川端達夫
川端 達夫(かわばた たつお、1945年1月24日 - )は、政治家。衆議院議員(10期)、民主党幹事長(第6代)、文部科学大臣(第12・13代)、総務大臣(第15代)、衆議院副議長(第66代)などを歴任した。
経歴[編集]
滋賀県蒲生郡八幡町(現・近江八幡市池田町)で[1]、創業約300年の薬局の次男として生まれる[2]。近江八幡市立八幡小学校、同八幡中学校、滋賀県立彦根東高等学校卒業[1]。1968年京都大学工学部卒業[3]。1970年京都大学大学院工学研究科修士課程修了[2][4]。東レ株式会社エンジニアリング研究所に勤務[2]。1976年民社党に入党[4]。1983年滋賀地方同盟副会長を経て[5]、民社党滋賀県副会長[6]。1984年12月東レ労働組合滋賀支部長[1]。西田八郎の後継として1986年7月の第38回衆議院議員総選挙に滋賀県全県区から民社党公認で立候補し初当選[4]。1994年6月民社党副書記長[7]。同年12月の民社党解党に伴い、新進党結党に参加。1997年12月の新進党解党に伴い、1998年1月新党友愛を結成。同年4月民主党結党に参加[8]。民主党国会対策委員長(1999年10月~2000年9月、2004年5月~9月、2014年9月~2015年1月)、組織委員長(2000年9月~2001年1月、2002年10月~2004年5月)、幹事長(2004年9月~2005年9月)、副代表(2006年9月~2009年9月、2012年10月~12月)、民社協会理事長(2005~2009年)、会長(2012年10~12月)を歴任。政務では衆議院災害対策特別委員長(1996年11月~1997年9月)、衆議院安全保障委員長(2001年1月~9月)、衆議院議院運営委員長(2010年10月~2011年9月)を歴任。
2009年9月の鳩山由紀夫内閣で文部科学大臣。2010年1月より内閣府特命担当大臣(科学技術政策)を兼務。同年6月の菅直人内閣でも再任。同年9月の菅改造内閣で退任。2011年9月の野田佳彦内閣で総務大臣、内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策、地域主権推進)、地域活性化担当。2012年1月の野田改造内閣、同年6月の第2次改造内閣でも留任。同年10月の第3次改造内閣で退任。同年12月の第46回総選挙で自民党の大岡敏孝に敗れ、比例復活もならず落選したが、2014年5月滋賀県知事選挙に立候補した三日月大造の辞職に伴い比例近畿ブロックで繰り上げ当選。同年12月衆議院副議長(~2017年9月)。
2017年9月21日、大津市内で記者会見し、次期衆院選には出馬せず、政界を引退する意向を表明した[9]。後継に嘉田由紀子前滋賀県知事を指名したが[10]、10月の第48回総選挙で嘉田は大岡に敗れて落選した。2018年4月春の叙勲で旭日大綬章を受章[8]。民進党の分裂後は国民民主党に参加し、2020年11月に新しい国民民主党の滋賀県連が結成されると常任顧問に就任した[11]。
人物[編集]
- 尊敬する人物は民社党初代委員長の西尾末広[8]。
- 2017年10月18日、京都市中京区の日本共産党・穀田恵二衆院候補(近畿比例・京都1区)の事務所に訪れ[12][13][14]、「長い付き合いで、信頼している政治家」「安倍さんの政治が民主主義を破壊し、許し難いというのはまったく共通している思い」と穀田を激励した[15]。反共色の強い旧民社党・UAゼンセン出身の議員が共産党の候補を応援するという異例の事態となった[16]。政治学者の木下ちがやは、共産党を含めた野党共闘に批判的な前原誠司の反共主義が時代遅れになったことが露呈したとツイートしている[17]。なお川端は同年7月に京都市内で開かれた「議会制民主主義の発展をめざし、こくた恵二君の国会対策委員長20年を祝うつどい」の発起人にもなっている[18]。
出典[編集]
- ↑ a b c プロフィール 川ばた達夫
- ↑ a b c 川端達夫「トークさろん 数の論理による国会運営は認められない――自自公連立政権は国民の信託なし」『改革者』476号、2000年3月
- ↑ 国会議員による京都大学同窓会が開催されました。(2016年5月25日) 京都大学、2016年6月14日
- ↑ a b c 日本民政研究会編『国会議員総覧 1989年版』新評社、1989年
- ↑ 『政界・官庁人事録 2005年上期版』東洋経済新報社、2005年
- ↑ 日外アソシエーツ編『現代日本人名録 上』日外アソシエーツ、1987年
- ↑ 国会議員情報:川端 達夫 時事ドットコムニュース
- ↑ a b c 川端 達夫|講師紹介 未来政治塾
- ↑ 滋賀)10期務めた川端氏が政界引退 朝日新聞デジタル、2017年9月22日
- ↑ 衆院選 嘉田前知事、滋賀1区から無所属で出馬表明 毎日新聞、2017年10月2日
- ↑ 国民民主党滋賀県連が結成大会 代表に斎藤アレックス氏 京都新聞、2020年11月28日
- ↑ 穀田恵二のツイート
- ↑ こくた事務所に川端達夫前衆院副議長が激励に こくた恵二、2017年10月18日
- ↑ 民主主義壊す、安倍さんの政治許しがたい 川端達夫・前衆院副議長がこくた候補激励 京都民報web、2017年10月19日
- ↑ 民進川端氏、こくた氏を激励 しんぶん赤旗、2017年10月19日
- ↑ こたつぬこのツイート
- ↑ こたつぬこのツイート
- ↑ 議会制民主主義の発展をめざし 穀田国対委員長20年のつどい しんぶん赤旗、2017年7月31日
関連文献[編集]
- 日本テレビ政治部『ドキュメント「令和」制定』(中公新書ラクレ、2019年)
- 藤原雅俊、青島矢一『イノベーションの長期メカニズム――逆浸透膜の技術開発史』(東洋経済新報社、2019年)