西三河
西三河(にしみかわ)は、愛知県の地域区分のひとつ。9市1町からなり、岡崎市や豊田市が中心都市とされる。三河国の西側半分であり、東側半分は豊橋市を中心とする東三河である。
中心都市[編集]
徳川家康の出生地である岡崎城の城下町として繁栄した岡崎市が歴史的な中心都市であることには異論の余地がないが、近代になって豊田市がトヨタ自動車の企業城下町として目覚ましい成長を遂げているため、岡崎市と豊田市のどちらを中心都市とするかについて論争がなされている。人口の観点ではどちらも40万人前後であるが、東加茂郡全域[注 1]や西加茂郡の大半を併合した豊田市のほうがやや多い。
岡崎市は家康ゆかりの土地であるため、史跡や文化財などが多く存在し、愛知県随一の文化財に富む自治体である。加えて、行政面で岡崎市に西三河もしくは三河全域を管轄する官庁や県機関が多く、中部電力も岡崎に三河全域の支社を置いている。また、三河地方で起きた刑事事件の裁判員裁判は名古屋地裁岡崎支部で実施されている。さらに、教育面でも東大進学実績上位の県立岡崎高校が豊田市をはじめ三河地方の広域から生徒を集めるため、これらの点で岡崎市の中枢性は依然高い。
豊田市は自動車工業の街として知られ、市内には史跡や文化財も数多く存在する。
岡崎、豊田以外の人口集積地としては碧海地域があるが、多極分散志向のため、岡崎、豊田ほどの中枢性は無い。
岡崎、豊田、碧海以外の地域として、幡豆郡のほぼ全域を合併し商業的には岡崎や碧海からの独自性の強い西尾や、隣接の尾張地域との繋がりもあるみよしがある。
自治体[編集]
- 岡崎市(約39万人)
- 碧南市(約7万人)
- 刈谷市(約15万人)
- 安城市(約18万人)
- 豊田市(約43万人)
- 西尾市(約16万人)
- 知立市(約7万人)
- 高浜市(約5万人)
- みよし市(約6万人)
- 額田郡幸田町(約4万人)
都市圏[編集]
- 豊田都市圏(約48万人) - 豊田市、みよし市
- 岡崎都市圏(約41万人) - 岡崎市、幸田町
- 刈谷都市圏(約26万人) - 刈谷市、高浜市、知立市
- 安城都市圏(約18万人) - 安城市
- 西尾都市圏(約16万人) - 西尾市
- 碧南都市圏(約7万人) - 碧南市
その他[編集]
西三河は教育面で岡崎、刈谷、西尾、豊田西の各公立伝統高校を頂点に公立高優位で、私立高附属中の3校が中学募集を停止して休校に追い込まれて中高一貫校は全滅し、中高一貫教育が定着しない全国でも稀な地域となった。