石田幸四郎

石田幸四郎（いしだ こうしろう、1930年（昭和5年）8月22日生 - 2006年（平成18年）9月18日没）は、日本の政治家。

• 衆議院議員、公明党委員長（第5代）、総務庁長官、公明新党代表（初代）、新進党副党首、公明党の最高顧問などの役職を歴任した。実兄は参議院議員を務めた石田次男。

経歴

生い立ち

• 1930年（昭和5年）8月に北海道札幌市で生まれた。旧制・明治中学校を経て、明治大学商学部を卒業し、創価学会の機関紙『聖教新聞』の広告部に勤務した。

政界入り

• 1967年（昭和42年）1月の衆議院総選挙に立候補し、初当選し、衆議院議員となる。公明党の副書記長に就任し、約19年間務めた。

• 1986年（昭和61年）12月に公明党の副委員長に就任する。

【公明党委員長に就任】

• 1989年(平成元年）5月に明電工事件により矢野絢也が公明党委員長（第4代）を辞任したことに伴い、後任として公明党委員長（第5代）に就任した。

• 1990年（平成2年）2月の衆議院総選挙で公明党は日本社会党と選挙協力を行うが、50議席台割れの選挙結果に終わり敗北した。日本社会党、民社党、公明党との「社公民路線」による「社公民連合政権構想」を打ち切った。以後は、積極的に自民党との連携する自民党、公明党、民社党との「自公民路線」に方針転換した。

• 1993年（平成5年）6月に公明党は、自民党の宮澤内閣への内閣不信任決議案に賛成し、1993年（平成5年）月の衆議院総選挙で50議席台を回復。1993年（平成5年）7月30日に「非自民連合政権構想」に合意した。

• 1993年（平成5年）8月に非自民連立政権の細川護熙を内閣総理大臣とする細川内閣が発足して、石田幸四郎は総務庁長官として初入閣した。公明党は結成から29年目で初めて与党になった。

• その後、国会の衆議院予算委員会の質疑で、自民党の野中広務、亀井静香から、公明党の支持母体である創価学会の池田大作（名誉会長）に対する国会の証人喚問を要求されて、公明党が猛反対して国会が紛糾した。

• 1994年（平成6年）4月に、細川内閣が内閣総辞職して、非自民連立政権の羽田孜を内閣総理大臣とする羽田内閣が発足して、石田幸四郎は総務庁長官に留任した。1994年（平成6年）6月、羽田内閣は内閣総辞職し、自民党が日本社会党委員長の村山富市を内閣総理大臣とする村山内閣（自社さ政権）が成立した。

• 1994年（平成6年）2月5日、公明党は「公明新党」（衆議院議員と改選期の参議院議員で構成する政党）と「公明」（非改選期の参議院議員で構成する政党）に分党し、石田幸四郎は「公明新党」代表に就任する。

公明党が新進党に合流していた時代

• 1994年（平成6年）12月24日に「公明新党」は新進党の結成に参加した。石田幸四郎は新進党の副党首に就任した。

• 1996年（平成10年）10月の衆議院総選挙で、新進党の比例代表から立候補し、衆議院議員に当選した。

• 1997年（平成9年）12月に新進党内に党内派閥の公友会が結成され参加する。その後、新進党は解党した。

公明党の再結成

• 1998年（平成10年）2月に旧新進党に参加していた「公明系」の議員が「新党平和」を結成した。「新党平和」の常任顧問に就任した。

• 1998年（平成10年）11月に公明党が再結成された。公明党の最高顧問に就任した。

政界引退

• 2000年（平成12年）6月に政界を引退した。公明党の名誉顧問となる。政界の引退後に、創価学会の中部総主事に就任した。

• 2006年（平成18年）9月18日に、愛知県名古屋市にある病院で特発性肺線維症により死去。享年76歳。

人物

実兄の石田次男は、創価学会の池田大作（第3代会長）が就任してから、創価学会に批判的となり、石田幸四郎は兄の一家とは死ぬまで折り合いが悪く絶縁状態であった。兄は1992年（平成4年）に死去したが、石田幸四郎は葬儀に出席していない。また、兄の石田次男が記した原稿用紙600枚に及ぶ「池田大作への諫言」と称する遺言書を石田幸四郎は取り次がなかった。