よみもの:鉄道を安価に利用する方法

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みなさんこんにちは!!交通評論家(自称)のYoyocityです。

みなさんは普段、通勤通学やお出かけの際に何を使っていますか??歩き・チャリ・自家用車...などといったいろんな方法があると思います。その中でも大多数の人は鉄道を使っているのではないかと思います。鉄道を使うときには何が必要ですか??そうです!お金です!鉄道に乗るには何かしらの方法で鉄道会社にはお金を払っていると思います。でもみなさん、実は日本の鉄道というのは世界と比べると結構お高いんですよ。例えば、中国北京地下鉄は日本円に換算すると6kmまで約60円、12kmまで80円といった形となっており、日本の鉄道に比べてとても安いです。無論、国の政策や経済状態・所得水準の違いが関係してくるので、一概に高いというのは難しいのかもしれませんが、少なくとも北京の地下鉄より高いのは事実です。

みなさんはこの移動をするために高い料金をちょっとでもほかのことに流用できればいいのになぁと思ったことはありませんか?そこで今日は交通評論家(自称)のYoyocityがちょっとでもお安く利用する方法を説明しようと思います。

見方[編集]

ここではだれでもすぐに利用できる初級からマニアックな方法である上級編まで紹介していこうと思います。この内容は2023年1月現在のものであり、今後変更になるかもしれないのでご了承ください。

初級編[編集]

交通系ICカードを使う[編集]

昨今、多くの地域でSuicaICOCAといった交通系ICカードにて鉄道を使えるようになりました。交通系ICカードは切符を買う手間をなくすことができ、街中のお店でも使うことができる点でとても便利です。そんな交通系ICカードですが、首都圏の多くの鉄道会社ではじつは切符よりも安くなることをご存じでしょうか??たとえば、JR東日本の電車特定区間内の場合、初乗りが切符140円に対してIC136円、30kmで切符470円に対してIC464円のように数円程度安くなっています。

これは、2014年4月に消費税が8%になったことによる運賃改定の際に3パーセントもの値上げを行おうとしたものの、首都圏においては当時でもICカードがそれなりに普及していたため、ICカードは1円単位、切符利用の場合はIC運賃を切り上げるといった処置がとられたことによるものです。当初は2015年10月に消費税が10%になることが予定されており、それまでのつなぎになるものだと思われていましたが、実際に消費税が10%になった2019年10月以降もこの1円単位での運賃収受方式となっており、今後もこの流れが定着するものと思われます。

この方式は割引額はとても低いですが、ICカードで利用すればだれでも適用対象になるため、一番利用しやすいと思います。

回数券を使う[編集]

回数券とは、同じ駅間を往復する際に1回でまとめて発券することで割引を行う制度のことです。利用区間の10倍の金額で11枚発行されるタイプが一般的ですが、平日の日中と土休日が使用可能なタイプ、土休日のみ使用可能なタイプが発行されている場合もあり、前者は10倍で12枚、後者は10倍で14枚で発売されています。有効期限はいずれも発売日から3か月です。また、関西大手私鉄や横浜市営地下鉄では、区間を指定するのではなく金額式の回数券となっており、この場合は区間にかかわらず利用ができるので利便性が高いです。

しかし、近年では新型コロナウイルス感染症が拡大したことに伴う旅客動向の変化や金券ショップでの転売対策を目的として後述のICカードを用いたポイントサービスに移行したり、回数券制度自体を取りやめる鉄道会社も出てきており、この方式が使えるのも今のうちだけかもしれません。

ポイントサービスを活用する[編集]

先述の回数券に代わって昨今の鉄道会社ではICカードを用いたポイントサービスを導入する事業者が相次いでいます。仕組みとして、事前に登録したICカードにて乗車金額のうち数%から十数%のポイントが還元されるケースと同一月間にて同一運賃区間を繰り返し利用することで1回分の運賃がポイントで還元されるケースなど事業者によってポイントの仕組みが異なっています。前者は小田急東武にて、後者はJR東日本西武京阪電車などで導入されています。回数券に比べると割引額は小さくなりますが、お得になることは間違いないので沿線住民や利用する可能性がある方は登録してみるのもいいかもしれません。

定期券を利用する[編集]

同じ駅間を月単位で繰り返し移動する場合には、定期券がいいでしょう。値段は各事業者によっても異なりますが、通勤定期の場合、概ね1週間に4~5往復、通学定期の場合、1週間に2~3往復程度するだけで定期券のもとの金額を取ることができます。また、ICカードに定期券を入れると区間外の乗り越しにも勝手に精算してくれるので、わざわざ窓口や乗り越し精算をする必要がなく、ICカードと定期券の両方の利点を享受することができます。

事前に予約する[編集]

新幹線や有料特急列車ではネットを使って事前に予約をすることをオススメします。東海道新幹線では、普通車指定席をスマートEXで予約すると定価よりも一律200円の割引が得られるほか、予約した列車の発車時刻までは何度でも無手数料で列車や座席の変更をすることができます。また、JR東日本のえきねっとやJR西日本のe5489ではスマートEX以上に早期予約特典が充実しており、中には30パーセント以上も割引になったりもします。定価が高い新幹線で3割引は相当なお得感を味わえることでしょう。

中級編[編集]

金券ショップを活用する[編集]

大きな駅の周辺には金券ショップが設置されています。金券ショップでは、新幹線の自由席特急券などが通常より200〜1000円ほど安く売られています。また、回数券や後述する株主優待券なども取り扱っており、少しでも安く利用するには打ってつけといえるでしょう。たいていの場合、現金払いのみの対応となっていますが、その点を考慮しても利用する価値は十分にあるといえるのでしょう。このほかにも駅前に金券販売機が設置してあるところもあるので、活用してみるのも良いでしょう。

ほかの鉄道会社を利用する[編集]

首都圏や関西圏では網の目のように路線網が敷かれています。その中ではほかの鉄道会社が並行して走っていることがあります。代表的な例では渋谷横浜間です。

この区間では、東急東横線湘南新宿ラインが運行されており、ともに旅客獲得競争に業を煮やしています。この二つの路線を比べた際に、所要時間では湘南新宿ラインに軍配が上がりますが、運賃面では東横線に大きく軍配が上がります。2023年3月の東急線全体の値上げ後で比較しても、JRが406円、東急が309円となっており、100円近い差があります。このようなのは乗換案内で「安い」という項目で検索すると出てくるので実行してみると普段とは違うルートが出てくるのでまた一つの楽しみでしょう。

歩く[編集]

移動する駅間が一駅二駅の場合、歩くというのも選択肢の一つに入るでしょう。歩くので当然お金はかかりませんし、いい運動にもなります。ただし、北海道などの駅間がとんでもなく離れているところで行うと地獄を見るので、土地勘のある場所か事前にGogleマップで距離感をつかんでから行うようにしましょう。

バスでショートカットする[編集]

並行する2路線間の駅を移動する場合、その間にはバス路線が開設されていることがあります。鉄道のみで移動する場合、大回りであるうえ乗換が生じるケースがほとんどであり、時間もお金もかかってしまいます。西武バスでは、こういった需要にこたえるために専用の路線図がバス車内やホームページ上に公開されており[1]、利用者からは大変な好評を得ています。ここからは別ページにて自称交通評論家のYoyocityが特に効果的だと思った区間に関して紹介したいと思いますので、もしよろしければそちらもご覧になっていただけると嬉しいです。

企画乗車券を活用する[編集]

各鉄道会社では観光客やマニアのために様々なオトクな切符を発売しています。エリアや購入方法・使用方法などはその切符によって異なりますが、うまく使うと交通費節約に大いに貢献させることができます。

企画乗車券で最も有名だと思われるものは青春18きっぷです。このページを見ている方は鉄道に詳しい方が多いと思うので、詳細な説明は必要ないかもしれませんが、青春18きっぷは5日間分12,050円で日本全国のJRの普通・快速列車に乗り放題になるというものです。18きっぷを使うと東京大阪間が8時間ぐらいかかりますが、実質2,410円で移動することができます[2]。5日分もいらないよーという方には先述した金券ショップにて必要な分だけ売買すると元値よりはお得感が減りますが、有効に活用することができます。

観光地や地下鉄では1日乗車券が発売されています。個人的にお得だと思ったものを2つ挙げたいと思います。

東京メトロ24時間券(大人600円・小児300円)

名前の通り、東京メトロ9路線が初回利用時刻から24時間乗り放題になるものです。東京メトロは9路線含めれば東京23区内の主要な観光地やショッピング施設の付近に路線網を有しており、これ一枚あれば23区内ほぼどこでも行くことができます。また、値段が安いので和光市 - 西船橋間などでは往復だけで元が取れます。さらにさらに、接続する各私鉄線とメトロ線接続駅[3]間の往復切符が付いたタイプも存在しており、よりお得に利用することができます。

京都市地下鉄・バス一日券(大人900円・小児450円)

いまや日本有数な観光地として世界中から観光客が訪れる京都。京都市内では観光客向けに多数の企画乗車券が販売されています。そのなかでも自分がオススメしたいのは、地下鉄とバスが両方使える一日乗車券です。京都市内の観光地を巡るためには市バスを使うのが一般的ですが、京都市内中心部は交通量が多く、時期によっては渋滞で時間が読めなくなってしまうことがあります。なので、バスと地下鉄両方使えることでコストと定時性の面で両立を図ることができます。

上級編[編集]

乗車券を分割して購入する[編集]

JRや一部の鉄道会社では、全区間通しで利用するよりも途中駅で切符を分けて買うことで総額の金額が安くなることがあります。例えば、東京駅名古屋駅を普通列車で移動する場合、「東京⇔蒲田/蒲田⇔草薙/草薙⇔安城/安城⇔名古屋」と分割して乗車券を購入することで通常より約400円安くなります。全国津々浦々様々な区間でこのような分割したほうが安くなる場合がありますので、詳しくはこちらにて検索して見てください。

窓口や指定席券売機にてこのような分割した乗車券は購入することができますが、○ 自動改札機が利用できなくなる可能性があること、○ 切符紛失のリスクが高まること、○ 輸送障害の際に振替輸送の対象から外れてしまうこともありうるので、トータルで考えるとあまりメリットはないのかもしれません。また、JRの現場で働く方からは合法ではあるものの、仕事が増えるといった点でJR側からはよく思われない可能性がありますので利用の際には注意しましょう。実際に、JR西日本では駅員が正規運賃との差額130円を徴収した事例もあるようです。

定期券の購入区間を工夫する[編集]

特急や急行の停車駅の一つ手前が自宅の最寄り駅である方は、思い切って隣の特急・急行停車駅まで定期券を買うとお得に利用できることがあります。特急や急行停車駅は地域の拠点駅となっていることが多く、日ごろや帰宅時の買い物にも有効に活用することができるようになります。どうゆうことだ?と思う方も多いかもしれませんので、今から具体的な区間を二つほど提示したいと思います。

一つ目の事例として、名鉄名古屋本線の妙興寺名鉄名古屋間の定期券を持っているとします。この場合、差額なしで名鉄一宮⇔名鉄名古屋駅間の定期にすることができます。買い物以外にも、一宮からは始発の急行が出ているため、座って通勤をすることができるようになります。

二つ目の事例として、小田急線新宿座間間の定期券を持っているとします。ここも先述の名鉄の例と同様に一駅先の新宿⇔海老名間の定期券と比較してみましょう。新宿から座間間と海老名間では通勤定期1か月あたり460円差があります。座間駅⇔海老名駅間は普通運賃は157円であり、月に2回海老名に行く機会があれば元を取ることができます。また、海老名までの定期とすることで、相鉄相模線方面への用事がある際に余分なお金を払う必要がなくなり、単なる買い物以外にもメリットが大きいです。

このように様々なところで差額なしもしくは多少の差額を追加することで、お得に利用できるところも多いので、定期券の新規購入や継続の際には検討してみてもいいかもしれません。ただし、会社によっては定期券のコピーの提出を義務付けているところがあるので、差額を追加する場合は会社の通勤補助から出すのは業務上横領などの罪に問われるかもしれないため、あくまでも差額を出す際には自己負担で行いましょう。 また、通学定期では原則として学校から自宅間のルートにて、▲ 最も安いルート ▲ 最も早いルート ▲ 乗換回数が少ないルートの3条件に当てはまる場合のみ発売することができます。このような区間変更の際には学校側に書類を提出する必要があるなど、何かと面倒な部分が多いため、安易な変更は控えたほうがいいかもしれません。

脚注[編集]

  1. https://www.seibubus.co.jp/docs/rosen/rosenzu/map.pdf
  2. 5日間で12,050円なので12,050÷5=2,410
  3. 東急の場合、渋谷・中目黒・目黒のいずれかの駅