緒方貞子

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緒方 貞子(おがた さだこ、1927年昭和2年〉9月16日 - 2019年令和元年〉10月22日)は、日本国際政治学者。元国連難民高等弁務官。

学位は、政治学博士カリフォルニア大学バークレー校)。上智大学名誉教授独立行政法人国際協力機構(JICA)理事長国連人権委員会日本政府代表、国連難民高等弁務官、アフガニスタン支援政府特別代表を歴任。また日本における模擬国連活動の創始者でもある。

経歴[編集]

東京府出身。幼少期は祖父も父も外交官だった関係から、中国アメリカで過ごした。昭和7年(1932年)に曽祖父の犬養毅5.15事件暗殺されたのが難民援助の契機となる。

聖心女子大学英文科の1期生で、卒業後はアメリカのジョージタウン大学大学院などに留学し、国際関係論を専攻した。33歳の時、銀行員の緒方四十郎と結婚して、1男1女に恵まれている。しかし緒方本人は国際基督教大学で指導と研究に没頭し、1973年国際基督教大学准教授、1980年に上智大学外国語学部教授となる(1988年まで)。

昭和51年(1976年)に当時の三木武夫内閣総理大臣の「女性も外交畑に」という公約に基づき、その実現の第1陣としてニューヨークの国連日本代表部公使に着任し、日本初の女性国連公使となる。国連人権委員会の日本政府代表などを務め、平成2年(1990年)に国連難民高等弁務官の後任の打診を受けるが、その理由は「政治的な野心も無くて、率直に意見を語る人柄」だったためとされる。このとき、既に緒方は60代半ばだったが、高等弁務官に就任後はスピード感と現場を重視し、さらに日本を「人道大国へ」とすることを尽力した。だが、平成3年(1991年1月に就任後、周囲の理解を得られずに戸惑う人も多かったとされるが、次第に持ち前の熱意で緒方のやり方を支持するスタッフを増やしていったという。2000年末まで9年間の任期中、イラクで迫害を受けたクルド人のキャンプや旧ユーゴスラビアなど世界各地の難民キャンプに足を運んだりした。退任後はアフガニスタン復興支援政府代表を務めている。

その活動により、平成14年(2002年)には小泉純一郎内閣総理大臣から外相就任の要請を受けるが、緒方は「難民支援のキャリアを全うしたい」として固辞した。平成15年(2003年)から国際協力機構JICA)の理事長を約8年半の間務めた。なお同年には文化勲章も受章している。理事長退任後は特別顧問に就任し、2020年東京オリンピック2020年東京パラリンピックの成功に向けて組織委員会の理事会へ助言役を担う顧問会議にも名を連ねている。

令和元年(2019年)10月22日午前2時18分、東京都内の病院死去した。92歳没。

人物像[編集]

  • 緒方の身長は150センチほどの小柄であったが、重さおよそ15キロの防弾チョッキをつけて世界の難民キャンプを飛び回り、「日本をアピールする外交官として(緒方)は20人から30人に匹敵する」と評価している。また、日本人女性の国際社会進出の先駆けでもあった。
  • 本人の信条は「スピード感と現場の重視」「現場に出てものを考えないと、問題の解決には向かわない」であった。また「最後の点において、人の生命を助けるということ。生きていさえすれば彼ら(難民)には次のチャンスが与えられる」と考えていたという。

一族[編集]

テレビ出演[編集]

  • NHKスペシャル「緒方貞子 戦争が終わらない この世界で」(2013年8月17日、NHK

著書[編集]

単著[編集]

  • Defiance in Manchuria: the Making of Japanese Foreign Policy, 1931-1932, (Greenwood Press, 1964).
    『満州事変と政策の形成過程』(原書房, 1966年)
     新版 『満州事変』(岩波現代文庫、2011年8月)
  • 『日本における国際組織研究』(総合研究開発機構, 1982年)
  • Normalization with China: A Comparative Study of U.S. and Japanese Processes, (Institute of East Asian Studies, University of California, 1988).
    添谷芳秀訳『戦後日中・米中関係』(東京大学出版会, 1992年)
  • 『難民つくらぬ世界へ』(岩波書店, 1996年)
  • 『私の仕事――国連難民高等弁務官の十年と平和の構築』(草思社, 2002年)
  • The Turbulent Decade: Confronting the Refugee Crises of the 1990s(WW Norton, 2005).
    『紛争と難民――緒方貞子の回想』(集英社, 2006年)

共著[編集]

  • At the Global Crossroads : the Sylvia Ostry Foundation Lectures, (McGill-Queen's University Press, 2003).
  • (ユニフェム日本)『女性と復興支援――アフガニスタンの現場から』(岩波書店, 2004年)

編著[編集]

共編著[編集]

外部リンク[編集]