桜井毅
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桜井 毅(櫻井 毅、さくらい つよし、1931年7月13日[1] - )は、マルクス経済学者。武蔵大学名誉教授。専攻は経済学説史・理論経済学[2]。宇野学派の重鎮[3]。
経歴[編集]
東京市(現・東京都)生まれ。1950年3月武蔵高等学校卒業。1955年3月武蔵大学経済学部卒業。1957東京大学大学院社会科学研究科修士課程修了。1961年3月東京大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得満期退学[1]。大学院で宇野弘蔵、鈴木鴻一郎に師事[4]。1961年4月武蔵大学経済学部助手、1962年4月専任講師、1963年4月助教授[1]。1967年3月「生産価格論研究」で経済学博士(東京大学)[5]。1968年4月武蔵大学経済学部教授。1969年4月武蔵大学大学院経済学研究科教授(兼任)。1984年1月武蔵大学経済学部長、武蔵大学大学院経済学研究科委員長(1985年12月まで)[1]。1992年4月武蔵大学第8代学長[6]。2000年3月学長退任、武蔵大学退職[7]。
この間、武蔵大学海外派遣研究員として[1]、1971年6月より1972年3月までロンドン大学のLSEで在外研究、1990年2月より同年5月まで主にロンドンで在外研究[7]。武蔵大学協議員、学校法人根津育英会理事・評議員、東京大学非常勤講師、お茶の水女子大学非常勤講師なども務めた[1]。
父である櫻井均と櫻井書店について書いた著書『出版の意気地――櫻井均と櫻井書店の昭和』(西田書店、2005年)がある。妹の山口邦子も櫻井均と櫻井書店について書いた著書『戦中戦後の出版と桜井書店――作家からの手紙・企業整備・GHQ検閲』(慧文社、2007年)を刊行している[8]。
著書[編集]
単著[編集]
- 『生産価格の理論』(東京大学出版会、1968年)*櫻井毅名義
- 『宇野理論と資本論』(有斐閣、1979年)
- 『イギリス古典経済学の方法と課題』(ミネルヴァ書房、1988年)
- 『随想集 時代を流れる――歴史・人・学問』(方丈堂出版、1991年)
- 『自ら調べ自ら考える――変貌する大学の中から』(方丈堂出版、2001年)*櫻井毅名義
- 『経済学を歩く――講演集』(新読書社、2003年)*櫻井毅名義
- 『経済学史研究の課題』(御茶の水書房、2004年)*櫻井毅名義
- 『出版の意気地――櫻井均と櫻井書店の昭和』(西田書店、2005年)*櫻井毅名義
- 『随想集 思い出に誘われるままに』(西田書店、2007年)*櫻井毅名義
- 『資本主義の農業的起源と経済学』(社会評論社、2009年)*櫻井毅名義
- 『宇野経済学方法論 私解』(社会評論社、2019年)*櫻井毅名義
共著[編集]
- 『日本のマルクス経済学――その歴史と論理(上・下)』(日高普、林健久、渡辺寛、降旗節雄、鈴木博共著、青木書店、1967-1968年)
- 『宇野弘蔵をどうとらえるか』(清水正徳、海原凛、岩田弘、山口重克、鎌倉孝夫、大内秀明、降旗節雄、山口勇共著、芳賀書店、1972年)
- 『経済学の古典 上――古典派とマルクス』(伊藤誠、小黒佐和子、小池田富男、平林千牧、馬渡尚憲共著、有斐閣[有斐閣新書]、1978年)
- 『経済原論』(浜田好通、春田素夫、山口重克、永谷清、河西勝共著、世界書院[経済学叢書]、1979年)
編著[編集]
- 『資本論研究入門』(大内秀明、山口重克共編、東京大学出版会、1976年)
- 『講座 現代経済思潮 第2巻 マルクス経済学の現状と展望』(大内秀明、山口重克共編、東洋経済新報社、1978年)
- 『経済学I――資本主義経済の基礎理論』(山口重克、侘美光彦、伊藤誠共編、有斐閣[有斐閣大学双書]、1980年)
- 『経済学Ⅱ――資本主義経済の発展』(山口重克、侘美光彦、伊藤誠共編、有斐閣[有斐閣大学双書]、1980年)
- 『価値論の新展開』(山口重克、伊藤誠共編、社会評論社[マルクス経済学叢書1]、1983年)
- 『利子論の新展開』(山口重克、伊藤誠共編、社会評論社[マルクス経済学叢書2]、1984年)
- 『恐慌論の新展開』(山口重克、伊藤誠共編、社会評論社[マルクス経済学叢書3]、1985年)
- 『宇野理論の現在と論点――マルクス経済学の展開』(山口重克、柴垣和夫、伊藤誠共編著、社会評論社、2010年)*櫻井毅名義
- 『ヴィクトリア時代におけるフェミニズムの勃興と経済学』(清水敦共編著、御茶の水書房、2012年)*櫻井毅名義
- 『経済学と経済学者――学ぶ喜びと知る楽しさ』(編著、社会評論社、2014年)*櫻井毅名義
- 『私が学んできた経済学――新古典派理論から宇野理論へ』(関根友彦著、亀﨑澄夫、岡本英男共編著、社会評論社、2024年)*櫻井毅名義
訳書[編集]
- 『論争・転形問題――価値と生産価格』(伊藤誠、山口重克共編訳、東京大学出版会、1978年)
- 『欧米マルクス経済学の新展開』(大内秀明、伊藤誠共編・監訳、東洋経済新報社、1978年)
- ドロシー・ラムペン・トムソン『アダム・スミスの娘たち――6人の女性経済学者』(監訳、龍渓書舎[龍溪社会文化選書]、1988年)
- B・ポーキングホーン、D・L・トムソン『女性経済学者群像――アダム・スミスを継ぐ卓越した八人』(監訳、木村直人、天野孝俊、舩木恵子、清水敦、小野成志、佐藤公俊、中川辰洋訳、御茶の水書房、2008年)*櫻井毅名義
出典[編集]
- ↑ a b c d e f 桜井毅教授 略年譜 武蔵大学
- ↑ 歴代理事長・学園長・学長・校長 学校法人根津育英会武蔵学園
- ↑ 塩沢由典「現代資本主義分析のための原理論:現代古典派価値論と宇野理論(PDF)」「宇野理論を現代にどう活かすか」Newsletter (第2期第20号-通巻第32号-)、2017年5月8日
- ↑ 出版の意気地―櫻井均と櫻井書店の昭和 紀伊國屋書店
- ↑ CiNii 博士論文
- ↑ 桜井毅学長|武蔵写真館 根津育英会 武蔵学園百年史
- ↑ a b 宇野経済学方法論 私解 紀伊國屋書店
- ↑ 山口邦子『戦中戦後の出版と桜井書店――作家からの手紙・企業整備・GHQ検閲』慧文社、2007年