温泉津町
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温泉津町(ゆのつちょう)は、かつて島根県邇摩郡に存在した町である。現在は大田市の一部となって消滅している。
概要[編集]
昭和29年(1954年)4月に旧温泉津町・井田村・福波村・湯里村の1町3村が合体して改めて温泉津町が誕生した。
この町は温泉津とされるだけあり、その町内の中心地区の温泉津に温泉が古くから存在していた。慶長から寛永年間(1596年 - 1644年)には石見銀山の銀の積出港として大いに繁栄し、全盛期の人口は5万人を数えた。銀の他に木材・竹材なども積み出されて賑わったが、明治時代になると鉄道の開通により急速に衰退する。ただし現在でも全国有数の産地として珪砂(ガラスの原料)の積み出しが盛んである。
主要産業は農業であり、稲作を中心に畜産・養蚕・園芸作物などの多角経営の伝統的農法が中心であるが、規模は小さい。漁業もあるがほとんどが兼業である。
この町域からは豊富に産出する良質の陶土を原料として温泉津焼、石州瓦の伝統的窒業があり、また古く木造船期からの造船所や珪砂の精製工場もある。また温泉をはじめとした観光開発や町域南部の井田・井尻には郷土芸能などが伝えられている。町域北部の日本海岸は典型的な沈降海岸地形を示して湾入は深く、温泉津港はリアス式海岸の天然の良港として、古くは対朝鮮貿易の拠点となり、帆船の時代には山陰屈指の商業港であった。
平成17年(2005年)10月1日、大田市・仁摩町と合併し、改めて大田市が発足したことにより、温泉津町は廃止となった。
交通[編集]
鉄道[編集]
温泉津町の見所[編集]
温泉津町の年中行事[編集]
- 厳島神社の御日待祭り(2月14日。小浜)
- 春のやきものまつり(4月下旬。やきものの里)
- お薬師祭り(7月7日。ゆのつ温泉街)
- 温泉津温泉夏祭り(8月7日。温泉津湾周辺)
- 秋のやきもの祭り(11月上旬。やきものの里)