かしま号
かしま号(かしまごう)は、東京駅と茨城県鹿嶋市及び神栖市、潮来市を結ぶ高速バス路線である。
概説[編集]
東京駅から茨城県潮来市、神栖市の2市を経由し、鹿嶋市へ向かう。高速バス路線として2013年3月31日に交通系ICカードSuica、PASMOを導入し、相互利用できる全国交通系ICカード10種類に対応している。
本路線は、新宿・東京・両国と鹿島神宮を結ぶ電車特急あやめ号の補完を目的に1989年4月4日に運行を開始した。特急あやめの補完が目的のため、東京発はあやめ1号よりも後に、鹿島神宮発はあやめ2号よりも先の発車で、あやめ号の隙間を埋めるかのような時間設定となっていた。
運行開始時の片道運賃は1,700円で、東京と筑波を結ぶつくば号の運賃と距離を考慮した金額設定だったが、これが同区間の鉄道普通運賃よりも割安な上、渋滞がなければ鉄道と遜色ない所要時間であり、鹿島線が通じないも人口増の著しい旧神栖町で完全優位に立ったことから利用者が増加。増便をするも捌ききれず、ピーク時には臨時便が定期便の3倍前後の本数で設定された。
その後も、一度減便はあったが、2018年まで運行回数増回を繰り返した。一方、鉄道の方はあやめの経路と重なる成田エクスプレスに資源を集中したことで完全に競争を諦め、2015年3月の改正で特急あやめは運転を終了。現在は1往復の快速電車が鹿島線から総武快速線へ直通するに過ぎない。
運行回数[編集]
鹿島神宮駅発6時20分発から19時発までの間は10分から30分毎に運転される[1]。
運賃[編集]
2000円 (2022年10月1日現在)
運行回数の推移[編集]
- 2021年10月以降は1日57往復が運転されている。
- 2018年7月には88往復へ増便された。
- 一度81往復に減便
- 2007年11月改正で87往復まで増便
- 開業後、程なく1日18往復に増便
運行経路および停車バス停[編集]
東京駅の乗車場所は八重洲南口、降車場所は日本橋口となっている。また茨城県側の各バス停はクローズドドア区間で東京行きは乗車のみ、鹿嶋行は降車のみ。直行便はカシマサッカースタジアムで鹿島アントラーズ主催試合が開催される時のみ運転される。
- ▼…鹿嶋行は乗車のみ、東京行は降車のみの扱い
- ▲…東京行は乗車のみ、鹿嶋行は降車のみの扱い
- ●…鹿嶋行のみ停車
- //…通過・非経由
宇宙センター経由 | クラブハウス経由 | スタジアム発着 | セントラルホテル発着 | 直行 | ||||||
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停留所名 | 所在地 | |||||||||
東京駅[注 1] | 東京都 | 千代田区 | ▼ | ▼ | ▼ | ▼ | ▼ | |||
水郷潮来バスターミナル | 茨城県 | 潮来市 | ▲ | ▲ | ▲ | ▲ | // | |||
鹿島セントラルホテル | 神栖市 | ▲ | ▲ | ● | ▲ | // | ||||
鹿島製鉄所 | 鹿嶋市 | ▲ | ▲ | ● | // | |||||
鹿島宇宙センター | ▲ | // | ● | // | ||||||
鹿島アントラーズクラブハウス | // | ▲ | ● | // | ||||||
鹿嶋市役所 | ▲ | ▲ | ● | // | ||||||
鹿島神宮 | ▲ | ▲ | ● | // | ||||||
鹿島神宮駅 | ▲ | ▲ | ▲ | // | ||||||
カシマサッカースタジアム | ▲ | ▲ |
運行会社[編集]
使用車両[編集]
運行各社とも4列シート・トイレ付き車両で運行している。最盛期には関東鉄道では所定の担当営業所だけでは車両をやり繰りしきれず、高速バスを担当していない他の営業所から貸切車を動員して続行便や臨時便に充当し、ジェイアールバス関東もスーパーハイデッカーの貸切車や第一線を外れていた国鉄専用型式まで動員した。将来の増発を見越して高速路線車をメーカーに発注し、三菱車は三菱と呉羽、いすゞ車はIKコーチと富士重工業に同時発注して少しでも納車待ちを短くしたり、即戦力を求めて中古車を買い求めたりした。
間合い運用で、青春エコドリーム号仕様の2階建てバスが臨時便に入ることがある。
関連項目[編集]
参考文献[編集]
JTB小さな時刻表JTBパブリッシング2022年10月1日発行。
脚注[編集]
- 注
- ↑ 乗車は八重洲南口、降車は日本橋口
- 出典
関東鉄道・関鉄グループのバス事業 |