森田成也
(西島栄から転送)
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森田 成也(もりた せいや、1965年 - )は、マルクス経済学者。別名は西島 栄(にしじま さかえ)[1]。
奈良県生まれ。一橋大学大学院経済学研究科博士課程満了退学[2]。2002年時点で東京都立短期大学非常勤講師[3]。2014年時点で駒澤大学経済学部非常勤講師、國學院大学経済学部非常勤講師[4]。ポルノ・買春問題研究会メンバー。
人物[編集]
西島栄名義でトロツキー研究所幹事・事務局メンバーを務めていた[5][6]。国際共産主義者同盟(第四インターナショナリスト)は機関紙において「トロツキー研究所は主として日本革命的共産主義者同盟のメンバーによって一九九〇年に設立された。その日本革命的共産主義者同盟とは当時エルネスト・マンデルが率いていた国際的似非トロツキスト・テンデンシーの一部である。彼らマンデル派は、先に引用した記事の執筆者である西島栄といった日本共産党の知識人たちを、その似非トロツキズムにして反トロツキズムの活動へと引き入れたのである」と述べている[7]。
2021年2月10日に論考「トランスジェンダリズムは究極のミソジニー ――日本左翼への訴え――」を『週刊かけはし』の編集部に送ったが、内部で意見が割れたことが理由で掲載されなかったという。この論考を反トランスジェンダリズムのウェブサイト「Female Liberation Jp」で発表している[8]。
著書[編集]
単著[編集]
- 『資本主義と性差別――ジェンダー的公正をめざして』(青木書店、1997年)
- 『資本と剰余価値の理論――マルクス剰余価値論の再構成』(作品社、2008年)
- 『価値と剰余価値の理論――続・マルクス剰余価値論の再構成』(作品社、2009年)
- 『マルクス経済学・再入門』(同成社、2014年)
- 『家事労働とマルクス剰余価値論』(桜井書店、2014年)
- 『ラディカルに学ぶ「資本論」』(柘植書房新社、2016年)
- 『マルクス剰余価値論形成史』(社会評論社、2018年)
- 『ヘゲモニーと永続革命――トロツキー、グラムシ、現代』(社会評論社、2019年)
- 『『資本論』とロシア革命』(柘植書房新社、2019年)
- 『新編マルクス経済学再入門――商品・貨幣から独占資本まで(上・下)』(社会評論社、2019年)
- 『トロツキーと永続革命の政治学』(柘植書房新社、2020年)
- 『マルクス主義、フェミニズム、セックスワーク論――搾取と暴力に抗うために』(慶應義塾大学出版会、2021年)
- 『トロツキーと戦前の日本――ミカドの国の預言者』(社会評論社、2022年)
- 『新自由主義と日本政治の危機』(花伝社、発売:共栄書房、2023年)
共著[編集]
- 『世界史から見たロシア革命――世界を揺るがした一〇〇年間』(江田憲治、中村勝己共著、柘植書房新社、2018年)
- 『日本共産党100年 理論と体験からの分析』(有田芳生、木下ちがや、梶原渉共著、かもがわ出版、2022年)
訳書[編集]
- ラニ・グイニア『多数派の専制――黒人のエンパワーメントと小選挙区制』(新評論、1997年)
- キャサリン・A・マッキノン『セクシャル・ハラスメント オブ ワーキング・ウィメン』(村山淳彦監訳、志田昇ほか訳、こうち書房、1999年)
- トロツキー『わが生涯 上』(岩波書店[岩波文庫]、2000年)
- キャサリン・マッキノン、アンドレア・ドウォーキン『ポルノグラフィと性差別』(中里見博共訳、青木書店、2002年)
- デヴィッド・ハーヴェイ『新自由主義――その歴史的展開と現在』(渡辺治監訳、木下ちがや、大屋定晴、中村好孝共訳、作品社、2007年)
- トロツキー『レーニン』(光文社[光文社古典新訳文庫]、2007年)
- スーザン・ジョージ『アメリカは、キリスト教原理主義・新保守主義に、いかに乗っ取られたのか?』(大屋定晴、中村好孝共訳、作品社、2008年)
- トロツキー『ニーチェからスターリンへ――トロツキー人物論集【1900-1939】』(志田昇共訳、光文社[光文社古典新訳文庫]、2010年)
- キャサリン・マッキノン『女の生、男の法(上・下)』(中里見博、武田万里子共訳、岩波書店、2011年)
- デヴィッド・ハーヴェイ『〈資本論〉入門』(中村好孝共訳、作品社、2011年)
- デヴィッド・ハーヴェイ『資本の〈謎〉――世界金融恐慌と21世紀資本主義』(大屋定晴、中村好孝、新井田智幸共訳、作品社、2012年)
- デヴィッド・ハーヴェイ『反乱する都市――資本のアーバナイゼーションと都市の再創造』(大屋定晴、中村好孝、新井大輔共訳、作品社、2013年)
- デヴィッド・ハーヴェイ『コスモポリタニズム――自由と変革の地理学』(大屋定晴、中村好孝、岩崎明子共訳、作品社、2013年)
- マルクス『賃労働と資本/賃金・価格・利潤』(光文社[光文社古典新訳文庫]、2014年)
- マルクス『資本論第一部草稿――直接的生産過程の諸結果』(光文社[光文社古典新訳文庫]、2016年)
- トロツキー『ロシア革命とは何か――トロツキー革命論集』(光文社[光文社古典新訳文庫]、2017年)
- マルクス、エンゲルス『共産党宣言』(光文社[光文社古典新訳文庫]、2020年)
西島栄名義の訳書[編集]
- トロツキー『戦争とインターナショナル』(早川潤共訳、柘植書房、1991年)
- トロツキー『ヨーロッパとアメリカ――帝国主義に関する二つの演説』(大屋史朗、坂本透、湯川順夫共訳、柘植書房、1992年)
- ジョージ・ブレイトマン『マルコムX最後の1年』(新評論、1993年)
- トロツキー『社会主義へか資本主義へか――過渡期経済と世界市場』(大村書店、1993年)
- ジョージ・ブレイトマン、ハーマン・ポーター、バクスター・スミス『マルコムXの暗殺』(早川潤共訳、柘植書房、1994年)
- P・デュークス、 T・ブラザーストーン編『トロツキー再評価』(志田昇共監訳、新評論、1994年)
- エルネスト・マンデル『一九一七年一〇月――クーデターか社会革命か』(つげ書房新社、2000年)
- ジルベール・アシュカル編『エルネスト・マンデル――世界資本主義と二十世紀社会主義』(岡田光正、志田昇、湯川順夫共訳、柘植書房新社、2000年)
- エルネスト・マンデル『第二次世界大戦とは何だったのか』(湯川順夫、山本ひろし、志田昇共訳、柘植書房新社、2014年)
分担執筆等[編集]
- 片桐薫、湯川順夫編『トロツキーとグラムシ――歴史と知の交差点』(社会評論社、1999年)
- 江原由美子、金井淑子編『フェミニズムの名著50』(平凡社、2007年)
- 赤堀正成、岩佐卓也編著『新自由主義批判の再構築――企業社会・開発主義・福祉国家』(法律文化社、2010年)
- ジェンダー法学会編『講座ジェンダーと法 第3巻 暴力からの解放』(日本加除出版、2012年)
- ポルノ被害と性暴力を考える会編『森美術館問題と性暴力表現』(不磨書房、発売:信山社、2013年)
- シーラ・ジェフリーズ著、GCジャパン翻訳グループ訳『美とミソジニー――美容行為の政治学』(慶應義塾大学出版会、2022年)
出典[編集]
- ↑ 有田芳生、森田成也、木下ちがや、梶原渉『日本共産党100年 理論と体験からの分析』かもがわ出版、2022年
- ↑ 資本と剰余価値の理論―マルクス剰余価値論の再構成 紀伊國屋書店
- ↑ ポルノグラフィと性差別 紀伊國屋書店
- ↑ 森田成也さん講座「マルクスの経済学を学ぶ―その入り口へのいざない」(全3回)東京ドイツ文化センターで開催 光文社古典新訳文庫
- ↑ トロツキーを知るコーナー つげ書房新社
- ↑ トロスキーとは何者? トロツキー翻訳研究室(藤井一行主宰)
- ↑ 明治維新:親ブルジョア非民主主義革命 『スパルタシスト』パンフレット9号(2004年10月)
- ↑ 『トランスジェンダリズムは究極のミソジニー ――日本左翼への訴え――』 Female Liberation Jp、2021年12月17日