名誉教授

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名誉教授(めいよきょうじゅ、英:professor emeritus / Honorary professor)は、学術研究者の称号。

概要[編集]

大学短期大学高等専門学校、国立の研究機関を退職した元教員や元研究者に与えられる栄誉的な「称号」である[1]
2ヶ所以上から名誉教授号が贈られる人もいる。

東京大学の例[編集]

東京大学では、以下の要件を必要とし、関係の大学院の研究科長(および附置研究所長、全学センターの長又は総長室総括委員会委員長)の推薦のもとに、各部局教授会(運営委員会及び総長室総括委員会を含む。)の議決、教育研究評議会の投票により決定される。評議員総数の4分の3以上の者が出席し、出席者の4分の3以上の者の賛成が必要である[2]。なお年齢は60歳以上であることとされる。

  • (1) 東京大学の総長又は教授として在職5年以上で退職したこと。
  • (2) 東京大学における功労が大であること。
  • (3) 学術上又は教育上の功績が顕著であること。

2019年6月18日(火)開催の教育研究評議会において、東京大学名誉教授称号授与規則により、元教授99名に名誉教授の称号を授与した[3]

立正大学の例[編集]

私立大学の例を見ると、立正大学では専任教員で20年以上、または学術・教育への多大な貢献が条件となっているが、全体的なハードルは東京大学と比べると下がっている[4]

  • (1)本学に専任教員として満20年以上在職し、そのうち教授として満10年以上在職したもので教育上、学術上すぐれた功績のあった者
  • (2) 本学に教授准教授(助教授)・講師として在職した者で教育上・学術上多大な貢献をなし特にすぐれた功績のあった者
  • (3)本学との連携・交流に多大な貢献をなし、特に優れた功績のあった者

国士舘大学[編集]

2019年6月12日、世田谷キャンパスのメイプルセンチュリーホール5階第一会議室で令和元年度名誉教授記授与式で9人の元教授に佐藤圭一学長から名誉教授記が授与された[5]

名誉教授になるメリット[編集]

給与や報酬はないが、名誉教授は学会出張でホテルに泊まるとき「職業欄」に書けるので、「無職」と書かなくともよい。

海外ではProfessor の称号は尊敬されるので、ホテル等での扱いなどが異なることがある。

そのほか、大学によっては、大学の構内に名誉教授室が用意されていたり、研究費として文部科学省・日本学術振興会科学研究費補助金申請ができることもメリットといえる(実際に補助金を受けられるかは別問題)。大学の施設(会議室図書館、教室)が使えるメリットもある。

なお、定年がある大学から他の大学に転籍する場合、名誉教授号が贈られていると再就職しやすい傾向がある。

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