宿題

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宿題(しゅくだい)とは、学校などの教育機関から課される自己学習用の課題のこと。ただし、ビジネスにおいては、しばしば濫用される言葉ではある。

概要[編集]

一般的には学校や塾などにおいて、教師から児童・生徒・学生に課す自己学習の課題全般を「宿題」と呼ぶ。したがって、「達成度試験」(レディネス・テスト)の一部であるはずだが、濫用あるいは乱用されることもある。
日頃の授業中に課されたものに帰宅後に取り組み、次の登校日または授業の時に提出する。俗に言う副教科[1]は普段宿題を出さないが、定期テストの前後や夏休み冬休みといった長期休暇中のみ宿題を出すことがある。
宿題を課す意図は学校や教師によって差があるものの、多くは授業をどれほど理解しているかの確認と子供たちの意識調査が目的である。宿題は提出期限が定められており、その期限内に課された内容をこなして提出することが求められる。これが就職後の「与えられた仕事を期日内に完了させるルール」との親和性が非常に高く、社会訓練の一環と重要視する人も多い。
宿題は国の定める学習指導要領には載っていない。身も蓋もない言い方にはなるが、「宿題を出す・出さない」は教師の好き勝手であり、裁量内であるかもしれないが権利ではない。

内容[編集]

  1. 自主学習などの自由課題
  2. プリント教材・教科書などの練習問題
  3. 問題集などによる演習
  4. 作文・レポート・作品

小中学校で日常的に課される宿題は1・2・3の全て或いはいずれかを組み合わせたものが多い。4は小中学校では長期休暇中の宿題として、高等学校以上では日常的に課されることが多い。また小学校のみ、国語科の宿題として教科書などの音読が課せられる事が多い。

教員によっては、毎週末に持ち帰る上履きを家で洗う事を宿題にする者もいる。

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学校や担当教諭によってそれぞれ異なるが、一般的には下の学年はそこまで多くなく、上の学年になると多い傾向がある。

いわゆる自称進学校や荒れた学校では宿題の量が多い傾向が強い。前者は学校首脳部の宿題をたくさん出せば嫌でも学習するから成績維持に役立つだろうという安易な考えから、後者は自由な時間を減らすことで非行に走るリスクを下げるため。

問題[編集]

部活動の公式戦・選考会・発表会への参加や進級に関わる定期テストの勉強、受験勉強を優先させたいという思いから、不利益を被らない範囲で宿題に割くリソースを削り、手を抜いているケースも見られる。

特に受験勉強を優先させるためにと親が宿題代行サービスの利用を申し込む事例も見られる。ラクをしたい子供が申し込むのではなく、親が申し込むというのがミソで、学校から課される宿題は代行サービスへ依頼し、子供は受験勉強に励む。

不真面目な子供児童・生徒・学生の中には宿題に取り組まず、真面目に取り組んだ子供同級生の宿題を写す者も多い。吊し上げが恒常化した学級会では宿題(の模範的な解答)を写させた側ばかりが吊るし上げの被害に遭うこともある。

ビジネスにおける「宿題」[編集]

各担当者に割り振られる課題あるいはノルマのことを、俗に宿題と称することもある。 「アクションアイテム」と称されることもあるが、それは「要処置事項」であって「宿題」ではない。また、営業職であれば、取引先との関係を続けるために、顧客訪問時に「客先から案件の引合をもらう」ことを「宿題をもらう」といい、営業においては大きなテーマである。

脚注[編集]

  1. 図画工作/美術・音楽・保健体育・技術/家庭