国土交通省九州運輸局 (2011年2月4日). 2011年3月12日確認。
- ↑ 通勤・通学のお客さまへ「あまくさ号」がもっと便利になります! - 九州産交バス2015年3月5日付
- ↑ “バスターミナル移転のお知らせ(PDF)”. 熊本桜町再開発株式会社 (2015年10月1日). 2015年10月16日確認。
- ↑ “2月~7月までの期間限定で宇土市街地へ停車します(PDF)”. 九州産交バス (2016年2月1日). 2016年2月3日確認。
- ↑ 【2019年9月11日】熊本交通センター所在地および名称変更について (九州産交バス)
- ↑ バスターミナルをご利用の方へ (SAKURAMACHI Kumamoto)
- ↑ “熊本桜町バスターミナル(旧称:熊本交通センター)の乗り場のご案内(PDF)”. 九州産交バス (2019年9月2日). 2019年9月7日確認。
- ↑ “【2019年9月11日】熊本都市圏の「バス案内番号」が変わります(PDF)”. 九州産交バス (2019年7月29日). 2019年8月4日確認。