羽茂城

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羽茂城(はもちじょう)とは、現在の新潟県佐渡市羽茂町本郷946に存在した日本である。現在は城跡が残っている。

概要[編集]

羽茂本郷集落の東側、羽茂川左岸低地に臨む孤立山上に残る山城跡である。

この城は鎌倉時代中期に羽茂郷の地頭として入国した羽茂本間氏が築城したといわれている。羽茂本間氏は室町時代後期になると宗家の雑太本間氏を凌ぐ勢力を持つようになり、それを背景にして佐渡国南部の盟主として佐渡国北部の盟主・河原田本間氏と争ったり、越後国を支配していた上杉氏婚姻関係を結んだりした。天正17年(1589年)に上杉景勝による佐渡征伐が行なわれると、当時の当主である本間高貞は景勝を相手に激しい籠城戦を展開するが敗北し、弟の赤泊城主・本間高頼と共に海路から船で越後に逃れるも、新潟で捕縛されて佐渡に送還され、国府川の河原で景勝により処刑された。これにより佐渡は完全に上杉氏の支配下に入り、羽茂城は上杉氏配下の番城として黒金安芸守富永備中守らが在城したが、慶長3年(1598年)に景勝が豊臣秀吉の命令で会津加増移封されると、羽茂城は廃城となった。

現在は山頂部に殿屋敷と呼ばれる主郭跡が残り、その三隅に小郭が付設され、南に奥方屋敷と称する二の丸跡が続いている。北には空堀を隔てて一段高い北の城跡があり、沢を挟んで東側の尾根には百間馬場跡が遺存する。この城は旧構をよく留めており、そのため城跡全域が新潟県の指定文化財史跡に指定されている。

アクセス[編集]

  • 両津港からで60分。
  • 小木港から車で20分。
  • 小木港からバスで15分(下車後、徒歩で10分)。