大橋巨泉

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大橋 巨泉(おおはし きょせん、1934年3月22日 - 2016年7月12日)は、日本テレビタレント放送作家ジャズ評論家、競馬評論家、元参議院議員。元妻はジャズ歌手のマーサ三宅。妻は元アイドル浅野順子

プロフィール[編集]

概要[編集]

本名は大橋 克巳(おおはし かつみ)。

本所区立江東尋常小学校(現・墨田区立両国小学校)、横芝国民学校(現・横芝光町立横芝小学校)、千葉県立成東中学校 (旧制)日本大学第一中学校・高等学校を経て、早稲田大学第一政治経済学部新聞学科中退。

オーケープロダクション(旧・大橋巨泉事務所)取締役会長、オーケーギフトショップグループの取締役社長。

主な出演作品は『11PM』、『お笑い頭の体操』、『巨泉まとめて百万円』、『巨泉×前武ゲバゲバ90分!』、『巨泉のチャレンジクイズ』、『クイズダービー』、『世界まるごとHOWマッチ』、『巨泉のこんなモノいらない!?』、『ギミア・ぶれいく』など。

人物[編集]

  • 実家はカメラ店。同じく実家がカメラ店の萩本欽一とは萩本幼少期の知り合い。
  • 早大を中退したのは、当時、教養科目として必修だった化学等自然科学系科目の履修に呆れたからである。
  • 大学中退直後はジャズ関係など裏方で活動したが、11PMで趣味の麻雀、競馬、ゴルフなどのコーナー司会に出演してからタレントとして表に出るようになった。

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著書[編集]

単著[編集]

  • 『巨泉人生教室』コダマプレス、1966年
  • 『巨泉・遊びの実戦教室』桃源社〈ポピュラー・ブックス〉、1967年
  • 『巨泉の誘惑術入門 イキでスマートに遊ぶ法』実業之日本社〈ホリデー新書〉、1968年
  • 『巨泉の麻雀 君の打ち方では勝てない』日刊スポーツ出版社、1971年
  • 『巨泉の真言勝負 大橋巨泉対談集』朝日新聞社、1973年
  • 『巨泉の考える競馬 調教タイムを見る前に』日刊スポーツ出版社、1974年
  • 『巨泉の勝つ馬券』講談社、1976年
  • 『巨泉の勝つ馬券 part2』講談社、1976年
  • 『巨泉・競馬界を斬る〜君の馬券評価に矛盾あり!〜』日刊スポーツ出版社、1977年
  • 『巨泉流飛車落定跡 プロを攻略する』講談社、1977年
  • 『わがシングルへの道』講談社、1977年。 のち文庫。
  • 『巨泉・競馬界を斬る2〜日本の競馬は滅亡する〜』日刊スポーツ出版社、1982年
  • 『ボクは鍋奉行?-巨泉のおいしいおいしいエッセイ』主婦の友社、1983年
  • 『巨泉のこんなモノいらない!?』全3巻 日本テレビ放送網、1989年~1990年
  • 『巨泉の使える英語 学校では絶対に教えない英会話革命』ワニブックス、1990年。 のち〈講談社文庫〉。
  • 『競馬解体新書 サラブレッドとファンのために』ミデアム出版社、1990年
  • 『巨泉の重賞競走予想全書』ミデアム出版社、1992年
  • 『巨泉の使えない英語 完全保存版』朝日放送編 ワニブックス、1993年
  • 『巨泉の使いこなす英語』ワニブックス、1994年
  • 『愚直』講談社、1996年
  • 『こんな民主主義いらない』講談社、1997年
  • 『異見のすすめ』講談社、1998年
  • 『生意気:東京下町青春記』三天書房、1999年
  • 『巨泉:人生の選択』講談社、2000年。 のち文庫、2003年。
  • 『巨泉日記』講談社、2000年。 のち文庫、2003。
  • 『出発点』講談社〈講談社文庫〉、2001年
  • 『「国会議員」失格』講談社、2002年
  • 『大橋巨泉のこうすりゃよくなる、日本のスポーツ』朝日新聞社、2002年
  • 『岐路』講談社〈講談社文庫〉、2002年
  • 『巨泉 2』講談社、2003年。 のち改題『巨泉流:成功!海外ステイ術』〈講談社文庫〉、2006年。
  • 『巨泉流メジャー・リーグを楽しむ法』講談社、2003年
  • 『ゲバゲバ70年!大橋巨泉自伝』講談社、2004年
  • 『パリ・マドリード二都物語:名画とグルメとワインの旅』講談社、2005年
  • 『がん 大橋巨泉の場合』講談社、2005年
  • 『どうせ生きるなら』角川書店〈角川oneテーマ21〉2006年
  • 『大橋巨泉の超シロウト的美術鑑賞ノート』ダイヤモンド社、2008年
  • 『大橋巨泉の美術鑑賞ノート 2 目からウロコの絵画の見かた カラヴァッジョからフェルメールまで』ダイヤモンド社、2008年
  • 『やめたら』角川書店〈角川oneテーマ21〉、2009年
  • 『大橋巨泉の美術鑑賞ノート 3 誰も知らなかった絵画の見かた ゴヤ、ターナー、ドラクロワをどう見るか』ダイヤモンド社、2010年
  • 『大橋巨泉の美術鑑賞ノート 4 印象派こんな見かたがあったのか マネ、ドガ、ルノワール 真の印象派は誰だ』ダイヤモンド社、2011年
  • 『日本人メジャーリーガー一流の条件』KKベストセラーズ〈ベスト新書〉、2011年
  • 『大橋巨泉の美術鑑賞ノート 5 人生が楽しくなる絵画の見かた ゴッホ以後の100年をどう見るか』ダイヤモンド社、2012年
  • 『大橋巨泉「第二の人生」これが正解! 人生80年時代「後半生」を楽しく生きるための10の選択』小学館、2013年
  • 『366日命の言葉』KKベストセラーズ〈ベスト新書〉、2013年
  • 『知識ゼロからの印象派絵画入門』幻冬舎、2013年
  • 『巨泉の遺言撤回 「今回の人生では○○しない」』講談社、2014年
  • 『それでも僕は前を向く』集英社〈集英社新書〉、2014年

共著[編集]

翻訳[編集]

  • ビリー・ホリデイ『黒い肌』油井正一と共訳、清和書院、1957年。
    のち改題『奇妙な果実 : ビリー・ホリデイ自伝』 晶文社、1971年。のち再版 1998年。
  • レジナルド・スマイズ『アンディキャップブックス』全6巻 奥山侊伸共訳 ツル・コミック社、1970年
  • ドン・ウェイド『ゴルフが嫌いになる本 これを読んでも好きならあなたは本物のゴルファー』ジャパンタイムズ、1992年
  • ボッブ・チャイジャー,パット・サリヴァン『ゴルフ狂に捧げる本 眠られぬゴルファーのために』編訳 飛鳥新社、1992年

出演番組[編集]

1960年代後半から1970年代初めにかけては、多くのレギュラーを抱えていたが、OKギフトショップをカナダ等で開業した頃から、主要なものを除き司会番組をセーブするようになった。

テレビ[編集]

ラジオ[編集]

映画[編集]

CM[編集]

万年筆のCMに関するエピソード[編集]

1969年に放映されたパイロット萬年筆(現:パイロットコーポレーション)「パイロット万年筆エリートS」のCMで譜面台の上で万年筆を走らせながらしゃべった「みじかびの きゃぷりきとれば すぎちょびれ すぎかきすらの はっぱふみふみ」という台詞が当時の流行語となる。なお、巨泉の台詞にはテイク2バージョンとして「すぎしびの ほねのすねにて はぎりてら すらりぺらぺら はっぱのにのに。『のにのに』ってなぁ、良くないね。こりゃやっぱり『ふみふみ』だろうねぇ。」もあった。 この台詞は巨泉のアドリブだったといわれているが[1]、一時は巨泉のものまねを演じる際に枕詞のように用いられることも多かった。この台詞は後に昭和万葉集(1980年発刊)に短歌として収録されている。

巨泉の著書『巨泉 人生の選択』によると、当時パイロット萬年筆は、同業他社との競争やヒット商品もなく、経営危機に陥っており約800名もの大量解雇を決断せざるを得ない瀬戸際に追い込まれていたのが巨泉起用のきっかけで、当初はまったく別内容の台本が用意されていたものの「ありきたりのメッセージで、面白くも何ともない」と巨泉がクレームを付けたことから自らアドリブで演じたのが「はっぱふみふみ」だったという。CMはこのアドリブものと台本ものを両方収録しパイロット側に見せて決定することになり、アドリブものが採用に決まった(結果は見事大成功で、万年筆は飛ぶように売れ、経営危機を脱して大量解雇も回避できた)。また巨泉は同書でこの台詞について「(自身の二大趣味であった)俳句の韻律とジャズのアドリブ・リズムが結び付いて生まれたもの」「言葉にとくに意味はなく、なんとなく“短くて書き良い万年筆”というイメージが浮かべば良かった」「収録後に“台本のを放映したら、この会社はダメだな”と、マネジャーに言った」「放映から数ヶ月後に会社のパーティーに招かれ、社長と労組委員長の双方から感謝された(通常、労使双方からこのように好意的に受け入れられることは皆無である)」と語っている。

アニメ[編集]

音楽作品[編集]

巨泉は歌手ではないものの、レコードを出すなど音楽活動は行っていた。

発売日 レーベル 品番 演者 タイトル 作詞 作曲 編曲 備考
1958年2月 テイチクレコード C-4155 石原裕次郎 嵐を呼ぶ男 井上梅次 大森盛太郎 河辺公一 作詞を巨泉が補作している[2]
1969年7月5日 ビクターレコード BX-100 大橋巨泉 A おれは天下の百面相 井上ひさし 筒美京平 巨泉のスター百面相』(フジテレビ)主題歌。
B こりゃまたみなさん百面相 筒美京平 鈴木宏昌 『巨泉のスター百面相』(フジテレビ)副主題歌。
1969年7月5日 テイチクレコード SN-795 A おれは天下の百面相 井上ひさし 筒美京平 『巨泉のスター百面相』(フジテレビ)主題歌。
B こりゃまたみなさん百面相 筒美京平 鈴木宏昌 『巨泉のスター百面相』(フジテレビ)副主題歌。
1970年 フィリップス FS-1142 木元泉 A お願いがあるの コーラス 大橋巨泉とザ・サラブレッズで参加。
B どこかでだれかに コーラス 大橋巨泉とザ・サラブレッズで参加。
1973年5月5日 東芝レコード 大橋巨泉 A さすがわかってらっしゃる 大橋巨泉 森田公一 当時巨泉が出演していたサントリー「純生」コマーシャルソングとして、この曲の替え歌「ご当地、ビールは?」が使用された。

非売品ソノシートが存在する。

2003年9月29日にEMIミュージック・ジャパンから発売されたコンピレーションアルバムCD『笑タイム』の第11トラックにも収録。

B 都会をあとに
コロムビア JPS-5114 大橋巨泉 プレイボーイ入門 ナレーションを収録。演奏:八城一夫とオールスターズ。

連載[編集]

主に競馬関連のコラムをスポーツ新聞各紙の中央競馬面に執筆していた。

主な所有馬[編集]

勝負服は緑、白一本輪、赤袖。当初は本名の大橋克巳名義、1987年頃からオーケー商事名義を使用した。所有馬には音楽関係の名前を付けることが多かった。晩年は中央競馬所属の所有馬はいなかった。

  • ローレンダッドレイ(吾妻小富士賞2着、パラダイスステークス3着)
  • フレーミングユース(9戦2勝。種牡馬としてダイナカーペンター[注 1]1988年阪神大賞典1989年京都記念)を輩出)

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. 社台レースホースの持ち馬であり、巨泉自身も一口馬主として権利を所有していた。

出典[編集]

  1. 大橋巨泉 2004, p. 216
  2. 大橋巨泉 2004, pp. 111-113

参考文献[編集]

  • 大橋巨泉 『巨泉の重賞競走予想全書』 ミデアム出版社、1992年。ISBN 4-944001-29-0
  • 大橋巨泉 『ゲバゲバ70年! 大橋巨泉自伝』 講談社2004年。ISBN 4-06-212173-5