SUV

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SUV(エスユーブイ、エスユーヴイ)とは、スポーツユーティリティビークル(Sports Utility Vehicle)の略であり、自動車の形態の一つ。スポーツ用多目的車。SUV車と表記する場合があるが、その場合の和訳は「スポーツ用多目的車(?)」となるため厳密には正しくならない場合もあるので要注意。SUVの語源は、スポーティなルックスや走りを特徴とし、あらゆる路面や用途に対応する万能性を持った車に由来する。

SUVはもともと凸凹道のオフロードを走行するための車として登場したもので、スポーツ性を備えながらあらゆる場所でも万能に使えることを目的とする車が語源。

SUVの種類[編集]

SUVには主に二つの種類に分かれており、クロスオーバーSUVとクロスカントリー車に分類される。以下にそれぞれの特徴を示す。

クロスオーバーSUV(CUV)
「シティSUV」とも書かれる。シャーシ(フレーム)は乗用車と同じプラットフォーム採用の、モノコックボディであることが多く、舗装路での走行性能や居住性などを重視することが多い。燃費重視やコンパクトサイズのクロスオーバーSUVなどでは前輪駆動(FF)の車種やグレードもある。近年のクロスオーバーSUVホイールの大径・扁平化=インチアップも進んでおり、トヨタ・ハリアー(80系)などは上位グレードで純正サイズが225/55R19である。従来のクロスカントリ―タイプのSUVに変わって主流になっている。オプションで、インチダウンのタイヤに改造は、できないことはない。概ねセダンタイプに準じた走破性能を持つが、クロスオーバーSUVでありながら、一部の車種ではオフロード性能を高めたモデルも存在している。

ただし、ハリアーは、他のシティSUV、他のクロスオーバーSUVに比べて、凸凹道のオフロード走破性が希薄で、考慮・推奨されておらず、ハリアーだけはSUVには含まない方が無難である。

クロスカントリー車
「クロカン」と略される。「クロスカントリーSUV」「クロカンSUV」とも書かれる。ピックアップトラックから派生したといわれており、アメリカではピックアップトラックの荷台を覆ったものが始祖とされている。アメリカにおいてのSUVはこちらであり、欧州や日本ではSUVの概念がない時代にクロスカントリー車として定義されていたものである。
本格的な凸凹道のオフロードの走破性が強く、ラダーフレームを始めとした信頼性・耐久性に優れる設計がなされていることが多い。舗装路での走行性能よりもオフロードの走破性を優先しており、乗り心地や燃費性能などは度外視されていることもある。卓越したオフロード性能で、あらゆる道での運転に耐えうる本格オフローダー。駆動方式はデフロックを有するフルタイム4WDか副変速機付きのパートタイム4WDがほとんどである。丸太道、階段、モーグル地形(モーグル路)、ロックセクション、道なき道という強靭な凸凹道のオフロードで力強い走りを実感する。

ボディの形状・ボディ外装は、所謂凸凹道のオフロードを重視するオフロード4WD機能としての、力強さを表現するデザインで、見た目がかっこよく、堂々とした風格を引き出す、ゴツいボディスタイルに見える。ボディの形状・ボディデザインは、丸みの多いデザインから、角張った形、スクエア付近の形状まである。丸みの多いデザインは、トヨタ:3代目のランドクルーザープラド120がある。角張った形、スクエア付近の形状は、トヨタ:2代目のランドクルーザープラド95、FJクルーザー、三菱:パジェロ、スズキ:初代のエスクードがある。角張った形、スクエア付近の形状同士優先でのライバル車は、トヨタ:2代目のランドクルーザープラド95、FJクルーザー、三菱:パジェロ、スズキ:初代のエスクードと並び、これらの車と比較して値引き競争され、本格オフロードSUVを代表する車として認知しやすい。 後輪駆動ベースの4WDが主力で、オフロードで駆動力を引き上げる副変速機が備わるなど、同じSUV系でもシティ系とは明らかに別物である。 着座位置と荷物室の床とダッシュボード及びボンネットの高さは高めで、高重心で、視界は高く見え、運転感覚が腰高で、見晴らしがよく目立つ。 現代では、ランドクルーザー系、パジェロ系、ハイラックス系の車名を残す程度とされている。

世界で最も有名なクロカンSUVは、アメリカで作られた「JEEP」といわれている。

ピックアップトラックは、車室の後方に屋根の無い荷台を備えたトラック型のSUVで、荷台がむき出しになっているSUVのことである。

SUVの中にはこの二種類のSUVの中間的な性能を持つものもあり、三菱・パジェロの三代目はビルトインラダーフレームというモノコックボディとラダーフレームを組み合わせた構造をしていた。

日本の場合、同じハッチバック系の車でも、クロカンSUVを必要とする生活環境は少なく感じる。昔は後輪駆動をベースにした、クロカンSUVが主力だった。オフロードSUVに代わって主力になったのがシティSUV。シティ系でも、凸凹道のオフロード走破性を高めにし、クロカンSUVとクロスオーバーSUVの中間の機能を持つ車があり、エクストレイルとアウトランダーとフォレスターが受けた。エクストレイルやアウトランダーやフォレスターは、クロカンSUVとクロスオーバーSUVの中間の機能を持つ車で、オフロード派の野生味を盛り込んだもので、SUVの分類が一部曖昧である。今回の売れ筋は、ランドクルーザープラドとパジェロとパジェロスポーツとFJクルーザーを除けば、ほとんどはシティ派に近いSUVとなる。

なお、日本においては過去にRV(レクリエーション・ビークル)が流行った時期があった。このRVにはこの2つのSUVに加えてステーションワゴンやミニバンも含むため、クロスオーバーSUVだからと言ってRVではないということはない。

特徴[編集]

SUVの仕組みは、タイヤ外径は、最小で約70cm以上~80cmの比較的大きなタイヤで、タイヤ外径がノーマルサイズのタイヤより大きい大径タイヤを装着し、最も大きいサイズ付近は、タイヤ外径776mm~802mm(チョロQシリーズのゲームでは、「ビッグタイヤ」と表記されている)で、ボディタイプはハッチバック系がベースで、ハッチバックとかぶり、最低地上高はセダンなどに比べて高い。シャーシ構造は頑丈で信頼性のあるラダーフレーム=重いシャーシが本格的クロスカントリータイプのSUVに、シティタイプのSUVや乗り心地を重視したタイプのSUVはフレームレス構造のモノコックボディ=普通のシャーシが採用されている。
SUVのボンネットの縦の長さは長く、3ナンバーのみでは、最少で75cm以上~110cm付近ある。凸凹道のオフロードのうち、路面の凸凹の度合いや走る道が違えば、タイヤ外径は少しでも異なる。
SUVは、最低地上高が高く、タイヤ外径が大きいため、未舗装路を始めとするフラットダート程度であれば問題なく走行することができ、本格的なクロカンタイプのSUVであれば渡河やロックセクションなどの本格的オフロードを突破できる走破能力を備える。SUVはオールラウンドに使える車といえる。特に本格的なクロカンタイプのSUVはフレームが頑丈で壊れにくく、ボディとは別構造であるためフレームだけでも走行できるほどの送は性能を持つ。駆動方式はFF(前輪駆動)と4WD(四輪駆動)が多く、シティタイプのクロスオーバーSUVであれば燃費性や居住性に優れるFFが、雨天や雪などの状況下での安定性を求めたり、本格的なオフロード(悪路)を走行することを前提としたSUVであれば4WDが採用される。 本格的なSUVの走破性能は随一であり、四輪駆動で活動的な車で、まさにオールラウンダーにふさわしい性能である。かつては道路事情の良くない場所で使用されることも多かったが、近年は林道ですら舗装されることもあり走破性能がかえって過剰になりつつあり、相対的な需要は低下してしまっている。しかし、その走破性に引き込まれるファンは多く、オーナー同士で集まってオフロードの走行会を開くほど賑わいを見せている。ノーマルサイズのタイヤでは行けないような場所を進んで行ける車。このような道を走破できるのはSUV以外に存在しない。日本では「四輪駆動車」というとジープのようなクロスカントリータイプのSUVを想起する人が多く、「オフロード車」ともいう。
タイヤ外径が大きいほど最低地上高は高くなり、車高全体にも影響を与える。タイヤ外径が最も大きいサイズ付近、タイヤ外径776mmのビッグタイヤを履いた車の乗り心地は、凸凹道を含む全ての路面の振動の吸収が高く、深く重厚で目立つような、豊かで力強い乗り心地、比較的硬めな乗り心地を実現し、快適に走れる。凸凹道のオフロードで余裕のクリアランスを確保し、舗装路での安定性とオフロードの走破力を両立させている。
運転席の位置はセダンに比べて高く、視線は高くなるため見通しが良くなる。車重は重くなり、タイヤ幅もワイドなサイズが指定されることも多い。大径タイヤは同じ一回転でも、一回転で進める距離が長くなり、タイヤの慣性モーメントは多くなる。ワイドなタイヤは路面との接地面が多く、グリップ力が良い。SUV車のタイヤは、シティSUVなどのオンロードタイヤとクロスカントリーSUVなどで使用されるオフロードタイヤがあり、オンロードタイヤの場合は高い重心による遠心力に耐えるため、ロードインデックスが高いタイヤが指定されることが多い。オフロードタイヤの場合は、ダートグリップやスノーグリップを高くするため、タイヤのショルダーやトレッドが専用に設計されている。SUVは、荷物の床や運転席の位置が高めで、視界(視線、運転席から見る位置)が高く見え、運転感覚が腰高である。最低地上高が高いと、アプローチアングル、ランプブレークオーバーアングル、デパーチャーアングルも大きくなる。日常的に、未舗装路を走る機械のあるユーザーにぴったりである。5ドア車では、普通2列であるが、5ドア車の一部の車種では3列目の座席を持つものもある。
凸凹の激しい悪路では、車輪が路面から浮き上がることがある。4WDならば、どこかの車輪が浮き上がっても、設置している車輪があるからスムーズに走行でき、走破性を向上させる。
タイヤ外径776mmのビッグタイヤを履けるSUV普通車は、全幅は1800mm以上で、3ナンバーのみで、最低地上高は200mm以上~225mm以下である。

SUVにおける4WD[編集]

4WDのタイプには、2種類あり、「フルタイム4WD」と「パートタイム4WD」がある。4WDは、別名「AWD」とも書かれる。「4WD」の日本語訳は、「四輪駆動」。「AWD」の日本語訳は、「全輪駆動」であるが、もし「全輪駆動」と書くと、発音の意味が「前輪駆動」と混同されるため、四輪駆動に限定して欲しい場合は、「4WD」という表記であれば、日本語訳の発音の4WDを曖昧さなく回避できる。スバルや海外の自動車メーカーでは、「AWD」と書かれてある。4WDは、エンジンの場所に関係なく、4本のタイヤ全部を回して動かす方式。4つの車輪全てが駆動輪となる車。4WDは、二輪だけ回す自動車に比べて、滑りやすい路面、ダート道で進む力が大きい。四輪に駆動力を配分することで、大きな駆動力を発揮させる。

パートタイム4WDは、直結式4WDで、2WDと4WDのどちらかで走行できる駆動方式のことで、普段であるオンロード走行は2WDで走行し、必要に応じてドライバーが「2WD⇔4WD」を手動で切り替えるという4WD方式。前後輪の回転数を調節できない4WD。2WD⇔4WDの手動切り替え操作で、ボタンやレバーで切り替えできる。駆動力を配分する「トランスファー」があり、トランスファーのポジションは、「2H」「4H」「N」「4L」。2WDは、前輪のみか後輪のみ(どっち?)の駆動となる。「2H=2WD高速」「4H=4WD高速」「4L=4WD低速」となる。オンロード走行時に4WDで走行すると、タイトコーナーブレーキ減少が発生する。

フルタイム4WDは、路面の状況に関係なく、常に前輪と後輪の四輪全てに駆動力が伝わったまま走ることができる4WD方式。前輪と後輪が特殊な連結装置で常に連続し、路面と車の状態によって自動的に前輪と後輪に駆動力を配分する装置。駆動方式のシステムが4WDのみの設定となったもの。オンロード走行のモードでは、何らかの制御によって、2WDと4WDを自動的に切り替える仕組みでもある。オンロードでも4WDが使用可能で、オフロード走行をしなくても4WDで走れる。オンロード4WDの走行性能が体験・確認できる。2WD⇔4WDの手動切り替え操作が不要である。カーブを曲がる際のタイヤの回転数を調整するための「センターデフ」が付いている。センターデフ式4WD。濡れた路面や雪道といった滑りやすい路面での走行性能を重視できるほか、高速道路の舗装された路面でも常に高い走行性能を発揮することができる。高速道路での直進性はより安定したものとなる。フルタイム4WDは原則として4輪全てのタイヤ(フロントタイヤ、リアタイヤ)の外径を同じにする・揃える必要がある。4輪に著しい不整合があったり、どれか1つのタイヤでも、外径や内径が少し違っていた場合、差分をデフが吸収しきれずに良くて損傷、最悪車両火災を引き起こすことになる。

本格的なオフロードSUV=クロカン車で、よく出てくるのは、ジムニー、ジムニーシエラ、ランドクルーザープラド。

MサイズのSUVは、車種の数が多く、人気が高く、値引き競争が良く行いやすい。日産:エクストレイル、三菱:アウトランダー、ホンダ:CR-V、スバル:フォレスター、スズキ:エスクードがあり、さまざまな組み合わせが考えられる。強力なライバルブランドとなる。

車種[編集]

●国産車

トヨタ
レクサス
日産
三菱
ホンダ
マツダ
スバル
スズキ
ダイハツ

●外車、輸入車

クライスラー

※車種について、生産完了品も含む場合は、中古車、カーセンサーを参照。

外部リンク[編集]

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関連項目[編集]