渡辺憲正

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渡辺 憲正渡邉 憲正[1][2]、わたなべ のりまさ、1948年6月20日[1] - )は、社会思想史家。関東学院大学名誉教授。専門はマルクス研究、社会思想史、イデオロギー論[3]

経歴[編集]

静岡県清水市(現・静岡市清水区)生まれ[4]。1973年東京大学教育学部卒業[5]。1978年3月東京都立大学人文科学研究科修士課程修了。1982年3月一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学[1]。博士課程単位修得論文は「「フォイエルバッハ・テーゼ」の研究」、指導教官は良知力[6]。一橋大学社会学部助手(1982年4月〜1984年3月)[1]、助教授を経て[7]、1992年4月関東学院大学経済学部助教授、2001年4月教授[1]。2002年より大学院経済学研究科博士前期課程指導教授、2003年より博士後期課程指導教授[8]、2006年4月より2009年12月まで副学長を務める[1]。2019年3月退職[8]

大学基準協会評価委員(2007年4月~2009年3月)。中国中央財経大学特聘教授(2018年5月~)。唯物論研究協会(全国唯研)事務局長(1994年10月~1998年9月)、同委員長(2008年10月~2010年9月)。日本哲学会評議員(2011年5月~)、同理事(2017年5月~)[1]東京唯物論研究会(東京唯研)副委員長[9]

著書[編集]

単著[編集]

  • 『近代批判とマルクス』(青木書店、1989年)
  • 『イデオロギー論の再構築――マルクスの読解から』(青木書店[シリーズ現代批判の哲学]、2001年)
  • 『『ドイツ・イデオロギー』の研究――初期マルクスのオリジナリティ』(桜井書店、2022年)
  • 『マルクス所有形態論の研究――所有と個体性の世界』(桜井書店、2023年)

共編著[編集]

  • 『『ドイツ・イデオロギー』の射程』(岩佐茂、小林一穂共編著、創風社、1992年)
  • 『ハーバマスを読む』(吉田傑俊、尾関周二共編、大月書店、1995年)
  • 『格差社会とたたかう――〈努力・チャンス・自立〉論批判』(後藤道夫、吉崎祥司、竹内章郎中西新太郎共著、青木書店[現代のテキスト]、2007年)
  • 『戦後マルクス主義の思想――論争史と現代的意義』(岩佐茂、島崎隆共編著、社会評論社、2013年)
  • 『東アジアの政治と文化――近代化・安全保障・相互交流史』(大内憲昭共編著、明石書店、2016年)
  • 『資本主義を超える マルクス理論入門』(平子友長、後藤道夫、蓑輪明子共編、大月書店、2016年)
  • 『哲学中辞典』(尾関周二、後藤道夫、古茂田宏、佐藤和夫中村行秀、吉田傑俊共編、知泉書館、2016年)

訳書[編集]

  • ブルーノ・バウアー「暴かれたキリスト教 : 18世紀への回顧と19世紀の危機への一寄与」、良知力、廣松渉編『ヘーゲル左派論叢 第4巻 ヘーゲルを裁く最後の審判ラッパ』(御茶の水書房、1987年)
  • カール・マルクス[著]、資本論草稿集翻訳委員会訳『マルクス資本論草稿集 2 1857-58年の経済学草稿 第2分冊』(大月書店、1993年)
  • エーリッヒ・フロム[著]、ライナー・フンク編『愛と性と母権制』(滝沢海南子共訳、新評論、1997年)
  • マルクス、エンゲルス『フォイエルバッハ論 マルクス・フォー・ビギナー5』(大月書店、2010年)*渡邉 憲正表記
  • L・T・ホブハウス[著]、社会的自由主義研究会訳『自由主義――福祉国家への思想的転換』(大月書店、2010年)

分担執筆[編集]

  • 石塚正英編『ヘーゲル左派――思想・運動・歴史』(法政大学出版局[叢書・現代の社会科学]、1992年)
  • 石井伸男、島崎隆編『意識と世界のフィロソフィー――「私」はいまどこにいるのか』(青木書店、1994年)
  • フォーラム哲学編『言葉がひらく哲学の扉』(青木書店、1998年)
  • マルクス・カテゴリー事典編集委員会編『マルクス・カテゴリー事典』(青木書店、1998年)
  • 廣松渉、子安宣邦、三島憲一、宮本久雄、佐々木力、野家啓一、末木文美士編『岩波 哲学・思想事典』(岩波書店、1998年)
  • フォーラム哲学編『翼ある言葉』(青木書店、2002年)
  • 尾関周二、亀山純生、武田一博編著『環境思想キーワード』(青木書店、2005年)
  • 岩佐茂、金泰明編『21世紀の思想的課題――転換期の価値意識』(国際書院[アジア太平洋研究センター叢書]、2013年)
  • 大村泉、渋谷正、窪俊一編著『新MEGAと『ドイツ・イデオロギー』の現代的探究――廣松版からオンライン版へ』(八朔社、2015年)
  • 殷燕軍、林博史編『アジア共同体と日本――和解と共生のために』(花伝社、発売:共栄書房、2015年)
  • 大村泉編著『唯物史観と新MEGA版『ドイツ・イデオロギー』』(社会評論社、2018年)

出典[編集]

  1. a b c d e f g 「渡邉憲正(わたなべのりまさ)教授 履歴と著作等目録」『経済系』第276集、2019年3月
  2. 渡邉 憲正 関東学院大学経済学部
  3. 『ドイツ・イデオロギー』の研究―初期マルクスのオリジナリティ 紀伊國屋書店
  4. イデオロギー論の再構築―マルクスの読解から 紀伊國屋書店
  5. researchmap
  6. 昭和56年度 学位授与・単位修得論文PDF」『一橋研究』第7巻第2号、1982年
  7. 渡辺憲正『近代批判とマルクス』青木書店、1989年
  8. a b 辻聖二「渡邉憲正先生を送る」『経済系』第276集、2019年3月
  9. 平子友長東アジアの唯物論研究者の研究交流の第一歩PDF」『唯物論』第79号、2005年

外部リンク[編集]