名古屋市営地下鉄2000形電車
改名提案 | |
このページは、「名古屋市交通局2000形電車」への改名が提案されています。 詳細はPortal・トーク:鉄道#公営地下鉄の車両の記事名をご覧ください。 |
名古屋市営地下鉄2000形電車(なごやしえいちかてつ2000がたでんしゃ)とは、名古屋市営地下鉄にて運転される車両の1つ。
概要[編集]
1989年より製造を開始した、名古屋市交通局の第三軌条路線で初のVVVF車。名城線初の冷房車であり、以降従来車の淘汰と路線延伸のために2004年まで製造され、全部で36編成216両体制となった。
ほぼ5050形と共通である。
2028年度以降より後継車種となる2050形へ置き換えされることが報道された。名古屋市交通局では車両更新のサイクルを40年を標準としているため、長い期間にわたって製造された2000形が全廃されるのはかなり先であると思われる。
構造[編集]
15.5mの3ドア軽量ステンレス車体で、運転台にはツーハンドルマスコンが使用される。
主電動機は75kWの三相交流誘導電動機。駆動方式はWNドライブで歯車比16:103=6.44としている。MT比も4M2Tの6連で統一されている。
制御方式はVVVFインバータ制御だが、製造時はすべてGTO素子であった。
制動方式は回生ブレーキ併用の電気指令式ブレーキ、台車は円錐積層ゴム式のボルスタレス台車に統一されている。
増備の変遷[編集]
2次車の第6編成以降は滑り止めの形状が変更された。
4次車の第10編成以降には両端の車両に車椅子スペースが設置された。
5次車の第11編成以降の3両目と4両目の集電靴は片側1基ずつに減らされた。
6次車の第12編成以降については座席の詰め物をウレタン樹脂からリサイクル性の高いポリエステルに変更されている。
7次車の第16編成以降にはドアチャイムとドア上の路線図式の案内表示器が設置された。
12次車の第28編成以降はVVVFの制御方式をすべり周波数制御からベクトル制御に変更されている他、帯がやや赤みがかったものとなった。
13次車までが増備されたことに伴い、従来の黄電は名城線から姿を消した。
14・15次車の第33〜36編成は前照灯がHIDに変更されている。
2004年の15次車の製造をもって、2000形の増備は終了した。
主な改造工事[編集]
ベクトル制御化[編集]
1999年、第23編成に対してVVVFをベクトル制御のタイプとした試験車に改造した。この試験結果は良好であったことから、第28編成以降のベクトル制御での増備に繋がった。
電装品の更新工事[編集]
初期車のVVVFの老朽化が目立ってきた2013年よりVVVFのIGBT化などが行われた。第5編成までは後述するATO化に先駆けて行われた他、ベクトル制御となっている第23・28 - 36編成に対しても2025年より約2年かけて同じ工事を実施する計画があり、この工事が完了すると名城線からGTO車が全滅する。
ATO取り付け工事[編集]
名城線のホームドア設置計画に伴い、2016年から2020年8月までに全編成に対してATO装置の取り付けが行われた。第6〜22編成および第24〜27編成に対しては上記の電装品更新も同時に行われている。
LED式車内案内表示器の更新[編集]
製造当初から全編成がLED式の車内案内表示器を備えていたが、輝度が落ちているため一部編成に対して新タイプのもの、さらに一部に対してはLCDに交換されている。
2021年10月時点で以下の編成に対して施行された。LCDへと換装された車両は太字で表記する。
- 第1編成
- 第2編成
- 第3編成
- 第4編成
- 第5編成
- 第7編成
- 第8編成
- 第9編成
- 第10編成
- 第11編成
- 第12編成
- 第13編成
- 第14編成
- 第15編成
- 第17編成
- 第18編成
- 第19編成
- 第20編成
- 第22編成
- 第23編成
- 第24編成
前照灯のLED化[編集]
他路線で行われているLED化は1年以上後の2022年3月に入ってようやく第23編成(ベクトル制御化改造車)に対してようやく行われた。その後、2023年3月に入り第24編成を皮切りに随時前照灯のLED化が進められているが、第23編成とは異なりライトケースはグレーとされている。4月にはHID前照灯の第33編成もLED化され、6月初めまでに全編成に対して完了し、第23編成もグレーのライトケースに変更された。
車内照明のLED化[編集]
2022年8月から23年1月まで黄電メモリアルトレインとなっていた第34編成だが、運用終了後に車内照明をLED化した上で運用に復帰した。こちらは全名市交内でも初の試みである。その後、第35編成、第27編成、第10編成…と、確実に普及しつつある。
運用[編集]
名城線・名港線のすべての運用を担う。なお、本系列は名古屋市営地下鉄の車両で唯一名古屋市外に出ることがない。
関連項目[編集]
- 名古屋市営地下鉄5050形電車 - 同世代の東山線用車両
- 名古屋市営地下鉄3050形電車 - 同世代の鶴舞線用車両
- 名古屋市営地下鉄6000形電車 - 同世代の桜通線用車両
- 名古屋市営地下鉄7000形電車 - 上飯田線用車両