佐々木信夫 (政治活動家)
佐々木信夫(ささき ただお[1]、1938年8月14日[2] - )は、日本の政治活動家。社会福祉法人「出雲王朝」理事長[1]。以前は税理士行政書士事務所を経営していた[1]。
社会民主連合の支部役員、進歩党の本部常任幹事、進歩自由連合の副会⻑・代表を務め[3]、のちには憲法みどり農の連帯や自由連合の公認候補として国政選挙に出馬した。また「⾦権腐敗を断ちまじめな地⽅⾃治を創る草の根県民の会」(草の根新党)[3]や「新党地球の福祉」代表として活動した時期もあった。
出馬したいずれの選挙においても落選している。ただし2000年の第42回衆議院議員総選挙(山口県第3区)では得票率が10%を超えたため、供託金が返還されている[4]。
経歴[編集]
山口県吉敷郡宮野村(現:山口市)に生まれる[2]。経済的困窮などのため大学を中退し、沖仲士・土木作業員・地下鉄の掃除夫・トラック助手などの労働に従事していた[3]。しかし政治家になるという決意から、当時すでに組合運動に参加し街頭演説を行っていたという[3]。その後立正大学へ入学し卒業、1981年には千葉商科大学大学院商学研究科修士課程を修了[3]。
小学生のころに読んだ雑誌で、障害者スポーツにおいて活躍する選手を知り感動したといい、また⽗親が太平洋戦争で戦病死[5]し苦労した自身の経験から、「障害者など弱い⽴場にある⼈たちを助ける社会運動をしたい」と考え政治家を目指したという[3]。社会福祉法⼈「
選挙への出馬は、1978年に当時住んでいた東京都町田市の市議選挙に立候補したのが最初である。その後は故郷である阿東町の町長選や山口県議選、そして国政選挙にも出馬している[3]。選挙カーは自ら運転し、ポスター貼りも自分で行っているという[7][5]。近年の活動としては、2019年の山口県議選に無所属で立候補し落選している[8]。また同年の第25回参議院議員通常選挙では、鳥取県・島根県選挙区からの出馬を検討していたとされる[1]。
主張[編集]
1996年の第41回衆議院議員総選挙では、消費税廃止を掲げ住専問題の責任追及を主張していた[7]。1998年の第18回参議院議員通常選挙では、消費税廃止のほか原子力撤廃を掲げていた[9]。
2000年の第42回衆議院議員総選挙では、「道路や土建型の公共事業」を減らして医療・福祉や教育のインフラ整備を進めるとし、「官僚中心の福祉行政」を改めるとも主張していた。また首相公選制と連邦制の導入を掲げていた[10]。
2001年の第19回参議院議員通常選挙では、許認可行政・補助金行政の廃止や消費税の凍結を掲げ、道路特定財源の累積債務償還財源への切り替えを主張していた[4]。また日米安全保障条約は平和友好条約に改め、アメリカ軍は日本から撤退させ「アジア重視の共生国家」を実現するべきだと主張していた[5]。
選挙歴[編集]
選挙 | 政党 | 得票 | 得票率 | 惜敗率 | 順位 |
---|---|---|---|---|---|
町田市議選(1978年) | 無所属 | ||||
阿東町長選(1986年) | 無所属 | 170 | 4.4 | 3/3 | |
山口県議選阿武郡区(1991年) | 無所属(進歩党推薦) | 2,872 | 15.9 | 18.9 | 2/2 |
参院選山口県選挙区(1992年) | 進歩自由連合 | 45,412 | 6.3 | 10.2 | 4/4 |
衆院選(旧)山口県第1区(1993年) | 進歩自由連合 | 3,995 | 1.0 | 8/8 | |
参院選山口県選挙区(1995年) | 憲法みどり農の連帯 | 16,469 | 2.6 | 5.7 | 4/4 |
衆院選山口県第3区(1996年) | 無所属 | 12,834 | 8.2 | 11.8 | 3/4 |
参院選山口県選挙区(1998年) | 自由連合 | 23,443 | 3.1 | 6.9 | 4/5 |
衆院選山口県第3区(2000年) | 自由連合 | 18,022 | 10.2 | 15.0 | 3/3 |
参院選山口県選挙区(2001年) | 自由連合 | 15,507 | 2.2 | 2.4 | 4/5 |
山口県議選下関市区補選(2005年) | 無所属 | 4,463 | 5.0 | 5/5 | |
山口市議選(2006年) | 新党地球の福祉 | 80 | 0.1 | 53/53[11] | |
山口県議選宇部市区(2007年) | 新党地球の福祉 | 518 | 0.6 | 8/8 | |
山口県議選下関市区(2019年) | 無所属 | 1,088 | 1.3 | 11/11 | |
山口市長選(2021年) | 次世代の為の自由福祉党 | 7,989 | 11.7 | 2/2 | |
山口市議選(2022年) | 次世代の為の自由福祉党 | 62 | 0.09 | 43/43 |
出典[編集]
- ↑ a b c d 「自民に野党統⼀挑む ⿃取・島根選挙区 4⼈出馬予定 参院選あす公示」『日本海新聞』2019年7月3日付朝刊、1面。
- ↑ a b 自叙伝(出生) 我が闘争(出雲王朝総裁佐々木信夫)2011年7月10日
- ↑ a b c d e f g h 「参院選・候補者の横顔<4完>佐々木信夫⽒・山口」『西日本新聞』1995年7月12日付朝刊、22面。
- ↑ a b 「山口県/候補者に聞く・2001参院選 山口<5完>佐々⽊信夫⽒ - 連載 許認可行政撤廃目指す」『西日本新聞』2001年7月20日付朝刊、30面。
- ↑ a b c 「参院選候補の横顔〈5〉佐々木信夫⽒(連載)=山口」『読売新聞』2001年7月18日付朝刊、西部版32面。
- ↑ 社会福祉法人出雲王朝「思樹茂の里・トルストイ自然農園」メンバー全国募集 我が闘争(出雲王朝総裁佐々木信夫)2012年2月9日
- ↑ a b 「衆院選 主な候補に聞く<下>3区<届け出順>佐々⽊信夫さん(58)無所属・新 消費税廃⽌めざす(⼭⼝県)」『中国新聞』1996年10月2日付朝刊。
- ↑ 統一地方選2019 山口県議選下関市 NHK
- ↑ 「⼭⼝県/候補者に聞く・98参院選⼭⼝<4>佐々木信夫候補 諸新」『西日本新聞』1998年6月30日付朝刊、24面。
- ↑ 「衆院選 候補に聞く 3区<下>《届け出順》(山口県)」『中国新聞』2000年6月16日付朝刊、岩柳/周南版。
- ↑ 平成18年4月23日執行 山口市議会議員一般選挙 山口市