夏休みの宿題
夏休みの宿題あるいは夏休みの課題とは、夏休みに学校から児童・生徒に課される宿題のことである。
概要[編集]
関東などでの夏休みの期間は1ヶ月ととても長いので夏休みの宿題も通常の宿題より多く、工作やレポートなど手間のかかるものも複数課されるようになっていることがほとんどだ。ちなみに冬休みだと冬休みの宿題、春休みだと春休みの宿題と名称も変わってくる。
宿題は終業式直前に配布・発表されることもあるが、1学期の期末テスト返却後から各教科の夏休み前最終授業の時期に配布されることもある。そういった場合、宿題が配られたその日から休み時間や放課後などの空いた時間に取り組み、夏休みが始まる前に終わらせてしまう鋼の者も居る。
終業式に子供に配布される「夏休みのしおり」には宿題のリストと共に提出日や宿題への取り組み方などが記載される。その中で宿題に取り組むべき時間を午前中または朝の涼しい時間帯としていることが多い。具体的に宿題に取り組むべき時間を指定している場合だと、その時間帯に遊びに出て行ってはいけないと釘を刺している場合も。
提出日は夏休み終了後の2学期始業式の日の場合もあるが、中には夏休み中に設定される登校日を提出日としているものもある。8月中旬、お盆休み以降の登校日に提出ならまだ余裕を持って取り組めるが、お盆休みよりも前の8月上旬の登校日に手間のかかる宿題を提出させる鬼教師もおり、ゆっくりと取り組むことが出来ない場合も。
内容[編集]
宿題は全員が取り組まなければならず、期日に提出を求められる課題、提出を求めない課題の2種類に大別される。
全員必須課題[編集]
全員必須課題は以下のようなものが存在する。
- 各教科共通(国語・算数/数学・理科・社会・英語)
- 問題集・ワークブックの教員が指定した範囲
- 教員手作りの演習問題プリント
- 国語
- 英語
- ノート1冊に英文書き取り
- 理科
- 社会
- 郷土の歴史・地理などについて調べ、レポートを作成(自由研究に内包される場合もある)
以上の他、様々な教科の内容と自由研究のヒントにもなる読み物的なページで構成される夏休みの友という冊子[注 1]も学校によっては宿題として取り組む必要がある。更に小学校低学年くらいだと、生活科の宿題として植物の観察日記(特にアサガオ)や絵日記という絵と夏休みにしたことを書く課題も課せられることがある。初版作成者は絵日記の絵が本当に下手すぎて親に怒られまくって、本当に辛かった思い出がある。また、一行日記という一行ほどの短い日記を毎日書く課題も課せられることがある。
作文や自由研究は優秀なものについてはコンクールや展示会に出品されることがある。
学期中は宿題を出さない実技系教科も夏休み中は宿題が出る。図工/美術の宿題として
- 交通安全・人権問題・明るい選挙・納税などがテーマのポスター作り
- 1学期の授業中に完成しなかった作品を完成させる
といったものが課される他、家庭科では
- 料理を1品自分で作ってそのレポートを提出する
- 1学期の授業中に取り組んだが完成しなかったエプロンや手提げバッグなどを完成させる
といったものがある。ポスター作りは学校が用意したテーマの中からどれか1種類を選ぶ形式が多い。大抵はコンクールへ出品される。
音楽の場合、鍵盤ハーモニカやリコーダーで指定の曲を楽譜を見ずに演奏できるように練習することという宿題が課されることがある。提出は求められないが、夏休み明けの授業で実技テストを行うことがあるのである程度真面目に取り組まざるを得なくなる。
中学受験する小学生にとっては、夏休みのほとんどを塾で過ごすのが一般的で、受験勉強・塾の宿題と並行して小学校の宿題をもこなさねばならないので、負担が大きい。受験勉強を優先させたい親は学校が出す宿題を宿題代行サービスに依頼し、子供を受験勉強に専念させることも。
ちなみに初版作成者は夏休みの宿題が完了せず、親電案件になってしまった。完了できないのが普通なので、完了した様に見せかける技術も必要である。[Joke]
だが、冬休みの宿題はきちんとやったそうだ。
自由課題[編集]
提出を求めない自由課題も存在する。自由課題として課されるのは問題集・ワークブックの宿題の範囲に指定されていないページで取り組むことが出来るページ、自由工作、家の手伝い、体力づくりなどがある。
高等学校[編集]
概ね小中学校と同様だが、基本的に国語・数学・理科系科目・英語・地歴公民の問題集・教員作成の演習プリントが中心で、自由研究や日記が課される例はほぼない。実技系教科の宿題に関しては美術・音楽・書道・工芸が選択科目扱いのため、履修している科目の宿題のみが課される。
学年別[編集]
小学校、中学校、高校ではしっかりと出る。一部の中学校、高校では、夏休み明けに課題テストと名乗る事実上の定期テストを行うため、宿題と合わせてその内容を定着させる試験勉強もしなければならない。
一方、大学では基本宿題が出ない。そのため、夏休みを旅行、運転免許取得、インターンなどに利用する人が多い。なお大学4年では、卒業論文に向けた研究と、大学院入試および受験勉強が、事実上の夏休みの宿題である(就職活動は3年秋から4年春までが多いので、夏休みと被るケースは少ない)。
先生や親の立場[編集]
先生だってこんなもの出したくはない。提出物のチェック、特にインチキをした宿題を見つけて生徒に罰を与えなければならないからである。その手間は並大抵ではない。親の立場からすると、子供が遊び呆けないように縛り付ける重要なアイテムである。子供がもう終わったと嘘をついてもそれを見破る力量も必要である。
作品[編集]
漫画やクラス文集ではよく取り上げられる。ちびまる子ちゃんでは、夏休み後半に主人公が泣きながら両親や祖父母、姉に手伝うよう頼む様子が描かれている。
全廃にする動き[編集]
学校における働き方改革の一環で、教員の業務負荷低減のため夏休みの宿題を全廃にする動きもごく一部ながら出始めた。しかし(夏休みの宿題と無関係のはずの)大人からはあれやこれやと否定的な意見が多いようである。
アンサイクロペディアでは[編集]
なかなかユニークなことを書いてある。興味のある方は見に行ってほしい。[注 2]
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]