羽茂町
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羽茂町(はもちまち)とは、かつて佐渡島の南東部、佐渡郡に存在していた町のことである。現在は佐渡市に編入されて消滅している。
概要[編集]
この町は佐渡島の南東部に位置し、南東と西は日本海に面している。明治34年(1901年)11月、羽茂本郷村、千手村、大橋村が合併して羽茂村が誕生する。昭和30年(1955年)3月、西三川村の一部を編入し、昭和36年(1961年)に町制を施行して羽茂町が誕生した。
この町は縄文時代・弥生時代からの遺跡が残存し、奈良時代には菅生郷の菅原神社のある辺りに羽茂郡の郡衙が置かれており、ここが佐渡南部の政治・文化における中心地となった。中世以降になると地頭や本間氏(羽茂系)の所領としてその支配の拠点とされた。そのため、この町には羽茂城跡、度津神社、大蓮寺山門(新潟県の指定文化財)、佐渡植物園など見所は多い。
この町は小佐渡連峰の南部に当たり、丘陵や山地が広い面積を占めるが、ほぼ中央部を南に流れて日本海に注ぐ羽茂川の中流から下流域には肥沃な沖積低地が開けている。そして羽茂川が山間から平野部へ出るあたりの渓畔左岸に、羽茂本郷の家並みが形成されている。
この町の主要な産業は農業であり、米や野菜、おけさ柿(八珍柿)が産出され、味噌・醤油・弱電機器製造などの工業関係もある。町の名物としては羽茂川の鮎の石焼などが有名である。
平成16年(2004年)3月1日、両津市、相川町、佐和田町、金井町、新穂村、畑野町、真野町、小木町、赤泊村と合併して佐渡市となったことにより、羽茂町は消滅した。