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(かぜ) とは天体上の大気の流れのうち、水平方向のものをいう。風が吹く原因は大気中に気圧の差ができるからである。

風の観測[編集]

風は風向風速計によって観測され、天気予報では天気図によって次のように表される。

風向[編集]

風が吹いてくる方向をいい、16方位で表す。

風速[編集]

単位時間あたりの風の速さをいい、m/sで表す。

風力[編集]

風が吹いたときの陸上や海上の状態を表すもので、風の強さを表す。

風力階級
陸上での風の強さを表す表である。19世紀初頭にイギリスのビューフォート提督が航海のために帆船フリゲートが帆をいっぱいにあげたときどうなびくかを元に作成した。風力階級8以上、風速17.2m/s以上の熱帯低気圧台風という。また、地球以外の天体ではこれより強い風が吹くこともある。
風力階級 陸上における状態 風速の範囲 (m/s)
0 静穏。煙は真っ直ぐに昇る。 0~0.2
1 風向は煙がなびくのでわかるが、風見には感じない。 0.3~1.5
2 顔に風を感じる。木の葉が動く。風見も動き出す。 1.6~3.3
3 木の葉や細い小枝が動く出す。軽い旗が開く。 3.4~5.4
4 砂ぼこりが立ち、紙片が舞い上がる。小枝が動く。 5.5~7.9
5 葉のある灌木が揺れ始める。の水面に波頭が立つ。 8.0~10.7
6 大枝が動く。電線がなる。はさしにくい。 10.8~13.8
7 樹木全体が揺れる。風に向かって歩きにくい。 13.9~17.1
8 小枝が折れる。風に向かって歩けない。 17.2~20.7
9 人家にわずかの損害が起きる。煙突が倒れ、瓦が剥がれる。 20.8~24.4
10 内陸部では珍しい。樹木が根こそぎになる。人家に大損害が起きる。 24.5~28.4
11 滅多に起こらない。広い範囲の破壊を伴う。 28.5~32.6
12 ほとんど起こらない。都市全体が破壊される。 32.7~36.9

熱対流[編集]

地上の空気が太陽光線で暖められて上昇気流となり、一方、上空の空気は冷やされて下降する。こうした空気の入れ替わりを熱対流という。

風の利用[編集]

帆船は風力を利用して航行し、人員や貨物の輸送を行った。風車は穀物の脱穀を行った。近年では風力を利用した発電を行う風力発電が注目を集めている。

異常気象[編集]

台風竜巻といった強いは大きな被害を与える。の遭難をもたらす海難のほかにも交通機関全般に影響を与える。建物や農産物への被害、高潮による被害があとをたたない。また、風にあおられて転倒する被害もある。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • 室田明『河川工学』技報堂出版2001年1月31日1版10刷発行
  • 渡嘉敷哲ほか『新ひとりで学べる11地学ⅠB』清水書院2003年8月20日第16刷発行
  • 椹木亨、柴田徹、中川博次『土木へのアプローチ』技報堂出版1999年1月25日3版1刷発行。