死海
ナビゲーションに移動
検索に移動
死海(しかい、英: Dead Sea)は、中東のアラビア半島にある塩湖。
概要[編集]
イスラエル国、ヨルダン・ハシミテ王国およびパレスチナのヨルダン川西岸地区の国境に位置する湖。
塩分濃度が高い湖で有名であり、魚類などがいないことから死海と呼ばれている。単位体積あたりの重量密度が大きく、浮力が大きいことから、泳げない人でも簡単に湖面に浮くことができると言われている。
湖面海抜低下[編集]
1960年にマイナス395メートルだった湖面の海抜は2000年代にはマイナス422メートルとなり、年平均で約1メートルずつ下がっている[1]。1960年代から沿岸国が死海に流れ込むヨルダン川の水を大量に利用し始めたことが原因ではないかと考えられており、2050年までに死海が消滅するという説がある。
問題を解決するために紅海から水を入れるために運河を作る計画があるが、イスラエル、ヨルダン、パレスチナ自治政府の関係悪化もあって計画は進んでいない。
地理[編集]
流出河川無し。インド洋と地中海を分ける分水界は死海より南を通るので、死海は地中海側だと言える。流入河川にはヨルダン川などがある。
気候は砂漠気候(BW)で、降水量は少ない。冬の寒さは沖縄と同じぐらいだが、夏は日本より暑い。
歴史[編集]
6世紀以前はローマ帝国(東ローマ帝国)、7-11世紀以降はウマイヤ朝、アッバース朝、ファーティマ朝といったイスラム王朝の支配下であった。12世紀はヨーロッパの十字軍に占領されたが、13世紀以降はエジプトを支配したイスラム王朝が死海周辺を領土とした。
近代にはオスマン帝国領であったが、第一次世界大戦後にイギリス委任統治領のパレスチナとなる。第二次世界大戦後、湖の東岸がヨルダン、南西部がイスラエル、北西部がパレスチナのヨルダン川西岸地区と分割された。