湖陵町
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湖陵町(こりょうちょう)は、かつて島根県簸川郡にあった町。現在は合併により出雲市の一部となって消滅している。
概要[編集]
合併前の出雲市の西に接していた町である。昭和26年(1951年)に西浜村と江南村が合併して湖陵村となり、昭和44年(1969年)11月から町制を施行して湖陵町が誕生した。
南北に細長い町であり、町域の北部である日本海岸には砂丘が続き、南部一帯にはなだらかな丘陵地が広がっている。この南部の丘陵地は『出雲国風土記』にある国引き神話の「美久我の林」(みくがのもり)であり、東にある神西湖が「神門水海」(かんどのみずうみ)であり、江戸時代前期の貞享4年(1687年)に大梶伝兵衛が開いた差海川によって外海と結ばれている。江戸時代後期の天保年間(1830年 - 1844年)には出稼ぎに出る者が多くなり、長期出稼ぎに出る者は「西浜商人」の名で九州北部から京都・大坂・山口などに進出して呉服商人として成功した例が多く見られる商人の町でもあった。
主要産業としては農業であり、稲作・果樹・野菜の栽培などの振興が行われている。また、神西湖は周囲が約5.8キロ、最深部3メートルに及ぶ大湖であり、ウナギや鮒、鯉、ボラなどの釣り場で賑わい、一帯の景勝地は神西八景で有名である。ほかに湖陵西浜海岸海水浴場、ハマナス自生地、湖陵温泉などもある。神西湖畔では温泉開発などの計画も進められ、出雲市のべットタウンとしての役割も果たしていた。
平成17年(2005年)3月22日、出雲市・平田市・佐田町・多伎町・大社町と合併し、改めて出雲市が発足したことにより、湖陵町は廃止された。