校則
校則(こうそく)とは、学校の規則のうち在学する児童・生徒向けのルールである。
概要[編集]
児童規則(じどうきそく)・生徒規則(せいときそく)・学生規則(がくせいきそく)・生活の心得など様々な名称があり、内容も学校ごとに千差万別である。
しかし家庭との連絡、出欠席、訓告・停学・退学などの懲戒処分、休学、転学、進級、卒業など手続きに関する規程は学校ごとの内容差は小さく、手続きをする場合や届出を出す場合に家庭及び児童・生徒がするべきことの詳細、処分の基準が定められている。
一例として、学力考査(定期テスト)時にカンニングを行った生徒は当該教科の得点を0点とし、単位不認定とする・欠席の連絡は8時10分までに学校へ保護者が指定の方法で連絡する・自転車通学を希望する生徒は担任教師を通じて自転車通学届を受け取り、必要事項を記入して提出するなど。
一方日常生活に関する規程は学校ごとに大きく差があり、学校内での細かいところに留まらず休日の校外での生活についてまで厳しく規程された学校から、校内での生活についての常識的な内容のみの緩い校則の学校まで差は大きい。一般に、頭の良い子供が集まる学校(進学校や伝統ある名門校など)ほど校則が緩く、教育困難校に陥る寸前の学校と自称進学校は校則が厳しい傾向にある。
日常生活に関する規程は校務分掌の一部門である生活指導部が定めており、表向きは人格の完成など教育の目的を達成するために設定されることが多い。しかし多くは管理教育の一環や地域からの苦情対策として行われ、子供たち本人の人格が損なわれるなど本末転倒な結果に終わり、人間形成の観点からも不要な規程もあるとされる。
厳格な日常生活に関する校則が定められるようになったのは校内暴力や非行などが大きく問題化した1980年代頃から生徒指導の拡充を目的として始まったとされる。特に子供の自我が芽生える中学校以降で厳格な規程の整備が進み、中学以上の校種で髪型や下着の色に関することまで厳しく定められているところが多い。
特に高等学校では法律上は可能でも校則で禁止・制限となっているものが多く存在し、代表的なものとして
- 在学中の運転免許(原付免許)の取得
- 放課後や休日のアルバイト就労
などが禁止、或いは厳しく制限されている。
また学校が決めず、生徒の間で慣習的に成立した裏校則というものが存在するところもあり、これがいじめの原因になることもある。
校則の一例[編集]
ここでは手続きや処分基準に関する校則は省いた。
全校種共通[編集]
- 通学は安全第一を旨とし、交通法規を守ること
- 定められた登校時刻・下校時刻を守ること
小学校のみ[編集]
- 通学中は指定の通学帽を被ること
- 下校中寄り道はしないこと
- 自転車通学は認めない
- 子供だけで学区の外へ出てはいけない
中学校以上[編集]
校則が存在しないケース[編集]
校則の設定は義務ではなく、校則の存在しない学校もある。しかし、校則が無いことは必ずしも「何をしても自由」という意味とは限らない点は注意が必要。明確な定義は無いが、当該学校の生徒として相応しい行動をすることが事実上の校則となっていて、校則が無いにもかかわらず締め付けの厳しい学校も存在する。
なお、某高校では、「校則を作ると、生徒が抜け道を探す様になるから、あえて作らない」様だ。